年の差なんて
ユナはテルマが切り分けてくれた芭果を一口食べた。甘くて笑顔になってしまうほど甘かった。
「甘い」
ユナが芭果を知っているかと言うと義父が母を喜ばそうと芭果実を買ってきた。あの時、芭果が口からでたのはこの時食べた芭果がなんとなく幸せで美味しいのを覚えているからだった。
あの頃はよかったな。いや、今の方がずっといい。
「何をお考えです」
テルマは入れたルセ茶を差し出しながらユナに問いかける。テルマは以前の業務的な態度ではなく柔らかい感じになっていた。義父と母が幸せそうな顔してたのを思い出しユナはどうしても聞きたくなった。
「テルマさんとハインさんの出会いをお聞きしたいなぁと」
「テルマと呼び捨てて良いですよ。えぇっと」
テルマとハインは顔を合わせて照れ始める。
話を始めたのはテルマでなくハインだった。
ハインの母が道で倒れのを助けてくれたのがテルマであった。ハインがお礼できずに帰ってしまい。お礼をどうしてもしたくて探した。探してると口からでてきたのはテルマはとてもいい子だと。だがハインが紹介してほしい頼んだらことごとく断られた。一人だけヤムが理由を聞いてくれて母の時のお礼をしたいから紹介してほしいと言った。先に理由をいいなさいとヤムに怒られ、変な事しないという条件で紹介してくれた。ルセでは余程の事がないと女性は働かない。城で働く若い女性はお金を必要としている者で簡単に遊べれると思われていた。ハインは理由を先に言えばよかったと後悔した。会うとテルマは本当にいい子でお礼はいいと何度も言われて何度もハインはお礼がしたいと通いつめてしまった。ハインは今思うとこの頃からテルマに惚れていたんだと思う。テルマからようやくもらえた答えが弟にお腹いっぱい食べさせて欲しいだった。テルマは父親が働けずに母と弟の生活費の為に働いていた。テルマの稼ぎでは満足に食べさせられない為、いつも気にしていたのだった。芭果の時と同じくハインは次の日に大量の食材を持ってテルマの家にきたのだった。こんなに食べてられないと困っているとテルマの弟が出て来ておじちゃんも一緒に食べていけばと言われた。ハインはおじちゃんと呼ばれて落ち込んだが一緒に食べていった。それから食材を持ってテルマの家に食べに行く様になり自然と付き合い始めた。
「テルマと10歳も年齢が離れいるのに受けいれてくれてるとは思わなかった」
まっすぐテルマをみる。
「私も貧しい私を受け入れくれると思いませんでした」
そしてテルマはハインを見つめ返す。
ユナは二人の話を聞いて感動していた。
ジュンは熱いね~とちゃかし始める。
「そうよ。年の差なんて」
ヤムも感動して文佑をみる。
「えぇ」
文佑は驚く。それは私は用事があるのでとそそくさと文佑はその場を去った。
再び全員で大笑いした。
次の日、テルマに髪の毛をとかしてもらいながらユナは言う。
「近くにまたみんなでお茶をしましょう」
「はい」
テルマは幸せそうに笑うのだった。
そして、ユナがいったその日が来る事はなかった。




