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似た者兄弟
ルデはユナが扮してるとまったく気付かず姫に対して一通りの美辞麗句を言いはなち満足したのか部屋を大きな足どりでつれてきた兵士ともにでていった。
ルデの大きな声が小さくなり聞こえなくなった頃、姫に扮したユナの後ろの大きな絵画のから小姓の格好した姫が表れる。
「どう?玉鈴の腕はなかなかでしょ」
小姓の格好が気に入ったのか文佑の周りをくるくると回る。
「姫、お戯れを、肝が冷えました」
「分からなかったでしょ」
姫は文佑の顔を覗きこむ。
「わかりますよ。どこからどうみても姫じゃないとわかりますよ。顔もそうですし、気品とかしゃべり方、仕草もう全然違う」
「姫、俺もすぐわかりましたよ」
ファンリーも内心ユナがどうなるかびくびくしていた。
「私の腕に文句つけるの!この似た者兄弟が」
玉鈴がファンリーと文佑顔をにらむ。
ファンリーと文佑はなっと一緒に声をだす。声がそろった為、気まずくなりお互い別の方向みて黙った。
うんうんとユアンはまったく気付けなかったとうなずく。
「玉鈴の腕は確かだと思いますよ。よほどの親しいなかでなければわからない」
フェイは1人冷静になって話す。




