5.サクの傷跡
本作では、
愛情に飢えている2人の嘆きを
テーマにした、
心痛い、でも、なんだか、暖かくなる
ヒューマンラブストーリー、サスペンスで
お互いの傷跡、嘆き、生い立ちのせいで、
交差する恋愛が描かれている
さっきまでの、突然の出来事を経験して、
熱もあり、疲れて、グッタリしたまま、
ベットで、寝ているサク........
「俺は、離れたほうが、いいのかな?」
「俺は......」
っと、言ってたのが、頭から離れない........
サクの寝顔を見て、微笑むオト
「かわいいな.....」
「サク......」
サクが、起きないように、
ゆっくり、静かに、部屋から出る
外の風に、無性に、あたりたくなり、
真冬の雪の中、外に出るオト.....
雪がオトの首に、降ってきて、おもわず、
「シャッコイ!」と言いながら、歩いていくオト
コンビニまで、サクのことを
考えながら、歩き......
「サクにも、なんか、買お...」
そう思いながら、
やっとのおもいで、コンビニに、着き、
飲料売り場を見る
「サクは、何が好きなんだろ?」
これかな?これとか?......
ぶどうジュースと、イチゴオレをカゴに入れる
お酒飲みたいな、
今日は、久しぶりに飲むかなと、思いながら、
度数の高い、梅酒を入れるオト
お菓子コーナーに、行き、
サクを笑わせるために、子供用の機関車のラムネと、
卵形のチョコエッグをサッと、カゴにいれ、
レジに行く
「あ!ちょっと待って下さい!」
急いで、グミと、サクの分も、追加する
「ごめんなさい」と謝り、急いで、
会計し、外に出る.......
外に出て、夜空を見上げる.......
何億光年という、星たちが、私を見ている.......
「綺麗だな......」
その頃、サクは......
ドアの音で、起きるサク
横に、居たはずの、オトが、居ない.....
不安に、なり、オトを探し出す........
クラクラして、めまいがし、目の前が歪んでみえる
「オト......」
「どこーぉ?」
リビングを見ても、トイレの窓を見ても、居ない.....
風呂場を確認し、居ないんだ.....と、気づき始める
玄関の廊下を歩くサク
身体が、辛く、ダルい.....
「オト~」
寂しくて、涙が、出てくるサク......
「うぅ.....」
玄関前に行き、泣きながら、目を擦るサク
身体が、辛いのと、不安と、寂しさで、
その場で、座りはじめる........
しゃくり泣きに変わり、
ひたすら、待ち続けるサク.......
痰のからんだ、咳をし、
眠くて、目を擦る.......
玄関のドアが開き、オトが、帰ってくる
「いやー、しばれるわ.....」
咄嗟に、帰ってきた、おとを
サクが、強く抱き締める.......
「どした、どした、」
「起きちゃった?」
しゃくり泣きをしながら、咳をし、
うなずき続け、徐々に、落ち着くサク
「ごめん、ごめん」
「中入ろ....」と言い、サクの腕を掴みながら、
ソファーまで、サクを連れてくるオト
ソファーに、座り、背もたれに、
もたれかかる、サク.......
「サク」
「大丈夫じゃないね......」
サクのおでこに、手を当て、体温計を測る
測ってる間、サクが、苦しそうに、
痰が絡んだ咳をし始める
「頭痛い.....」
「オト.....」
「病院行ったほうが、いいと思う」
「夜間の......」
体温計が、鳴りはじめ、確認すると
38.5分......
「オトー.....」
「こっち、座って......」
「うん」
「辛そうだね....」
「サク.....」
「病院行こ....」
「やだ....」
「明日に、する」
「じゃあ、一応頓服飲んでね」
「これ、私の前の薬だけど」
「うん......」
「オトー.....」とオトのほうに、来るサク
「大丈夫だ、大丈夫.....」
「俺は、やっぱり、離れないと、駄目なのかな」
「言ってるだけだと思うよ....」
「そうじゃなくて、オトのこと、襲わないか、
心配なんだよ.....」
「そんな、そんなことしたらね、
私が、あいつを痛めつける!」
「急所狙って」
「出来ないって.....」
「オト、女の子だよ.....」
「後で、リナに相談する、多分TELくるから」
「うーん.....」
「サクに、何かしたら、刺す....」
「護身用に持って.....」
「言ってるだけだって!」
「サク、そこ、ちょさないで(笑)」
「ごめん(笑)無意識に、ちょしてた(笑)」
「恥ず(笑)」
「これ、買ってきたよ」
「機関車のラムネと、チョコエッグ(笑)」
反応をみる、オト
「(笑)」
「懐かしいな」
「子供のころ、このアニメ、見てた(笑)」
「でしょ?」
「サクの小さい頃、可愛かった、だろうな~」
「あるよ」
探して、ケータイの画面を見せるサク
「めんこい!!」
「もっと、見せて」
髪の毛が、肩くらいまで、あり、
髪の毛の毛先が、今と同じく、クルッてしてる
笑ってなく、振り向いたサクの表情に、
違和感をおぼえるオト.......
