表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
母さんと私  作者: MIK
2/9

そして、何も

そして、何も聞こえなくなった。


何も見えず、何も聞こえず、何の匂いも無い


本当なら母さんが帰って来なくなった

あの日の夜を思い出してしまうからとても怖いはずなのに

私は不思議と落ち着いていた


あの日の夜、私は初めて一人で過ごした

母さんの姿も見えず、母さんの声も聞こえず、母さんの匂いもご飯の匂いも無い

私はひたすら小さくなって母さんが帰ってくるのを待った。

後少し、母さんとの約束を守ってここで待っていれば

いつも通り「ただいま」そう言って、私の頭を優しく撫でた後

いつも通り「いい子にしていた?寂しくなかった?」と言って抱きしめてくれる

普段と何一つ変わらない【いつも通り】の母さんが来てくれる。

だから、少しも怖くないのだと・・・。

浅く短い眠りの中、何度も何度も同じ夢を見た。

そして、母さんに答えようと声を出した瞬間目が覚める。

何も無い、ここで目が覚める。


けれども、今はとても落ち着いている。

本当はもう少しこのままでいたいのだけれど、

不意に誰かに呼ばれたような気がして目を開けた。


すんなり開けられた目には、何も映らなかった。

「何も無い、ここ」ではなく、「何も無い」


そして、私も無かった。



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