第一話
1通のメールが来た。メールと言ってもまぁ、迷惑メールなのだが。普通なら迷惑メールなどは内容を読まずに、右クリックで削除する。中にウィルスが入ってることもあるからね…。
しかし、今回は訳が違った。簡単には消せない、件名が書いてあったのだ。そのメールの件名には…
あなたの美少女お届けします!
…さて、どうする。普通なら迷惑メールなどは決して開けてはならない。
そうだ、決して開けてはならぬのだ!
大事なことだからもう一度言う。決して開けてはならぬのだ!
まず、なんだよあなたの美少女って!俺別に美少女所持してねーよ!
なんだよ!お届けしますって!美少女が郵送とかで送られてくんのか?!
こんなの…男なら空けるしかないよね☆!
でもウィルスがあるかも!くっ!どうすればいいんだ!
"カシャッ"と、俺は手を机叩きつけた。
…カシャッ?…
な、なぜだろう。冷や汗が止まらない。普通、人間界で生きていれば手を机に叩きつけたら"ドンッ"ではないのか?
あれ?首が上がらない。…なぜだ!俺は早くPCの安全を確認したいのに!
うぉぉぉぉぉ!上がれ!俺の首!なぜ上がらない!
はい。面白くないですね。そうですね。わかってましたよ?はいはい首をあげますよ。あれ?本気で上がらない。…すいません。もう終わりますから、本当ですから!
と、とくに面白くもない演技(誰に見せてんだか…)を終え、パソコンを見…。
パソコ…。
パソコンーーーーーーーーーーーーー!
俺のパソコンはただ一色。ただ一色、黒色だけが映し出されていた。