「顔がそのまま(笑)」
「まだ、ないの?」
「ないよ」
「あとは、母さんが、持ってる」
「だけど、そんなに、写真ない.....」
「そっか、でも、サクのかわいい写真見れて、
嬉しいなー」
「それ、私にも、送って!」
「宝物にするから!」
「わかったよ、オト.....」
「てか、連絡先教えてよ」
「さっき、どれほど、困ったか」
「これこれ」
サクとオトが、連絡先を交換しあい、
間違ってないか、何度も、確認するサク
買ってきた、
ぶどうジュースをサクに、手渡し、
ストローを入れ、飲みはじめるサク
「どう?」
「美味しい?」
「美味しい!!」
「これ好き(笑)」
「嬉しーよ!(笑)」
「サク、これは?チョコエッグ(笑)」
「モンスターだよね?これって?」
「俺は、断然、こっち派だよ(笑)」
「私はね、これ結構やってた(笑)」
「ゲームで(笑)」
「俺はね、欲しかったけど、買ってくれなかった
から、羨ましかったなー」
「でも、こっちの機関車のほうが、うん.....」
「ゲームなんてね、やるもんじゃ、ないよ」
「子供の頭には悪い、頭が、溶けるよ」
「でも、オトはやってたんでしょ?」
「そのゲーム」
「友達が、貸してくれたこと、あって、欲しくて、溜まらなくてさ、返したくなくてさ、その親から
電話が、くんのね、」
「で、案の定、やられる(笑)」
それを聞いて、返す言葉が無くなるオト.......
「なんで、サクに買ってあげないんだよ!」
「俺はね、ゴミだったから....」
「ゴミに、あげる?」
「プレゼント.....」
「サクはゴミじゃないじゃん!」
「いや、俺はね、お客さんの子なの」
「本当の父親も知らないし、後から、出来た義理の弟には、買ってたけどね.....」
「お母さんの子供には、変わりないよ!」
「そうだよ、だけど、俺より、男を優先する人だから....」
「恐らく、俺がいることで、思い出すじゃん、
お客さんの子供だって......」
「こんなに、可愛いのに、なんで.....」
「理解できない.....」
「俺も、子供の頃は、わからなかった」
「だけど、ある時、聞いちゃって、」
「納得した」
「ああ、なるほどみたいな(笑)」
「ちょ、泣いてない?」
「泣くなよ~」
オトが、泣きながら、サクに、言い放つ
「サクは、カッコいいし、かわいいし、
むしろ、産んでくれた、お母さんには、感謝してる
これから、沢山楽しいこと、いっぱいやって、」
「そんな悲しい思い出、忘れるくらい、
幸せになろう!」
「泣きたいときは泣いていい、苦しい時は寄り添って、乗り越えよう......」
サクが、すすり泣きをして、下を向いてる......
小さな声で、サクがオトに伝える
「恥ずかしいけど、」
「ありがとう..........」
「俺のことで、」
「泣いてくれて.....」
「なんで、そんなに、優しいのか、わからない.....」
「なんで、俺に、そんなに、情がある?」
オトが、サクに話す
「サクが、私を必要としてるように、私もサクを
必要として、しまっている......」
「だから、そこちょさないでって(笑)」
サクが、オトの言葉に、照れながら、話す
「ごめん(笑)無意識にちょしてた(笑)」
「恥ずかし(笑)」
「つまり、それは、気づいてた?」
「気づくよ!」
「流石に(笑)」
「ちょっと待って」
「心の準備を」
ソファーに、かかってるブランケットで、丸くなり、自分を隠すように、座りながら、
うずくまるサク
「ちょっと、今そういう時じゃないよ」
「サク!」
サクに、近づき、サクの横に座るオト
「もぅ、」
「薬のんで、寝て、明日」
「ちょっと待ってって」
サクにもたれるオトに
「いや、ちょっとやめて」
「今は.....」
「わかった」と言いながら、ブランケットをめくる
オト
「ねぇ、なにしてんの?」
照れてるサク
「やめて、まじで」
「もぅ、眠くなってきたよ」
「こんな時間だし.....」
「オト、先行ってて」
「サクも一緒に行こうよ」
「本当に、今はヤバイ」
「お腹痛いの?」
「お腹痛いの....」
「じゃあ、このぶどうジュースのんでもいいのね?」
「それは.....ちょっと」
サクの酷く照れた様子に、気付きながら、
寝室に向かうオト
ケータイのゲームで、遊び、ウトウトするが、
サクが、恋しくなる.......
