78/115
合格
姫は逃げるように自分の部屋に戻る。
「ユナ、ご苦労様」
ゆったり長椅子に腰かけたユナの格好をした姫が横たわっていた。食事会でていたのは姫ではなく姫の格好したユナだった。
「誰も気付かなかったみたいです」
姫の格好したユナの近くにファルークきた時はかなり緊張したが大丈夫だった。
ユナの後を追いかけて息を切らした文佑が入ってきた。
「文佑、ユナはどうだった?」
「合格ですね。まぁ、本物の姫ならデロイドなんて口で論破してますよ」
「すみません」
ほんのちょっとだけうまくできてたと思っていからユナは落ち込んだ。
「いいのよ。デロイドなんて女は政治なんてわからないと思ってそうだから、わかりませんとかいっておけばなんとかなるのよ」
「うまくいったし、これからの事を話しましょう」




