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そして、私も
そして、私も無かった。
夢を見ているのだと思った
だから、また目を閉じようとした。
そうしたら、もう何も考えず、何も苦しまずに
ゆっくり出来るとわかっていたから。
目を少し閉じてみる
そうすると、少し自分が軽くなった気がした
もうすこし、目を閉じてみる
そうしたら、自分と周りの境目が薄くなって
さらに軽くなった気がした
そうして、目を全て閉じようとした瞬間
頬にしずくが落ちた気がした。
閉じようとしていた目を開いてみる。
やはり、何も無い
また、目を閉じようとした瞬間
わずかに音が聞こえた。
それは、わずかに聞こえるだけで、ただの音だ。
けれども、私にはそれが何の音か解った。
そして、嬉しくなって
そして、悲しくなった
それは、母さんが私を呼んでいる声。




