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アルティメイト ~最凶な世界でもエンジョイライフ~  作者: ちょばい


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7.ミドリノシェルター跡地 道中1

重厚な黒いパワーアーマーを付けた2人が荒れ果てた荒野を一方向に向かって走る。先頭は武装は軽装備だが、後ろのはまるで戦争に行くかのような武装であり威圧感が凄い。


【アミュー視点】


「ねえ、あとどれくらいで着く?」

「この速度ならあと2時間くらいか」


無線機を付けて私はサインに聞いた。パワーアーマーのアシスト機能のおかげで疲れにくく、速度は人間が乗る軽車両程度の速さなので遅くはないけど時間かかるなぁ。まあパワーアーマー無しの方が私のが速いし、力も私のがあるから本当は要らないけど、サインと一緒がいいのでそこは我慢する。群れは統一感が大事。


「…これで日帰りするつもりだったのがよくわからない…目的地に着いても日帰りだとほとんど何もできない」

「俺は安全が好きなんだ。目的地着いたらサッと漁ってサッと帰る。これで俺は生き残ってきたんだ」


そういえば私が初めてサインを見たときもサッと漁ってサッと帰ってたな。


それから1時間くらい走ったところでサインが止まったのてわ私も止まる。


「この瓦礫の下にシェルター同士を繋ぐ地下鉄ってやつの線路?道があるんだ。ここを通っていくぞ?もう封鎖されてるから問題なく俺たちも通れる」

「サイン、でもこれ退かして戻した跡があるよ?」

「だな、多分俺たちと同じ場所に向かってるやつがいるんだろう…一人か」

「私たちの敵?敵かな?」

「まあ落ち着け、この道を知ってるやつは少ない。こういう瓦礫の裏面…とかに…おお、あったあった。大丈夫だ、俺たちの群れの一人だ。偶然だな」

「そうなんだ。そういえばサイン、サインの群れってどこにいるの?」

「俺たちの群れはみんな一人で行動するのが好きなんだ。まあ、こうやって偶然出会ったりしたら協力するって感じで」

「…それ群れっていう?」

「他の群れとは違うけど群れは群れだ。今日この場所に決めたのは俺たちの群れのリーダーがくれた情報が理由だからな」

「へぇ」

「よいしょっと、ここからお喋りは最低限で行くぞ?音でバレて戦闘になったら弾の無駄遣いになるからな」

「うん、サインは弱い、戦闘は最低限、わかる。またハンドサインで進むんだね」

「そ、そうだな…下は大丈夫そうだ。先に入ってくれ。俺は瓦礫を戻してから下に行く」

「わかった」


アミューは地下に降りた。少し高いところから降りたのと慣れないパワーアーマーを着てるせいで足音が地下に響く。地下に響いた足音を聞いた捕食者達が動き出した気配を感じる。


(…やっちゃった)


アミューは戦闘態勢に入った。入り口の奥の方から赤い目がたくさん光ってるのが見える。それはガンハウンドの群れだった。背中から生えた肉の銃から放たれる弾丸が音速を超えて飛んでくるがパワーアーマーの電磁バリアが弾いてくれるので問題はない。


(弾の無駄遣いはダメ)


アミューは丁寧に狙いを付け、ミニガンの弾を放つ。電磁バリアに登録された弾丸はバリアを素通りしガンハウンドの眉間に当たっていった。10発程撃ったら静かになったのでミニガンを撃つ構えを解いた。


(ふぅ、怒られちゃうかなサインに…嫌だな)


戦闘が嫌いなサインは音でバレるのを嫌がってたのに私は早速音を立ててしまった…後ろを見るとサインが立っている…でも顔は見れない。


「ごめんねサイン、音立てちゃった…」

「…いや、それは構わないんだが…凄いな、よく当てられるもんだ」

「…私を怒らないの?」

「あー、うん、普通は怒るんだろうな。でも俺は怒るもの好きじゃないんだよ。確かにアミューはミスをしたかもしれないけど、自分で何とかしたしいいんだよ俺的にはな。だからそんなに落ち込まないでくれ。むしろそのミニガンで正確によく撃てるもんだと感心したぞ。偉い偉い。弾を節約したんだな」

「うん!でも当てるのは簡単だよ?銃口を当てたいとこに向けるだけだし」

「よし、この話はこれでおしまい!先に進んでいくぞ!」

「わかった」


アミューは先に進むサインの後ろを、今度は足音立てないように注意しながらついていった。


【サイン視点】


(ダイナロイドおっかねぇ〜。ミニガンで正確に狙い撃つって何?弾バラ撒くの好きそうだからって理由で持たせたのに…うわ、全部眉間抜かれてる…すげぇ…)

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