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旦那様の懺悔【完結】

 ごめんね、花嫁殿。

 僕は君を心から愛す日まで、長く待たせてしまうかもしれない。

 ……君が嫌いな訳じゃないんだよ、ただ僕が兄以外の人に対して愛することを臆病になっているだけなんだ。

 いつか、僕は絶対に君を愛すだろう。

 もしかしたら、どうして花嫁殿をもっと早くに愛すことが出来なかったんだろうって後悔してしまうくらい、長い時間が掛かってしまうかもしれない。

 ……ごめんね、花嫁殿。僕はこう見えて欲張りなんだ、君も側に居て欲しいし、唯一の血縁である兄にも側に居て欲しいと願ってる。


 ごめんね、兄様。

 僕がこんなにも、兄様に執着しなければ、依存なんてしなければ……貴方は自身の夢が叶っていたかもしれないのに依存する僕を拒否することなく、人生を棒に振るってしまっている原因な僕に対して怒ることもせず、……側に居てくれる貴方に甘えてばかりでごめんなさい。

 兄様、あのね? やりたいことがあるなら、僕を拒絶して。僕は貴方を離すことは出来ないから、貴方が拒絶してくれなきゃ、ずっと甘えたままだから。

 だから……僕を嫌いになって、お願い。兄様、僕は貴方が思っているより弱くないよ。弱い振りをしているずるい奴なんだ。

 そんな僕を、嫌いになってよ。自由に生きていて欲しいのに!


 何故、兄様は僕に依存されることを選んでいるの……? わからない、わからないよ。兄様の目には僕がどんな風に見えてるの、そこまで精神的に不安定そうな顔をしてるのかな?

 何故、花嫁殿は僕のことを好きで居てくれているの……? 何が目的なの?


 僕にはわからないんだ、その気持ちが。ごめんね、ごめん……。二人とも。



このシリーズはこれで完結となります。

次は友情以上恋愛未満な感じの話を書こうと思ってます。よろしくお願いします。

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