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第1話 「紗希センサー」

どうも皆さんこんばんわ〜

お久しぶりでございます。maryです( 'ω')

(どうしよう、話すことなんにもないや)

と、とにかく、お楽しみください!(強引)


それでは、ど~ぞ( :´∇`)

(更新頑張るぞい( 」'ω')」ZOY)

「に、兄さん!少し出かけてきます……!」


少し顔を俯かせながら紗希が言う。


ちらりと見える顔はやや赤くなっていた。


「つ、着いてきたら殺しますからね!?絶対に着いてこないでくださいよ!?(もし一緒に行ったりなんかしたらデ、デートってことに!?)」


 


 


そしてそれを聞いていた黎音はと言うと……


 


(最後のあたりは聞こえなかったな。独り言か?)


―相変わらず肝心のところは聞こえていなかったみたいだ。


 


「あぁ、分かった。ところでどこに行くんだ?行くにしても、行き先を聞いておかないと後で大変……」


「こ、子供扱いしないでよ!バカッ!!」


そう言って、さっさと紗希は出ていった。


 


「まぁ、いいか。さて……」


と玄関からリビングに戻り、これからの昼までの仕事を確認する。


まずは食器の片付け、その次は洗濯機を回して、その間に布団を干す、そして…………


 


と最後まで確認し終えた黎音はすぐさまキッチンに向かった。


 


 


そして、食器の山が片付いた頃


「ふぅ、さて次は洗濯機を…」


と脱衣所に行きカゴに入れてあった服や洗濯物を洗濯機に放り込む。そして、洗剤を入れスイッチを押す。


「次は布団だな。」


そう言って黎音は2階へ上がって紗希と自分の部屋に入り、それぞれの部屋の窓を開けた後、布団を2セット持って降りようとする。


 


 


すると、その時だった。


―背筋に何やらぞわりとした感覚が走ったのは……


すると、黎音は降りようとした階段に背を向け自室に飛び込んでいった。そしてそのまま部屋にあった外出用のシューズを履いて窓に足をかけ隣の家の屋根に飛び乗った!


そしてそのまま迷うことなく屋上を走る。黎音が察知した、紗希がいると思われる・・・・・・・・・・駅の方向へと跳んでいった……。


 


 


〜5分後〜


ショートカット(物理)をして、本来であれば走って20分の位置にある駅前に約5分で着いた。手頃な木に捕まり、ゆっくりと目立たない様に降りる。そして、目的の場所まで走っていく。


 


―着いた。そこは、ZEGAと呼ばれるゲームセンターだった。


本来であれば、いち学校の生徒会長である黎音がゲームセンターに入るというのは御法度なのだが、迷い無く店の中に足を踏み入れた。


 


中に入り少し行ったところで黎音がボソリと呟く。


「やはりか……」


するとそこには、黎音の体の約2倍はあると思われる巨体の大男とその取り巻きと思われる2人のチンピラが1人の少女を囲んでいる。―そう、紗希だ。


「少し近くで話を聞くか、友達かもしれないしな。」


そう言って、気配を隠しながら大男の背後に近づき、会話が聞こえるあたりで距離をキープした。


話が聞こえてくる……。


 


 


「よう、お嬢ちゃん。こんな所で1人かい?たった一人で、寂しいだろ?なんなら、この俺様が一緒に遊んでやろうか?」


「「グへへへ……。」」


と取り巻きと思われる2人が両脇を塞ぐ。


「あ、あの…。その……や、やめてください……。」


その事に恐怖したのか、紗希は怯えている。


そのせいで、余計に男達の嗜虐心を煽ったのだろう。大男がニヤニヤと気持ちの悪い笑みを浮かべながら


「へっへっへっ、騒がれたら面倒だしな。ちょっとおねんねしてもらうか……」


そう言って紗希に手刀を振り下ろす。


が……


 


 


 


「ちょっと、失礼します。」


の声と同時。バシッ!と手刀を止める音が聞こえる。


怯えていた紗希が目を少しずつ開ける。その瞳に映ったのは、黎音の背中だった。


そう、手刀を受け止めたのは黎音だ。


すると、黎音のような、自分よりもヒョロリとした奴に止められたのが気に入らなかったのだろう。大男が


「あぁ?なんだお前?」


と明らかな怒気を孕めて黎音に浴びせる。しかし、その黎音は大して気にする素振りもなく、


「これは申し遅れました。俺の名前は黎音、崎國 黎音と言います。この子の兄です。この子は俺が引き取るので、そちらもお引き取り下さい。」


ニッコリと自己紹介をして、ついでに相手に引き取るよう促す。


 


すると、不機嫌だった大男の顔に少し笑みが浮かぶ。


「ほう、そこのガキのお兄さまってワケか……」


そこで言葉を切り、拳を構えた。


「だったらお兄様に許可取らなきゃなぁ!?」


そう言って、黎音の顔面に向けて拳を放つ!!


巨大な拳だ。黎音の顔程の大きさがある。当たれば、相手は骨折で済むかどうか……。


 


―その相手が「黎音」で無ければ、の話だが。


 


バチィ!と、再び受け止められる音。大男の顔がギョッとする。黎音が片手で受け止めたのだ。


そして黎音は溜息をつきながら大男にこう言った。


「いえ、俺に許可取っても多分貴方みたいな人には俺の妹はついて行かないと思いますよ?」


そう言ってから空いてる方の手で、男の手首を捻りあげる。


「ッ!?イテェ!?」


大男はあまりの痛さにひっくり返る。


そして、若干涙目になりながら


「ゆ、ゆるしてぐれぇ!!」


と大声で謝る。


「ん?貴方、何か悪いことでもしたんですか?」


「お前…あ、貴方様の妹を拐おうと……って痛い!?」


「あぁ、良かった。よく分かってるじゃないですか。なるほど、ちゃんと自分の悪事を理解してる、と。ならばここで……


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


『死・ん・で・み・ま・す・?』


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


 


と殺気を滲みさせながら、男に死を宣告する。


 


「ひっ……!」怯えてガタガタと震え出す大男。今ではもう視線の高さが逆転して黎音が見下ろす立場となっている。―実際そうなのだが。


しかし、黎音はそんな殺気をすぐにしまって、また微笑みながら


「……というのはただの冗談ですよ。俺はこれから家事が残ってるので妹と一緒に先に帰らせてもらいます。貴方は、さっさと自首するか、社会に貢献するかどっちかしてくださいね?」と今度は優しく語りかける。


 


「は、はいぃ!失礼いたしましたッ!!」


大男は土下座をする。


それを黎音はちらりと見てすぐに紗希の元へ向かった。


そして黎音は紗希をお姫様抱っこして、そのまま自宅へ帰って行った。

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