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私はどうすれば
私はどうすれば母さんに逢えるのだろう?
不安がこみあげてきて涙があふれてこぼれおちた。
しゃくりあげながら一人小さくなっていると、わずかに音が聞こえた。
それは、わずかに聞こえるだけで、ただの音だ。
けれども、私にはそれが何の音か解った。
それは、母さんの声。
私は必至に耳をすました。
それは、徐々に聞き取れるようになった。
けれども、とても悲しい声だった。
「ごめんなさい。」
母さんは同じ言葉を何度も何度も繰り返した。
私は母さんを喜ばせたくて大丈夫だと何度も何度も繰り返した。
でも、母さんには伝わらない。
「母さんに逢いたい!!」
私はありったけの声で叫んだ。
その瞬間私以外の全てのものが消えた。




