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再びモークへ

押忍!! 男の中の漢。名は学。異世界に来てからはガクと名乗っています。中々カッコイイので自分でも気に入ってます!!……親にもらった名前も大事ですよ!! もちろん。


 え~と。いろいろあったからここで俺の中の情報を一旦、整理したいと思います!!


 ヒマだからじゃないよ? ホントだよ?


 イヤ~~。だってスイのパートナーだった加藤 憐火さんとか俺のスマホの事とかいろいろあり過ぎて俺の低脳……ゴホン。低スペッ……ブエクション!!


 風邪かな~?……バカは風邪を引かないって言うのにな~。……クソ!!自分がバカな事を認めてしまった!!


 ……ま、良いか。……後でサラに慰めてもらおう。


 現在、港の街フローを出てモークに向かっている。


 俺は馬車の荷台でサラの後ろ姿を見て、ほのぼのしている。……まぁ暇なんだ。


 と言う訳で、いろいろあり過ぎて混乱中の俺は自分を再認識しようと思った訳です!!


 何から確認するか。


 俺の中の最近のトピック一位の人からまとめてみよう。


 ぶっちぎりの一位、加藤 憐火さん。


 この人は転生者ってのは間違いない。そして、この人は既に亡くなっている。


 この世界に来たのは十六歳の時だって手紙に書いてあったけど、何歳で亡くなったのかは知らない。


 この人、実はスゴイ人なのかも!! って思ってたけど、ギルドを作ったのはこの人だとか。……どれだけスゴイのか想像もつかんよ。


 後は、スイのパートナーって事か。


 スイはスイでダンジョンコアだし、憐火さんの持ち物とか持ってたし強さとか見たけどビックリする数値だし、異世界すごいな。


 憐火さんが俺に授けてくれたモノは二つ。


 一つ目が称号・同志の証、で内容が<錬金術師(極)>と言うスキル。


 二つ目が俺の勘違いも入っているが【掲示板アプリ】のパスワードを教えてくれた事。


 <錬金術師(極)>のスキルは使おうと思ったのだが正直に言うと使い方が分からない。


 考えて欲しい!!


 チャリンコしか乗れない人に宇宙船の操縦が出来るだろうか!! 間違いなく、否だ!!


 つまり、それぐらいの実力と技術が必要なのだ!!


 <錬金術師(極)>の内容だ。

 ・難しい事は考えるな。感じるのだ!!


 うん。内容を考えたのは憐火さんだな。絶対。


 内容が当てにならないので実際にやってみたが、このスキルは道具を使わないで素材をアイテムに出来るモノだ。

 俺が考えてた通りだったが、これが実力と技術が乏しい俺の限界なのだろうな。超劣化なポーションだったよ。

 これは、練習あるのみだな。


 後、このスキルは攻撃も防御も出来る素晴らしいスキルだった。……使いこなせていないけどね。


 <錬金術師>のスキルはこのぐらいにして次に【掲示板アプリ】のパスワードか。


 これは俺の勘違いだったが、最初にこのアプリを開いた時に何もスレが立ってないから更新待ちかな? と思ってスルーしていたのだ。


 そもそも、何でスレを開くのにパスワードが必要なんだよ!!


 パスワードが一一九二二九六なのは納得だが、憐火さんのパスワードが下ネタオンリーなのはどうかと思うな。

 四五四五六九一九九九九。ド下ネタじゃねーか!!


 この人とは仲良くなれそうだ。


 ようやく【掲示板アプリ】を開く事が出来たが、内容は後で。


 この人は残念な人なのかスゴイ人なのか分からない。今のところはスゴイって気持ちが勝っているからさん付けで呼んでいるが残念って気持ちに軍配が上がればさん付けを止めようかと本気で悩むな。


 さて、次は……。


 俺かな?


  ステータス

名前  ガク

性別  男


装備

 頭  なし

 胴  初心者防具

 腕  初心者防具

 足  初心者防具

 靴  初心者防具


付属 琥珀の指輪


スキル

装備

<地図スキル(少)LV三十二><魔法スキルLV九><速度上昇スキル(少)LV二十六><鑑定スキル(少)LV二十四><素早さ上昇lv二十四>


控え

<連撃スキルLV十><剣スキルLV十二><先読みスキルLV十二><ガードスキルLV十五><防御力上昇スキルLV八>


称号

・転生者・親愛の女神の加護・参加賞を無駄にした者(笑)・久久能智神・同志の証


 俺のステータスがドドン!!


 うん。弱いな~。


 俺、称号が無かったらマジでザコだよ。……あってもザコだけどね。


 ……いつ見ても称号・参加賞を無駄にした者(笑)がイラっとするな~。


 この中に特に混乱してるモノはないな。


 これも地道にレベル上げないとな~。


「ガクさん?難しい顔してどうかしましたか?野営の場所に付きましたよ?」


 サラが俺に話しかけてくれた。……そんなに難しい顔したかな?


