あまりにも嫌われていてカナシス、、、
嶋木 悠斗は天才だった。幼い頃から魔法の才能は凄まじく、この世に存在するあらゆるものの創造はもちろん、空想の物の創造までも可能でしてしまう現代の特異点とも呼べる存在だった、、、これはそんな彼が持ち前の魔法を駆使し無双し皆に好かれて愛される物語、、、
そんな夢を見て現実に舞い戻った嶋木 悠斗は、それはそれは可哀想な人間だった。幼い頃から魔法適性は絶望的だった。
体内に存在する陰子を持つ元素があまりにも少ないのだ。有り体に言えば魔力が少ない。それはもう少なすぎる。
例えるならば、常にボス戦後のMP枯渇状態。使える魔法といえば、涼しい微風を吹かす程度だ。
夏には多少役に立つ、、、いや扇風機で事足りるためやはり役たたずだろう。
まぁ、そんな状態であるため嶋木は大気中に存在する陰元素(もう面倒臭いので以降魔力とする)を用いて魔法を行使する。
だが、体外の魔力を行使するのは非常に効率が悪く威力も低い。
また、効率が悪い割には高技術であるため弱体化された魔法にもかかわらず発動は困難という、クソ仕様だ。
マゾゲーにも程がある。しかし、これはゲームではない、、、現実なのだ。
そんな嶋木は、魔法使いとしては最低ランクの烙印を押されている。
まぁ、最低ランクということは上のランクのやつからいじめられたり、蔑まれたりするわけで、、、
本日入学式!
270年以上の歴史を持つこの魔法学校に入学できて、人生最高の気分だ!!
、、、なーんて気分をあげようとしたけど無理だわうん。
周りの目が痛いです、、、俺に対しての嫌悪感、憎悪をはらんだ目が痛てぇ!
まぁ、理解できなくもない。俺は魔法がほとんど使えない。
体外魔法行使という高技術のことが出来るから入学できただけで、俺の実力は小学生にも負ける程のざぁこ♡もとい、雑魚なのだ。
そんな俺が、ここに入学できたことに嫌悪、そして俺が入学しなければ入れた人がいたということに対しての、憎悪があるのだろう。
後者は多分その人の友人等の知人からの憎悪だろうが、、、まぁとにかく居心地が悪い、、、
そのため俺は人気の少ない場所から、式に向かおうとしたのだが、まぁ迂闊だったし普通に展開理解できたよなぁと思う。
そう、俺の前には三名ほどの男女、、、魔法学校の学生と思わしき人達が俺の進路を妨害するように立っていた。
「、、、何の用だ、、、とかありきたりなセリフ言っていい?」
そう言うと、目の前の三名は額に青筋を浮かべた。
あっ切れた、、、そう思った。魔法の才能はない代わりに怒らせる才能は持っていたのだ。
「、、、せ、せっかくの美しいお顔と、イケメンな面が台無しでっせ?怒るのも程々に〜、、、」
つい、余計なことを言ってしまう性格は変わらない。まぁ、切れるよね。
「お前さ。黙ってりゃあ舐めた口聞きやがって、この低脳が!」
「貴方何?殺されたいの?」
これで、キレない聖人なら元から俺を取り囲むように立たないわけで、それはそれはもう怒っていた。
俺は怒ったぞー!!並の迫力はあるだろう。
「殺されたい人なんているわけないじゃないですか〜。何?あなた方はそういう思考の持ち主なのでしょうか?」
あぁ!クソ!余計なこと言うんじゃねえよ!俺!そういう思考の持ち主の行動をしてるのは、最早俺だろうが!!!
「、、、あぁ分かったよ。二度あの学校の敷地に踏めないぐらいにボコしてやるわ」
「賛成〜。ほんとぶっ殺しちゃお」
「、、、お慈悲を、、、」
最初に動いたのは正面の男だった。手に平を嶋木にかざし、元素に干渉する。そして、元素の熱運動を極限まで減少させる。理系ぶった言い方をしないとしたら、、、極限まで温度を冷やす。
冷やして行使する魔法と言ったら、氷だろう。
そんな、嶋木の想定を裏切らない巨大な氷が生成された。
「、、、行使する魔法の属性は想定どうり。、、、、、ただし、大きさは想定外ぃぃぃ!!!」
嶋木は氷の魔法を間一髪で避ける。
嶋木は、魔法の才能がない、、、だけど、反射神経や基本的な身体能力なら一般的以上にはある。
、、、あくまで一般的以上だが。
「ッ!『衝撃』!!」
嶋木は魔法を避け、管轄入れずに己の最大の魔法を行使する。
初級魔法なので当然避けられるが。
「あはっ!最初あいつの魔法を避けたのは驚いたけど、やっぱ今の魔法でわかった。やっぱ、こいつ雑魚だわ」
こ、この女ァ!性格わりーぞ!いくら女尊男卑の世の中になりつつあるからってこいつは許せねぇ!
そう思っていると、眼前の女が魔法を放つ。
それは、嶋木の周囲を囲うように生成される無数の槍でわかる。
『創造魔法』の使い手である、最高位ランクの魔法使いだ。
「これに懲りたら、学校やめろよ。優しい俺たちからの助言なぁ」
男女三人はゲラゲラ笑いながらその場を後にする。
、、、ボロボロの嶋木をその場に放置したまま、、、
「、、、も、もう一人なんもやってねぇ、、、じゃねえか、、、」
、、、最後まで軽口はやめずに、嶋木は気絶した。




