城の中で1-2 サタンとあいました。
三話改稿
「あ、柳ソウタです。宜しくお願い致します、はい」
ダメだ。また変な敬語で喋ってしまった。
「とはいったものの、外で話すのも面倒だしな」
軽い感じでサタンは隣の彼女に話しかける。あれ? 聞こえてないのかな? それとも変な敬語におこですか? 激おこですか?
「リリス、俺の部屋に転送してくれないか」
そう続けて隣にいた女性に声をかける。
「分かりましたわ」
そう言うと女性とサタンらしき男性と自分の地面が光り巨大な部屋が飛び込んできた。
先ほどとは違う部屋に転送されたようで、またアンティークの様な物が並んでいるが、先ほどの部屋より豪華な物が並んでいる。
転送されると同時に木でつくられた椅子に座っており、対面してサタンが座り横にリリスと呼ばれていた女性が座り部屋に3人のみで部屋を気まずい空気感が覆っているようだ。
「なあそれじゃあ名前を教えてくれないか? 俺の名はさっきも言った通り、サタン。魔族の王をしている」
楽し気に笑みを浮かべ、軽い感じで聞いてくるサタン。バスケ部ですみたいなノリで凄い事言っている。名前さっき言ったんだけどな。
「柳相太だ宜しく」
あえてタメ語で言ってみた。
「ソウタか。宜しくな」
サタンはタメ語気にする様子も無く、握手を差し出してくる。
まるで普通の初対面の友達同士の自己紹介のように事が進んでゆく。
「それで、一体ここは何処なんだ? 彼女の言うようだとあんたが答えてくれるようなんだが」
雰囲気がいい感じに明るくなっているので聞いてみる。異世界と言う事しか分かってないからな。
「ここは君たちの言うとことでの異世界と言った所でそこの魔族の国、ここはその王城だ。ちなみに君を召喚したのはそこのリリスだ」
リリスって言うのか彼女は。ありがとうございますマジ神です。
「君にして欲しいのは単純、7つの種族での領土争い、要するに戦争中なんだよこの国は」
サタンは続けて語る。
「この世界にはそっちに無い魔法という物があるんだけど、異世界の者は強力な独自の”スキル”を持ってたり、多大な魔力を持っていたりしてとても重宝される」
魔力! スキル!好奇心をそそるワードの数々に思わずテンションが上がる。
「だから序列内に入る人間も多くてね」
序列? 聞いたことのない単語に困惑する。魔力とか、スキルはなんと無くわかるんだが。
「なあその序列っては何なんだ? 」
疑問に思う所はあるので気になったその言葉の意味が分からないので聞いてみる。
「いけね、説明していなかったな。 この世界にいる”生物”又は”戦える物”精霊などの物に上位から順に100位までの序列をつけてあるんだ」
うっかりしてましたーみたいな表情を浮かべながら、サタンは続ける。
「まあ、そんなに早くお目にかかることも無いだろうが序列内との戦闘は比較的避けた方がいい。10番代など一国の軍隊と対等に戦えるぐらいの戦力だ」 おー怖とつぶやき、ビビるような身振りを見せる。
「じゃあサタン? でいいのかあんたは序列外なのか?」
「ああ、サタンと呼んでくれて大丈夫だ。 呼び捨てでいい」
そう言った後、
「あ、序列内だよ。4位」
サタンは普通に言い放った。
「お目にかかってんじゃねぇか!」
思わずそう声を上げ突っ込んでしまった。
一国の主らしき人物のオーラみたいな物が全然無い。
しかも4位とは、さっきまでの話ならこの青年一人が規模は分からないが一国の軍隊と対等に戦えるだけの戦力であるとゆうことになる。
「忘れてたわ」
真顔でサタンはそう言い放った。
コイツ実は馬鹿? 天然? そんな事が頭を過る。
「じゃああんた自ら攻めればいいじゃないか。そのあいだに他の序列内に攻められるといけないからか?」
「おお、いい質問ですね!」
サタンは勢いに乗ってきたのかどっかで聞いたことあると言う疑問はとりあえずスルーしておく。
「それもある。ボードゲームでもキングが一人で突っ込んでいくなんて無茶はしないよな? 序列内の人物の行動、大雑把に動いたり戦闘するとまるわかりになる。 序列とは圧倒的戦力を持つ者がどの国にどれだけいるかのパワーバランスでもある。」
そう語るサタンは真面目な顔つきである。国を束ねる王としてやはりそうゆう所はしっかりしているのか、この説明はしっかりしていて助かった。
「 それで俺は一体何をすればいいんだ?戦闘か?」
少し期待に胸を躍らせる。戦闘か、魔法だのスキルだのがあるのだ。未知の物への好奇心で胸の鼓動が高まる。
「そうだな。最終的には戦うのはもちろんだ。 ソウタの序列が上がればそれだけこの国の地位が上がることになる。まずは序列内に入る事を目指して欲しいのだがとりあえずは…… 」
そこで言葉を一度区切ってサタンは続ける
「リリスとキスしてもらおうか」