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近くても遠い
ダルヤの町をみわたせる高台にあり海からの照り返しで白く輝いていた。海からの風が強いせいか城は高くなく高台に横に広がっていた。
文佑に連れられてその城の離れのような場所にユナとファンリーは連れられていった。
光がよく入る広間に長い黒光りした髪にユナの背丈によく似た女性が玉鈴と談笑している。室内に人が入ってきたのを感じてこちらをみる。
「文佑?」
文佑に白い手をすっとのばす。
「姫、愚弟を連れてまいりまました」
「ふふ、今その話をしていたところなの」
透き通る声で文佑に話しかける。
二人しか入る事のできない雰囲気をだしていた。
「あはは、姫様。私のどの様な話をされていたんです?」
リー様、今、会話の中に入ったら駄目です。
文佑の突き刺さるような視線をまったく感じておらず続けて話している。
「おまえのそんな所を話していたのよ」
ふふと袖で口を覆いながら笑う。小さくこの雰囲気懐かしいわねとつぶやく。
ユナはその雰囲気に入れずリーの顔をみる今まで感じなかったがやっぱり遠い存在なんだなぁ。と心に重い物がのかった。




