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歓迎されない事にはなれていません
「助かった。ありがとう」
「ありがとうございます」
「いや、いや。それにしてもあれ程気を付けろよっていったのに」
褐色の青年ははぁとため息をつく。
「どう、気を付けたらいいかいってくれよ」
ファンリーはあきれた顔になる。
しばらく、褐色の青年についていくと宿屋の前にとまった。
「宿屋をさがしてるんだろ。ここがおすすめだ」
にかっと笑う。
ファンリーは外に馬を柱にくくりつけ宿屋の中にはいる。表通りでみた高級なつくりではないが手入れが行き届いてとてもよい雰囲気だった。ただ、ファンリーがはいると一気に客の雰囲気が変わった。
「これはこれはヨウ国人様、このような食堂には口に合うものはごさいませんよ」
すぐにでていけとばかりな勢いではいった瞬間に言われる。あまりの歓迎されなさっぷりにファンリーは固まってしまった。
ユナと褐色の青年が後から入ってきた。
「このヨウ国人は私の客なんだ」
「これはファルーク様」




