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1. 終止符

本作では、

愛情に飢えている2人の嘆きを

テーマにした、

心痛い、でも、なんだか、暖かくなる

ヒューマンラブストーリー、サスペンスで

お互いの傷跡、嘆き、生い立ちのせいで、

交差する恋愛が描かれている.....


本当に2人が欲しかったものは、

お金や富、名声ではなく、ただの愛情だった...


この時期だった、だろうか.......

寒空の中、私は1人路地を歩いていた.......

人生という、苦しみ、痛み、疲れ、

そんな人生に嫌気が、さして何もかも

忘れよう、もぅ後ろは振り向かない

自分の、人生に終止符を打とう

誰も私を必要としない.......

誰も、私を........

身を投げるところを、探そう.......

そう自分に、言い聞かせ

1人、泣きながら歩いた

でも、ソコが私達の出逢いの始まりとなるのは、

その時は、予想もつかなかった.......


雪の中、足場が悪くて、北海道の寒さは、

私の骨身をしみるくらい、寒かった.......


そこに、怒号とも言うくらいの、怒鳴り声、

緊迫感が、身体に走った.......


居酒屋の前で、

1人の20代前半くらいの男性が、3人の男性から、

殴られていた.......

殴られてるのにも、かかわらず抵抗すら、しない......

まるで、何をしても無駄だと、推測してるのだろうか、、、


彼を助けたいと、咄嗟に思ってしまい、

彼のもとへ、雪の中、精一杯の力で走った.......

自分を見てる気がしたからだ........

勝手にそう、思いたかったのだろう.........

いや、思ってしまった........


「痛い...」という、声が聞こえてくる

同時に、

「助けてほしい........」

「見捨てないで.......」「ほしい........」


そんな彼の声が耳をつんざく........


私は、一心不乱に喧嘩を止め、彼に駆け寄った.......


下を向いたまま、丸まってる彼に話そうとするが、

言葉が出ない...


すると彼が、

「泣いてないよ......」

「こんなんで、泣かないでしょ........」


と言い、体を起こし、地面に座り始める......

私は、下を向いてる彼の顔を覗き込んだ.......


泣いてるじゃん.......

と安心感を得る


「死んだらもともこも、ないよ........」

「もっと、自分大事にしなよ.........」


恥ずかしさのあまり、走って、帰ろうとした......


その言葉に心を打たれ、見つめつづける彼.......


これが、出逢いだった........


雨が怒号のごとく、2人に降り注ぐ


今までの汚れを落として、くれてるのかと、

思い、嬉しくなった........

現実にかえり、後ろを向いた

雨に同じく濡れている.......

そんな、彼に興味が湧いた........


「ねぇ、家どこ?」

「私も帰るから、一緒に乗ってかない?」

「どう?」

「名前なに?」


重い頭をあげるように、話し始める


「サク.......」

「いいよ...そんな女の子に助けられてもね(笑)」

と笑って、ごまかす


「そっちは?」


「オト.......」


サクが、オトの名前を口ずさむ........


「タクシーで帰ろ」

「俺、送ってくよ」

「酔ってるし(笑)」


だが、中々、タクシーがこの雨の中つかまらない

居酒屋はとっくのとうに、閉まってる.........


「どうする?」


「ここに、ずっと居る........」


「風邪引くよ....」


「引いても、俺はいいんだ」

「あ!オトは駄目だね」

「ずっと、そこの雨あたらないとこに居て.....」

「てか、家どこ?」



「すぐ近くだよ(笑)」

「歩いて20分くらい、、」



「近いじゃん(笑)」

「帰っていいよ...」

「全然、俺は大丈夫だから........」



頑張って笑ってる、サクに情が走った

こんなに、自分と似ているサクに胸が痛くなった......


こんなにも、情が走るのは

始めてのことだった.........


「サクもおいでよ...」


居酒屋の前に、もたれかかっているサクが

顔を上げ、オトを見つめる.........


「いや、いいよ...」

「俺は.......」

「あんま、優しくしないでくれないかな...」

「なんか、泣けてくるわ...」


「泣けばいいじゃん」

「この雨のように...」


サクに近づき、手を引っ張る

その瞬間、サクがオトの手を引っ張り

抱き締めた.......


雷鳴が鳴り響く、

それとともに、大雨が降り注ぐ


咄嗟に離れるオト

恥ずかしさのあまり、顔を下にむけたままのサク


「ソファーで、寝なよ...」

「それなら、いいでしょ?」


サクは寝ているのか、返事をしない.......

もう一度、タクシーに電話をかけると繋がった

15分ほどで来るというので、サクを揺すり起こす


だが、彼は夢の中にいる

このままにしていたら、死んでしまう...

初めてあった人なのに、どこかであったかのような

気持ちになる........

それと同時に、変な失いたくない、そんな感情が

込み上げてくる

なぜなのか、私もわからない



タクシーが着き、

サクを力一杯、揺すり起こした


「吐きそう......」

「気持ち悪い.......」


「早く、、」


「オト、お礼がしたいから、又会って...」


「いいよ、そんなお礼だなんて、、」



急いで大雨が降る中、

二人でタクシーに乗り込んだ.......


サクは窓の方に、身体を傾けもたれたまま、

遠くを見つめている


「サク......」


その言葉に、振り返るサク

その瞬間.....

初めて、彼の顔、彼の姿が

鮮明に、私の眼に写し出された........


まつ毛が長く、優しい瞳、

目鼻立ちが整っていて、

ウルフの髪型をしている、

毛先がクルクルして、可愛らしく、


でも、その瞳の奥には

どこか、孤独な瞳、苦しみ、喪失.......


まるで、もぅ何もかも諦めてるような、

そんな風に思えてしまった........


「うち、泊まってきなよ...」


「いや、いいよ...」

「本当に...」

「気持ちだけ、貰っとく」



自分でも、ビックリした発言をしてしまった.......

恥ずかしさで窓の方を向く..........



しばらくすると、

タクシーが私の家の前に到着した


サクの方を向くと、

とても、気持ち悪そうに、顔が青ざめている


その瞬間、その場で

吐き出してしまった、サク......


「サク、、」

「大丈夫?」


「大丈夫、大丈夫」

「ごめんなさい、運転手さん...」


すると、タクシーの運転手が


「仕方ないけど、あららららら、、」

「彼女さんでしょ?」



「あ......」


顔が真っ赤になる


「サク!」


「トイレで、吐こ」


「ごめん、ありがと」

と言い、乗車賃を支払い、オトについていく.......


「まじで、ごめん」


「いいよ...」

「誰にでもあることだよ......」


「そうかな~」



古いアパートの鍵を開け、

真っ暗な、家の中に入っていく


「本当にいいの?」


「いいよ」


「ここで、吐かれても困るしね」


サクにトイレの場所を案内し、

リビングに、座り、一息つく.......


死にきれなかった.........

自分に対しての怒り、劣等感が

再びオトの身体をきつく、縛り付ける.......



暖房をつけ、寒くなった部屋を暖め、

サクと話がしたいな....


そんな、思いで待っていたが、

中々来ない

トイレの方へ、向かい

ドアを叩く


「大丈夫?」


何回か呼んだが、返答が帰ってこないので、

ドアを開けた


グッタリして、壁にもたれ掛かっている


「大丈夫?」


コクッっと、頷く


「私のベットで寝ていいから....」


サクの服を見て、友達がくれた

オーバーサイズの服を思いだし、

サクに手渡した


「これ、着たら、捨ててもいいし」

「使ってもいいし、サクにあげる」

「下は短パンだけど、ないよりいいでしょ」


「ありがと......」

「だけど、ソファーでいいよ....」

「あと、俺下はパンツ一枚でいいし」


「いや、」

「ベットで寝た方がいいよ」

「身体を大事に」

「一応、短パンも渡しとく」

「どうする?」



「じゃあ、ベットで寝るよ」


「わかったよ.......」

「ソファーに座っていて」

「それか、もぅ寝たい?」



「何かあるの?」

と言いながらリビングの方に

私のあとをついて、歩いて来るサク.......



ソファーに座ったサクに

ポタージュを作り、差し渡す


「ありがと」と言い、

少し照れた表情を浮かべるサク、、


久しぶり、いや初めて心から嬉しかった...


でも、この出逢いが

お互いの人生を揺るがす、始まりになる......


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