カレン─0か1か、139センチの超純粋合理主義者の女特務執行官——感情を「未実装」のまま、世界の膿を裁く
「――不一致。」
カレンは画面を見たまま、短く言った。
139センチの身体は椅子に深く沈み、視線は1ミリも動かない。
「え、何がですか?」
メテウスが覗き込む。水晶板には、抉り取られた女神像の顔が映っている。
「影の角度。0.04度。右。……偽造。」
「はあ……。まあ、そうでしょうね。こんなの現実なわけが――」
「感想は不要。削除対象(NG)。」
カレンは、メテウスの言葉を物理的に遮断するように、小さな指で「排除」の紋章を叩いた。
感情の起伏はない。ただの選別作業。
「……腹、減った。」
「今、焼きそばパン買ってきましたよ。」
カレンは無言で手を伸ばす。
視線は画面に固定したまま。手探りで受け取ったパンを、袋のまま噛みちぎろうとする。
「カレンさん。袋、開いてない。」
「…………。」
カレンは動きを止め、パンをメテウスに突き出した。
『開けろ』という無言の命令。
「はいはい……。はい、どうぞ。あと『青いやつ』も。」
「……ん。」
青い球体を口に放り込む。
頬が膨らみ、咀嚼の音だけが部屋に響く。
唇の端が青く汚れるが、彼女はそれを拭おうともしない。
「カレンさん、口元。青いですよ。」
「…………。」
カレンはメテウスを見ない。ただ、顎を少しだけ彼の方へ向けた。
『拭け』という指示だ。
「……ほんと、俺がいなきゃどうするんですか、あんた。」
メテウスが雑巾に近いハンカチで拭う。
カレンはその間も、画面の中の地獄を瞬き一つせずに凝視し続けている。
かつての親友(犯人)がそこに映っていても、彼女の心拍数は1拍も上がらない。
「メテウス。次。」
「現場ですか?」
「…………。」
カレンは答えず、ただ立ち上がった。
地面に届かない高さから飛び降り、着地と同時に歩き出す。
彼女にとって、会話は「情報の伝達」でしかない。
用件が終われば、そこに言葉が残る余地はなかった。
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【筆業神綴勇者】——なくした君を、僕の綴る物語にルールという神として描き続けその手順で魔王討伐の為共闘す——【神綴禍録】カミコレ




