死亡フラグなパスワード。でも必ず生きて帰る!
「俺帰ったら結婚するんd……はわわわわーー!」
言っちまった。この俺たちだけ取り残された戦場でキングオブ死亡フラグなセリフを! 俺たち部隊は残り五人。うーん、これじゃ俺が次に死んじゃう感。でも必ずや生きてローラの元に帰る! そこでロジャーが言う。
「おいお前大丈夫か? その傷」
「大丈夫だ。かすり傷さ、少し休めばよくなr……うえええええ!」
いやマジで! ホントにかすり傷なんだって! よくこのセリフ言った後に目を覚まさない人いるけど! 俺のはホントに大丈夫! それより戦況は? 今のうちなら突破出来そうだぞ? ここは俺がリーダーシップを張らなくては!
「よしみんな! ここは俺に任せろ! なーに、後から必ず追い付いてみせr……くあああああーー!」
またまた言ってしまった! なにこの死亡フラグのブラックフライデー、オンセール! やだい、やだい! 死にたくない! 俺は婚約者のローラの元に帰るのだから! 仲間は俺を置いて走り出す。
俺は泣きながらマシンガンを敵兵に乱射しながら走った。
「おいおい、なんだアイツ!」
「あぶっねえヤツだな、みんな近付くなよ」
はあはあ、なんとか車を見つけたぞ。俺は颯爽と乗り込み付けられていたキーを回した。
キュルキュルキュル。
キュルキュルキュル。
いや、これゾンビ映画でよくあるやつ! いや、俺よ振り向くな! 今ここで振り替えったら死神の思う壺!
俺は振り向きもせずに車を置いて走り出した。すると空からバタバタバタバタと音がするので見上げるとヘリコプターだ。
「ライアン助けに来たぞ!」
お前バカかよ! よりにもよって敵地にヘリで来るなんて。
「のわーー!!」
案の定ロケット弾で打ち落とされている。バカめそれは命を縮める行為なのだ。凄まじい爆風。
くそ! 母さんのチェリーパイを食べるまで死ねない。思えば親孝行なんてしてやれなかった。いや、それも言っちゃダメなヤツ!
「くそーー!!」
俺は走り出した。カチ、ドカーン!
じ、地雷!?
こんなところで、こんなところでぇ……。
「あなた、あなたったら。うなされてたわよ?」
ハッと目を覚ますとベッドの上。どうやら夢だったようだ。はー、そもそも俺はローラと結婚してたし、軍人じゃなかった。よかった。
「ねぇ、少し風が強くなってきたわよ」
「そう言えば台風が来るってニュースでいってたな」
「作物は大丈夫かしら」
「そうだな。ちょっと田んぼ見てくるよ」
俺は着替えを済ませて軽トラに乗り、走り出した。水路のほうへ──。