好かれる事は良い事だけど、、、
ミリィは虫の事がこたえたのか以来おとなしくなってしまった。その代わりでわないがなれてきたのかいろいろなうわさを教えてくれる中年の女性ヤムが今の退屈しのぎである。文佑がパンが買える程度の小銭をお礼にわたすと手を何度もさわり、若い子はいいねとほほずりまでするしまつだ。
文佑の全身に鳥肌が立ち、優しくかなり力を込めてヤムを引き離した。
何でも話してくれるヤムにユナはミリィはどうしてあんな事をするか率直に聞いてしまった。
「ミリィはセナータ様の弟と不倫してるのさ。姫さんをいじめて点数稼ぎして捨てられない様に必死だったのさ。最近何もしないのは不倫が嫁に見つかってあっさり捨てられたのさ」
部屋の掃除をしながらいろいろ話してくれる。
「後、テルマが冷たいのも姫さんのせいじゃないからね」
身の回りの世話をしてくれているテルマは業務的だとは思ってがいい感情を持たれてない事に落ち込んだ。
「テルマはもうすぐ結婚するのさ、だがヨウ国商人のせいで布の価格が上がり過ぎて婚礼衣装白いヴェールが買えないのさ」
ルセの婚礼はお互いの手に聖水をつけて花婿が白いヴェールをとり両端をもつ儀式がある。そのヴェールは白ければ白いほどよいとされ、子供ができた時そのヴェールをおくるみ使う。
ユナも母親の再婚時にその儀式を見た。今まで見た中で一番綺麗母親の姿だった。ユナはその儀式が花嫁にとってとても大切な事だとわかっていた。
「そうなんですね」
自分が嫌いと言われた訳でもないのになんなく落ち込んでしまった。
「姫さんとジュンだけはヨウ国人では好きさ」
ヤムはちらりと文佑をみる。
「心配しないでいいよ。文佑さんは大好なんだよ」
ヤムは文佑に片目をつむる。
文佑は全身一気に鳥肌がたった。




