第六話 仮にそうだとして
4年ぶりの更新です。
ボディガードを始めてかれこれ1ヶ月が過ぎた頃の話。
その最中、これだけの事があった。
1.寝坊した
2.痩せた
3.睡眠不足
「ろくなもんねぇな!最近!」
「おぉ~?そうかぁ?ボディガードとか、すげぇじゃんかーあのマドンナを、
どうやって落としたんだよ~?」
そう、何故か僕と山城さんの関係が白日の目に晒されていた!
ま、全くどういう事なのか…わけがわからんが、その日から相次ぐ嫌がらせと嫌味が、
僕を襲ってきていたわけで。
「まぁ…非日常は望んでいたからいいけども…」
「お、おーい?話、聞いてる~?」
なんか雑音が聞こえてきてるけど、無視だ無視!
とにかく対策をねらないと…
「話きけっつってんだろうがぁああああ!縄でくくってそのまま崖から突き落とすぞ!」
「わあああああ!びっくりしたわ!危うくサリーの二の舞になる所だったわ!」
「その名前聞いて理解できんの、いんのかよ…」
と、会話をしつつ、僕らは休日を満喫していた。
そう、自宅なうだ。
ちなみに言うと、康作の家だ。
「とにかくだ、今後ボディガードなんかを続けていたら…身がもたん気がする…」
「何?ボディガードをやめる気か?それは自分がただ単に他の人に嫌がらせを受けているからか?
逆に考えるんだ…嫌がらせを受けちゃってもいいさと」
「いやだめだろ」
僕は白いYシャツに、青いジーンズというよく見る服装で、
康作は白いカッターシャツに、茶色のジーンズだ。
「だいたいな、自分が思っている以上に名誉だと思うぞ?だってあの山城光希の護衛役だろ?俺なら軽く引き受けるね」
「下心見え見えな奴程、そういう高見を見る目で言うよな、まあ僕は康作をそう思っているわけじゃないけれど」
さて、どうしようか。
午後6時を回ってるし、僕は少し迷っていた。
帰りに買い物でもするか、否か…。
「そういえば、最近また事件が起きたってよ、それもこの近所で」
「それはまた…」
そして、僕は康作の家をあとにする。
事件…この街では、特に珍しいことではない。
何事もなく事が進むというのが当たり前でないように。
というか、第一に僕が住むこの街は…
「ここにいたのか…探したぞ、我が主よ」
「誰が主じゃ、と…華蓮、お前何かいるものある?」
「世界樹とかほしい」
「世界中の勇者が泣くからやめろ」
「でも、世界樹って、どこで取れるんだろう…」
「それで悩めるって幸せだな・・・」
もう、つっこみきれん。
「おや、剛ちゃんに華蓮ちゃんじゃないかえ?」
と、背後から優しい声音で話掛けて来たのは、商店街で駄菓子屋を営む 皆のおばあちゃん と親しまれている園田さんだ。
「園田さん、こんばんわ」
「このような場所で、相見えようとは これもシュレディンガーゲートの選択か」
「ほぼ50%の確率で出会う選択ってどういう事さ」
「あらまぁ、相変わらず華蓮ちゃんは勉強熱心ねぇ」
仮にそうだとしても、この子の目線は遥か彼方しか見れてないっす園田さん。
「それ以上褒めるでない・・・照れる」
やけに素直だな、おい
と、話をしていると人ごみの中にひと際目立つ美女が一人
「華蓮」
「いや、みなまでいう事はない、主よ 緊急事態なのだな!?」
「言動さえどうにかなってくれれば、ほんっと良かったのにな・・・ああ、そうだ ずらかるぞっ・・・ぉおおおおおおお!」
台詞を言い終わる前に、首根っこを掴まれて、物凄い勢いで引っ張られた。
段々と遠くなっていく園田さんと山城さん。
いや、待て待て待て!手を振らないで!今さっき緊急事態なんだって言ったよね!?




