プロローグ
この作品は残酷な表現が目立ちます。
苦手な方はお気をつけください。
君は、『復讐』ってしたことあるだろうか?
『復讐』だ。いわゆる報復行為と呼ばれるもの。
最近『報復行為』って言葉を辞書で調べてみた。
まぁ、あまり詳しくは覚えてはいないが、だいたい仕返しをするってことで意味は通る。
いや、別に深い意味があって聞いた訳じゃないよ?
ただね、僕の身近なところにね、『それ』を生業としているような人がいて。
うん?
それと、今の質問に何の関係があるかって?
うーん……。そう言われても、ねぇ?
確かに、僕の身近にそんな人がいるからって、君にこんな質問をする必要はないんだけど……。
あ、でもひとつだけ。
あんまり人に迷惑かけちゃダメだよ。
それこそ関係ないだろ?
いやいや、僕にとってはこれこそ関係大有りだ。
だって、人に迷惑をかけるってことは、『復讐』の対象に成りやすいってことだから。
ま、気をつけてね。
彼女、『復讐』に関しては手段なんか選ばないから。
どういうことかって?
あれ、最初に質問してたのは僕の方なのに。
なんだか面白いね。
あぁ、そうそう。なんでそうなるのかって質問だったよね。
……あぁ、でももう遅かったかな。今教えても、後の祭りになるだけだし。
早く教えろ?
なら、後ろを向いてごらんよ。
君は今、『復讐』されるんだ。
彼女によって、ね。