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一休み
「ありがとう。本当に助かる」
両手で手をつかまれぎゅっと握られる。
「いろんな所をまわって似た子を探すのに苦労したからなぁ。これでようやく一息つける」
手を放しファンリーはぐっと背伸びをする。
「本当にいろいろ疲れたんだ。立て込んだ話は明日にしてとにかく休ませくれ」
鎧を器用に外していき軽装になる。
「体を拭きましょうか?」
言葉をかけると顔を真っ赤にして首を左右にふり。
「いいよ。いいよ。そんな事求めてないから」
「あっ。でも、手ぬぐいと湯だけもらえるかな」
手ぬぐいと湯をもってきてもらい受け取ると全身軽く拭き寝台に横になる。
「久しぶりの硬くない寝台だ。」
ふぁとあくびをするとすぐに寝てしまい薄ら寝息が聞こえる。
くぅ― くぅー
深い眠りについたようだ。