どさくさ紛れて
ファンリーは追いかけようか一瞬迷ったがフェイとユナの顔をみてやめた。あたりに気配がなくなった為、剣をしまう。
その場で座りこみガタガタ震えているユナにかけよる。軽く肩をだくとユナがファンリーの服をぎゅっと握る。
しばらくするとユナは落ちつきを取り戻した。ファンリーの腕の中にいる事に驚き急に顔が熱くなる。
「キャー」
ファンリーの腕を払いのける。
その悲鳴にフェイの手当てをしていた玉鈴がファンリーとユナに顔を向ける。
どさくさに紛れなにしてんだ!
ファンリーに白い目をむける。
顔が赤くなっていたがスーと青くなった。
違う違うとファンリーは顔を左右にふる。
「う、、」
その声にフェイは目覚める。
「フェイ!よかった」
玉鈴は緊張がとけ力がぬける。
「フェイ大丈夫か?」
「すみません。大丈夫です。冷静さをかきました」
フェイは冷静になった今、ずしんと後悔の念にかられる。
「いや、いい。動けそうなら、動こう。追ってがくるかもしれないからな」
この感じだと追ってがくる可能性は低いが念のため動いたほうがいいだろう。
ファンリーは自然にたちユナを抱き抱え荷馬車にのせる。
え!
あまりの自然な動きにユナは声をだせないでいた。
その行動をみていた玉鈴は再び白目をむけるのだった。
どさくさ紛れやがって!!