しばらくすると、サクがオトの横に来た
寝たふりをして、サクの様子をみるオト
咳をしながら、布団に潜り始めたサクに
笑を堪える
オトの目の前に、サクの頭が出る
これには、オトもビックリし、
一瞬、ここは、海の中なのだろうかと、感じる
そのまま、サクがオトにピッタリふっつき、オトに
寄り添う
手に何やら持っている
ちょっと、起きた感じで、演技し、見ると、
私があげた、棒つきキャンディーだ
サクが、熱が、恐いと言ってた、
トラウマを思い出し
そっと、目をつぶっている、彼の顔を見た
彼は、天からの天使だ....そう感じた
眠くなり始め、眠るオト
しばらく、眠りにつくが、
恐れてた事が、おきてしまう.............
サクが身体を動かし、バタバタする音で起きる
汗だくで、うなされているサク
シーツも濡れている......
だが、様子をみることにするオト
自分が居なかった時は、どうしてたのか、
率直に、知りたかったからだ........
小さく泣きながら、起きたサクの様子をみる
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁー」
と息が荒く、咳をしながら、髪の毛を両手で掴む
徐々に、泣き出し、声が少し大きくなる.......
「オト....起きて....」
「オト.....」
あえて、寝たふりをするオト
オトの胸に、寄り添うが、落ち着かないサク.....
そのまま声を殺し、泣くが、おさえきれず、
しゃくり泣きが、始まる
声を殺そうと、思えば思うほど、しゃくり泣きが
酷くなる.......
それでも、オトは、寄り添おうとは、しない
サクが、ベットから、離れる......
寝室の引き戸の手前に行き、座るサク
その瞬間、フラッシュバックが、おこる
「お前が、悪い!!」
「お前はユリ(母親)のゴミ」
「邪魔だ!」
泣き叫ぶ、幼いサク......
「アイロンは何に使う?」
「帰ったら、メタメタにしてやる」
「痛いよー」
「痛い」
逃げ続けるサク
情景が変わり、サクが熱を出したトラウマが、再び
現れる
「サク待ってて」
「絶対、母さん、帰ってくる」
「早く行くぞ!」
「もぅ、リョウちゃん(母親の彼氏)」
恐くて、不安で、玄関前で、帰ってくるはずのない、2人を待つ、幼いサク
現実にもどり、息苦しくなるサク
どんどん、息が荒くなり、パニックになり始め、
声を殺し、泣くが、しゃくり泣きになり、
息がしづらくなる......
遂に、過呼吸になり、オトが、ヤバイと感じ、
起き出す
サクの側に行き、背中を擦り、近くの小袋を
サクの口にあて、呼吸の仕方を手で、合図するオト
「スーーハーー」
何度も、落ち着くまで、やるオト
サクの目が恐怖と不安で、潤んでる......
「そうそう、そんな感じ」
「出来てるよ」
「大丈夫、大丈夫.......」
しばらくたち、ようやく、呼吸が、安定するサク......
オトが、サクを愛情込めて、強く抱き締める
「恐くないよー」
「大丈夫」
「私が居るから、安心して.....」
「ね?」
泣きながら、うなずくサク
「オト、お仕事行っちゃうの?」
「ん?」
「お仕事、行、ちゃ、う、の?」
「うん......」
「イヤだ.....」
「一緒に、病院行、き、たい」
痰のからんだ、咳をしながら、言うサク.....
これが、とてつもなく、オトにとって、嬉しかった
必要とされている、自分が誇らしく感じ、高揚感に浸る......
「そっか、そっか、」
「うーん、どうしようかなー」
うるうるした目で見つめてくるサクに、
困惑しながらも、休むことにする
「何て言おう?」
「私の彼氏が、体調わるくて、酷く、」
「言えるか!(笑)」
サクは笑わない
「じゃあね、」
「おばあちゃんが、倒れたので、」
「駄目だよ、それじゃあ」
「考えておく」
「次は行くからね」
「うん、わかってる......」
「今回だけだよ.....」
「さ、用意して、行くか」
「ご飯作るから、待って」
「あと、下着変えて、シーツも洗濯機に入れること」
「あとは、私がやるから、、」
「ごめん.........」
「いや、謝らなくていいから、婆ちゃん、爺ちゃんなったら、みんな、通るから.....」
「あとタオルも、入れといてね」
「うん」と恥ずかしそうに、呟く.......
やること全てが終わり、料理をするオト
サクもソファーに座り、ゲーム機から、繋いだ
サイト動画を観始める......
