表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
アルティメイト ~最凶な世界でもエンジョイライフ~  作者: ちょばい


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

9/42

8.ミドリノシェルター跡地 道中2

【サイン視点】

ミドリノシェルター跡地先に進んだと思われる仲間にメッセージを送り先に進む。


「♪」


もちろん後ろについて歩くアミューにハンドサインをしながら…このハンドサインを本当に誰かに向かってやる日が来るなんて思わなかった…


しかし…


(あいつが先に進んだおかげで道中が順調すぎる…)


何もやることがない。ただ静かに前に進むだけだ。罠の解除、機械兵器のセンサーの解除、閉鎖されていたと思われる扉も解除済みでかなり楽すぎる…


(さすがだぜ鍵屋さん!)


そんなことを思ってると後ろからアミューに引っ張られた。


「ねぇ、そこ罠…(小声)」

「ああ、もちろんわかってるさ。これは仲間のセンサーだ。これに向かって3回触れれば俺たちの位置が向こうにも伝わる(小声)」


アミューが頷いてるのを確認する。

さっきガンハウンドに対して無双してたとは思えない可愛さだ。頭を撫でてやると気持ちよさそうにしてくれる。もうアミューは俺の娘だ誰にもやらん!


(おっ、この扉の先がミドリノシェルターの駅かな。もう夕方だしこの辺で野営だな…)


扉を開けた先は予想通り駅構内だった。四足歩行の機械兵器が3体巡回しているが、巡回しているだけでセンサーの光がない。つまり目隠しをされた状態でただ決められた道を歩くだけのロボットに成り果てている…さすがです鍵屋さん…アミューもセンサーが光ってないことに驚いているようだ。


アミューに再度ついてくるようにハンドサインをして先に進み目的地に着く。


そこは女性用トイレだ。アイツなら多分ここに…いなかった。おかしい、普段のアイツなら絶対ここに簡易拠点を建ててるはずなのに…


奥の壁を見ると文字が水性ペンで書かれていた。


【今日は男性用トイレにいます】


俺はその文字を手で消して隣の男子トイレに移動した。曲がった先すぐに簡易拠点のドアが設置してあったのでメッセージをまた送るとドアが静かに開いて鍵屋の顔が出てきた。


そして大げさにジェスチャーでようこそを表現している鍵屋。俺とアミューがドアに入ったらドアを閉めて普通に話し始めた。


「いやぁ~、まさか今話題のサインさんと目的地が一緒だなんて。幸運ですなぁ〜」

「昨日ダベってたろ俺たち…」

「あの後会話ログ見た他の仲間も興味津々になってたんですよ?えっと、彼女が?」

「私はアミュー。あなたがサインの群れの一人なんだね」

「群れ?ああ、そうですよ!僕は鍵屋って名前です!どうもよろしく!いいですねアミューって名前」

「そう!カッコいい!サインが付けた!」


鍵屋が少し引きつった顔でこちらを見る…

察しろ鍵屋!最初可愛いと思ってつけた名前だけど、理由を嘘ついてカッコいいってしちまったんだよ


「アミューさんですね。あっ、握手ってわかります?」

「わかる!」


アミューと鍵屋が握手している。アミューはテンションが高いのか手をブンブン…


「…娘はやらんぞ?」

「拗らせてますねぇ?私が言うのもなんですが」

「なんの話?」


俺とアミューパワーアーマーを脱ぎ鍵屋の簡易拠点の、どうやって用意したのかソファーでくつろぐ。


鍵屋が俺たちが来る間頑張って整備したんだろうな…簡易拠点はまるでシェルターの宿のようになっていて中も広くなっていた。

しかも寝床もちゃんと3人分…


「罠も戻してきましたよ〜。これで大丈夫です」

「罠?罠なんてあったっけ?」

「あの歩いてる四足歩行のやつのセンサーを戻したんです。これで外で戦闘音が聞こえたら警戒すれば問題なしですね」

「へぇ〜、アレが罠になるんだ。どうやるの?」

「アミューさんなら教えてあげてもいいですが難しいですよ?ほら、このハッキングの機械を使ってセンサーをハックするんです。大事なのは機械兵器自身がセンサーは正常に動いていると認識させるとこです。そこが専門知識が必要で難しいんですよ」

「これ食べてもいい?」

「どうぞどうぞ、これは予備なので。あっ、僕が使い込んだやつ方が情報が多くていいかな…こっちをどうぞ」

「いいのかよ!」


思わずツッコんでしまった…

いや、そもそも鍵屋自身が自分のメシの種をこんなにペラペラ話すとは思わなくて少し驚いてた。そのハッキングの機械すら長い付き合いなのに初めて見たぞ。


「いいんです!俺もアミューさんがどこまで成長できるか気になるんです!さあどうぞ!あっ、でも言いふらすのはダメですよ?例え僕たちの群れの他の仲間でもです」

「なんで?」

「まあみんな秘密があるってことだアミュー。とりあえず誰にも喋んなきゃいいんだよ」

「サインにもある?」

「もちろんさ、でもアミューには隠し事は俺もしてないからな?」

「ならいいや、わかった」パクッ!


「おーあー…情報がたくさん頭に流れてくるぅ〜…」

「おい鍵屋なんてものうちの娘に食べさせてんだ」

「いや絶対今後役に立ちますって!あと娘じゃないでしょ!それに元が生物兵器ならちゃんと吸収変化で使えるようになるはずですって!落ち着いたらきっと戻りますよ!」


座りながら頭をフラフラしているが今はきっと情報を整理してるんだろう。そうだな、落ち着いたら戻る…よな?


「うーん…と、トイレ〜?女性〜…スカ」

「おい鍵屋なんてものうちの娘に食べさせてんだ!!」

「ひぇー!すみませんすみません!ああああああ、なんでそんな情報まで読み取ってるんですか渡す前に消したのに!」

「アミュー!忘れるんだ!そこは吸収しなくていいところだからな!」

「お願いです後生ですからその部分は忘れてください!」


突然アミューの虚ろだった目に光が戻ってきた

「うん、ちゃんと取り込めたよ!味も美味しかった!」

「やめてくれアミュー!美味しかったとか言わないでくれぇ!」

「?」


くそ、鍵屋め…後でなぐ…るのは後が怖いと言うか、やらかしが酷いからまあ受け入れてくれるだろうけど、人を殴ること自体も怖いのでウォーカー部に後で性癖の部分の話だけ晒したる…

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