闇に飲まれる
「ミリィ、早くしないか」
デロイドの側近で名前すら覚えてない人に呼ばれる。
「ルクテ様から頼まれた事でもうルクテ様とは何にも関係ないので行きたくありません」
「何を口応えするな」
ミリィを叩こうと手を上げる。今からデロイドに所に行く顔に傷をつけたら何を言われるかわからないので手を留めた。
「今さら何を言っているんだ。辞めさせられたいのか!辞めさせるだけならいいが殺されるかもしれないぞ」
ミリィの肩が恐怖でゆれる。再び、テルマの顔を思いだす。何で私だけ。
側近に連れられてデロイドの部屋に入る。
デロイドに初めてされる時、ルクテに頼まれたのだった。ルクテも結婚しておらず恋人同士だった。デロイドは無理やり人の者を奪う事に興奮するらしくルクテに恋人を差し出せと言ってきた。断ると何をされるかわからないとルクテが懇願してくる。ルクテがそれでも大切にするからと言われ嫌だったけど承諾した。その日の夜は体を洗っても洗っても汚れが落ちた気にならななかった。次の日ルクテに強く抱きしめられた。ミリィはルクテを強く抱きしめ返した。
「耐えれる」
そからデロイドに何度も呼ばれた。その度にルクテに強く抱きしめられ求められた。
ヤムが同僚と噂をしているのを聞いてショックだった。ルクテ様が結婚していてしかも子供が産まれた。ミリィは何も知らなかったのだその日もデロイドに呼ばれ泣きなが抱かれた。
今はデロイドに何をされても感じなくなっていた。
デロイドはつまらないと吐き捨てる。もうこの女も終わりだな。なにもかもがつまらん。姫を手に入れようとするとセナータや側近が止める。
「あぁ。つまらない」
「デロイド様、つまらないのですか」
悲鳴か泣くだけの女が声をかけてきたのにデロイドは驚いた。
ミリィの心に闇が生まれる。テルマも同じになればいい。
「ハイン様がテルマさんと結婚するそうですよ」
ハイン?弟の側近のハイン・トゥーデが面白い。弟がなくなると一族総出で身を引いたあのトゥーデのか。
「面白い。面白い。女、何か褒美やろう。」
泣きながデロイドに願う。
「もう一度ルクテ様に会いたです」
その願いが誰の不幸になりたつともミリィは願うのだった。




