優先事項
テルマが床を這い、力つくのをデロイドは面白そうにみていた。
テルマはもう、抵抗する力も残っておらずその場を動けなくなった。ただ涙を流す事だけだった。
ハイン様、ごめんなさい。
背中から衣服を脱がされ上半身が露になる。テルマの顔をつかみデロイド自身に向けさせる。力を振り絞り抵抗し床に顔をつける。
「まぁ。いい」
背中から舌が這いずり回る感覚する。
気持ちが悪い。
ゆっくり全身をなでまわされる。
テルマはぶっると震えた。
その瞬間お腹に手を回され腰が浮く状態になり全ての衣服を剥ぎ取られしまった。
いやぁ。
あまりの事にテルマは気を失ってしまった。
「なんだ。気を失ってしまったのか興ざめだ」
テルマをそのまま放置してデロイドは椅子に座り酒を飲み始めた。
「シェンラン様だめです。デロイド様は今取り込み中です」
「お母様から頼まれたのです」
扉の前から声がする。シェンランの声を無視して酒を飲みつづける。
「おばあ様からの急な用事なのです」
デロイドはシェンランのおばあ様という言葉に反応して扉をあける。
「お父様」
シェンランに目もくれずシェンランから手紙を受けとる。
デロイド。元気にしておりますか?
私は神のそばにいるラマークに祈りを捧げる毎日を送っております。
もうすぐ、ラマークの命日がきます。毎年、あの子の好きだったルセの新茶をお供えしたいのでさすが今年はまだ届いておりません。デロイドあなたの弟の命日です。お忘れなきように。
義母上、申し訳ありません。いろいろありお届けできませんでした。神殿の方をみて頭をさげる。
シェンランが持っている花を奪いとるとデロイドは義母の匂いだと喜ぶ。
「すぐに用意すると伝えななさい」
デロイドにとってなりよりも優先事項だった。




