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狐姫様の婿  作者: 尾見環
序章
1/46

神獣とヒト

 神獣。それはこの世界において誰もが一度はなりたいと渇望する存在だった。この世のものとは到底思えない美しい容姿。ヒトとは明らかに違う、魅惑的な耳と尾。優れた頭脳、目覚ましい運動神経、種族ごとに異なる妖術。

 それらは全て生まれつき神獣に備わった才。

 神獣はヒトよりはるかに数が少ないにも関わらず、その能力の高さによって古くから支配者として君臨してきた。

 ヒトは神獣を恐れると同時に激しく憧れた。

 しかしながら、神獣の中にも序列はあった。

 基準は美しさ。

 神獣の妖力の強さ、扱える妖術の多さは、その実、美しさに正比例した。頭の良さ、運動能力も。

 特に優れた力をもつ者たちがいる。干支一族だ。妖力は膨大で並みの神獣なら同じ空間にいるのが苦痛なほど。美しさは群を抜いており、直視できるものではない。

 彼らは通常の干支から龍を抜き、代わりに狐が入る、鼠、牛、虎、兎、狐、蛇、馬、羊、猿、鳥、犬、猪の神獣からなる。

 政治、経済、法、国家運営。ほとんどの権力の座には干支一族の者が座っている。

 ヒトが神獣になることは出来ない。ならば、せめて、恋人に。そう望むヒトは多かった。

 だが、神獣の大半はヒトを選ばなかった。理由は単純明快。ヒトが全てにおいて圧倒的に劣る生物だったからだ。人生を共に歩む対等な存在と見れなかったからだ。

 よって、神獣とヒトの婚姻は数少なかった。

 しかし、ある日その数少ない一例となる夫婦が誕生した。

 神獣とヒトが結婚したのだ。

 二人は幸せだった。誰に嗤われようと、誰に後ろ指をさされようと。

 夫は妻を愛し、妻は夫を愛した。二人は互いを世界一大切に想っていた。

 やがて、それが世界を巻き込む大騒動に発展することも知らずに。

初投稿です。

面白いと言っていただけるような小説を頑張って書きます。

応援よろしくお願いします。

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