紅葉
自分の妄想を小説にしてみました
秋になりましたなあ。
かつては紅葉見物でにぎわった山も、今は見る影もありません。
落葉樹を食い荒らす新種の生物、山クラゲが出現し…
落葉樹の方はそれに対抗するために
滑空する鋭利な葉を飛ばすようになったためです。
ほら、ごらんなさい。山クラゲが来ましたよ。
ああ、よりによってモミジに目をつけましたか。
モミジの全方位無差別攻撃から逃れるすべはありません。
あ~あ…やはり全身に刃を受けて…死んでしまいましたな。
それにしても、落葉樹と山クラゲの争いに巻き込まれる
山の生き物たちも可哀相ですな。
イノシシやヘビやウサギ。ほら、あちこちに倒れているでしょう。
あれは落葉樹の飛ばす葉を食らってしまったのですよ…
あら?お客さん?
お客さん!!
喉笛に葉が刺さっている
この距離で流れ弾を食らうなんて。なんて運の無い人だろう。
END
読んでいただきありがとうございました