「ゴメン。考え事してた」

「あまり考えすぎるのは良くないですよ?」

「そうだね。顔の筋肉を解さないと~」


 顔を両手で挟んで伸ばしたり~縮めたり~グルグルしたり~下にひっぱたり~上に持ち上げたり~


「フフ。フフフ。アッハッハッハッハ!!」

「フニュ?」

「フフフ、ガ、ガクさん。アッハッハッハ。やめて……下さい。フフ」


 サラが俺の顔を見て笑い出した。失礼な事だ!!


「アッハッハッハッハ!!ガク……さん……アッハッハッハッハ!!」


 笑い殺しの刑だな。くらえ!!


「やめて……お腹が……アッハッハッハッハ!!」


 サラがヒィヒィ言う間で続けたら晩ご飯のランクを下げられました。……解せぬ。



――――――――――――――――――


 おはよう!!


 朝食のランクは下げられていませんでした!! やった。


 やったなのか? 深く考えるのは止そう。うん。


「サラ、ちょっと良い?」

「大丈夫ですよ」

「モークに付いたら木を買ってフローに戻って更に待つんでしょ?」

「そうなりますね」

「大丈夫かな?」

「その為に私たちがモークに木を買いに行くんですよ」

「それもそうか」

「そうです」

「じゃ~モークにそのくらい滞在するの?」

「それは木の入手次第で変わりますね~」

「それもそうか」

「そうです」

「……帰るの気まずいね」

「……そうですね」

「旅に出て十日ぐらいで帰るのか……」

「これも仕事ですから」

「そうだね」

「はい」


 ……マスに何か言われそうだな~。


 俺とサラはゆっくりと戻り、以前にお世話になった町の酒場兼宿場に泊まり、四日かけてモークに到着!!


 夜が辛いのはいつもの事。心を無にするのだ!!


 やっぱりあの町の名前が謎である。聞こうと思うが忘れてしまし、聞かなくても支障はないから後で良いやとなってしまうが、仕方ない。その内聞く機会もあるだろう。


 そんなこんながあり、モークに到着した。


「到着してしまった……」

「ガクさん、行きますよ?」

「あ、はい」


 馬車と馬を一旦預け、歩いてスミス家に向かう。


 何だろう。何も悪い事してないのに、怒られそうな気がして帰りたくない子供の頃を思い出す。


「ん?お前ら何でここにいるんだ?」


 後ろから声を掛けられたので振り返ると見知った顔だった。


「スミスさん!」

「そんなに驚いてどうした?」

「えっと、戻って来たのはですね?別に旅が嫌になったって訳では無くてですね?えっと~」

「サラク。こいつは何を言ってるんだ?」

「え~と。戻って来た事に皆が怒るんじゃないかと思ってるようです」

「フフ。怒る訳ないだろう」

「あ~そう思ってるんですけど。何故か……」

「まぁいい。家に帰ろう。パッチも喜ぶ」

「「はい!!」」


 よかった~。笑顔で迎えてもらえて。


 まだ、足が震えてる。


「サラお姉ーちゃん!!」

「パッチちゃんただいま戻りました」


 あ~何て良い絵なんだろう。感動するな~。


「あ、ガクお兄ちゃんもいたんだね」

「パッチちゃん酷くない?俺泣いちゃうんだけど?パッチちゃんにそんな事言われたら泣いちゃうんだけど!!」

「キャハハハ!!嘘だよ!!お帰り!!ガクお兄ちゃん!!」

「ただいま!!パッチちゃん」


 よかった。嘘だったのか。


 今、俺の背中は冷や汗でびっしょりだぜ!!


「なんだ。もう帰って来たのか」

「マス。ただいま!!」

「んだよ。元気だな」

「みんなの顔を見たら元気が出た」

「そうかい。……おかえり、サラク。大丈夫だったか?」

「あれ?俺には?」

「ただいま戻りました。マスさん。旅は順調です」

「お~い。マス。俺におかえりは?」

「そうか。旅は辛いかもしれないが無理はするなよ」

「はい!!」


 俺はスルーか。懐かしいなこの対応。感動して涙が出てしまうよ。


「それで?何かトラブルか?」

「違います。フローまでは順調に行き、ギルドの手続きを終え、依頼で船の修理の木材を持ってくるように言われ、モークに戻ってきました」


 なんともスマートで最短で簡単で分かりやすい説明だ!!


「なるほどな。だったら私が調達しておこう」

「えぇ?良いんですか?」

「構わんだろ」

「依頼的に大丈夫かな?」

「大丈夫じゃないでしょうか。依頼は木材を持ってくる事ですし、方法は特に言われていません。問題ないはずですよ?」

「そう……かな?」

「はい」


 サラが大丈夫と言えば大丈夫なのだろう。うん。


「今から調達に行こう。二人も行くか?」

「行きます」

「俺も行きます」


 サラが行くなら俺も行かない訳にはいかないぜ!!


遅れてすいませんでした。

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