「オト、これ観て」
「機関車?」
「これも、」
「それは、電車」
「今度、電車乗って、どっか行きたいね」
「鈍行?」
「鈍行で、行きたい」
「(笑)」
「よく乗った(笑)」
「鈍行?」
「乗ったよー」
「友達と遊んだり、会社で行かなくちゃ行けないときとか」
「電車って、繋ぎ目みたいのが、あんじゃん」
「そこ乗ったことある?」
「いや、流石に、恐くて跨ぐよ(笑)」
「サクは?」
「乗りたいとは、思ったけど」
「ないね」
サクが、キッチンの横に、足を開いて、座り始める
横に居る、サクが、子供のようで、可愛いなと、
感じる
何やら、並べてるサク
昨日、挙げた、機関車ラムネを並べてる
「なんで、並べてる?(笑)」
「ラムネの顔を見てる(笑)」
「どんな顔してる?(笑)」
「全部同じに見える」
「ほら」
機関車ラムネの前方にある、顔と
ラムネの顔を、オトに見せるサク
「いや、恐いんだよ、顔が(笑)」
「なんか、違和感ある(笑)」
「(笑)」
並べたラムネを全部、口に含むサク
「ご飯できた!」
リビングに向かうサクの後ろ姿が、カッコいい.......
野菜おかゆと、ほうれん草の味噌汁を
2人で、食べる
「美味しい?」
「うん、めっちゃ」
「どこ美味しいの?」
「口の中」
「いや、違うよ」
「ほっぺって、言うんだよ」
「もう一度」
「どこ美味しいの?」
サクが、照れた様子で、自分のほっぺたを片手で、
触り、下を向きながら、
「ほっぺ.....」と呟き、後ろ向いて、笑う
食後の後、2人で、ソファーに座り、
TVを観る
TVに、お母さんが、3歳くらいの子供を抱っこし
インタビューに答えている
それを羨ましそうに、見てるサク........
ずっと、観てるサクに、胸が痛くなる
サクを呼ぶが、TVに、釘付けで、見ない
何かを思い出してるのか、暗い顔をするサク.......
「俺もしてほしい.....」
「なんで、なんで、」
「チャンネル変えよう」
「なんで、なんで、なんで!」
私の大事にしてる、ブロックの作品を投げるサク
「サク!駄目だよ!」
「なんで、なんで」
「なんで!」と言い、飾ってある、ぬいぐるみを
下に落とす
「サク!」
「なんで、こういうこと、すんの?」
サクは、自分の髪の毛を引っ張りながら、
もう一度、TVの中の、子供たちが、母親や父親と
楽しげに、話してるのを観る
「終わり」
「消すよ」
「だめ!」
消すオト........
「なんで、消すんだよ!」
サクの目に涙が溜まってるのに、気づく......
「見ない方がいい!」
「私も見たくない!」
「サク、同じことしよ.....」
再び、TVを観るサク
「サク!」
ずっと観てる、内容が、変わり、観るのを止める
サクが、ずっと立ったまま、棒立ちして、
下を向いてる........
突然、泣きだすサク
「なんで、だよ.....」
「俺は、何?」
「なんで、可愛がってくれなかったの?」
「やっぱり、ゴミだったんだ.....」
「俺は、ゴミ、ゴミ、ゴミ、ゴミ......」
「止めて!」
「サクはゴミなんかじゃない!」
「じゃあ、なんで、あんなふうに、されないんだよ!」
返す言葉がない、オト........
「ハッキリ言うよ!」
「サクの両親、サクを虐待した、彼氏!」
「そいつらが、ゴミだよ!」
「サクはゴミじゃないから、アイドルになれるくらい、輝いてる」
「本当に?」
「サクは自分で、気づいてない」
「自分の尊さを」
サクが、半信半疑のような、顔を浮かべる
「なんで、なんで、」
と言いながら、ソファーに座っている、
オトの方に来る
「オト、抱っこして」
「抱っこ....」
「抱っこ!」
オトが、足を大きく開いて、
「ここ、座って」と言う
サクが、オトの両足の間に、向い合わせで、
足を広げ、座る
オトに、スリスリし、寄りかかりながら、
横を向く
鼻をすするサク、
「俺も....」
「あんなふうに.....」
「あんなふうに.....」
「そうだね.....」
「オトはしてくれたの?」
その時、うん、とは彼に、言えなかった.....
「サク...」
「なに?.....」
「好きだよ.....」
「本当に?」
「本当なのかな.....」
「本当だよ」
サクがオトを抱き締め、
「俺も、好きだよ....」と、顔を隠し、言う
「もぅ、大丈夫、」と言い、離れるサク
「よし、用意して行くよ!」
サクの感情の起伏が激しいのが、心にくるが、
絶対、守ってあげたい、変えてあげたいと、
更に、心に決めたオト
いつも読んでくれて、ありがとうございます!




