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アルティメイト ~最凶な世界でもエンジョイライフ~  作者: ちょばい


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12.VSリベンジャー その1

荒野にたくさんの車が乱雑に停められている。そこに一人の男がやってきた。その男はボサボサの黒髪で赤と黒の禍々しいパワーアーマーを装備しており、巨大な鎌を持っている。付けてるマントはボロボロでまるで死神のようだ。


車から一人の男が出てくる。


「よう、お前がリベンジャーか」

「…ケケケ、依頼料はちゃんと払えんだろうな?」

「ああ、きっちり払う。だから俺達の金を奪ったやつを殺してくれ」


リベンジャーが車に乗り込みまた先に進む。

そして30分くらい…目の前に小さな子供2人が見えてきた。



【ウィルン視点】


ルナと共に消毒通路を再び抜け、地下駐車場のハッチを開けてもらい外に出て待機する…僕もルナも無言だ。


遠くに砂煙が見えてきた。少し時間が経つと車がたくさん走ってくるのが見える。


「ン兄ちゃん…来たね」

「そうだな…」


この装備で奴らを迎え撃つ。

車はかなり遠い位置に止まり、中から大勢の人が出てきた。


…一人だけ明らかに桁違いな気配を纏う人物がいた。赤黒いパワーアーマー。巨大な鎌を持っている大人。


ルナもそいつが気になるのかガン見していた。


「ン兄ちゃん…わたちの相手…多分アレ」


ルナがとんでもないことを言い出した。

なんで一人であんなヤバそうな奴と戦うんだ!


「…やめとけ、一緒に戦うんだ」

「ン兄ちゃんが後ろのたくさんの人達と戦って…シッ!!」


ルナの姿が一瞬で消える。そして相手の禍々しい装備のやつも同時に消え、真ん中でルナの剣と鎌がぶつかり合い、擦れ、火花を散らした。


『ケケケ、交渉もなくいきなり斬りかかるとか野蛮なガキだぜ!』


無線から敵の、鎌を持ったであろう奴の声が聞こえてくる。


『…こうしょうってなに?』

『おい!おかしいぞ!無線がオープンから切り替わらねぇ!』

『いきなりおっ始めるとかマジかよ!』

『俺達も行くか?』

『やめとけ、今の見ただろ。無駄に死ぬだけだ』


敵の声もルナの声も聞こえてきた。無線がおかしくなってる?いやきっと、あの人達の仕業だ…


そしてルナと鎌を持った男の戦いが始まった。






【リベンジャー視点】


小さな幼女がヤベェ装備で全力で俺を殺しにきてる。その斬撃は幼女が剣を振ってるとは思えない重さを持っていた。


(こりゃ電磁バリアは無意味だろうな…バリアは無効化しとくか。持久戦になりそうだぜ)


剣を鎌で受けながらのんびり思考する。動きは速いがそれだけ…おっと!


刀身が顔に向かって伸びてきたので躱す。すげぇ、どんな仕組みだ?


「便利な剣だな!そんな機能まで付いているのか!」

「…」


会話無しかよ。無言でブンブン振ってくる…ってかマジで殺しに躊躇なさすぎだろコイツ!とんだ殺人マシンだぜ!後ろの奴らじゃ瞬殺されてたろうな。


さて、そろそろ俺も攻撃するか。

横薙ぎに振るわれた剣をギリギリで躱し、鎌を合わせる…一瞬の無防備な体勢に鎌の刃がモロに入る。鎌の刃は妹の電磁バリアを容易く切裂き…躱された。


妹はジャンプしていた。自分で生成した電磁バリアを踏み台にして…


バリア生成、ジャンプ、バリア生成、ジャンプ…まるで狭い室内で弾むボールの如く俺の周囲を跳び始めた。しかもコマのようにクルクル回り俺に攻撃を加えながら…


(おー凄い凄い、三半規管強すぎだろコイツ…ってか考えて動いてないな。勘と感覚だけで戦ってやがる。成長したらどうなるか末恐ろしいガキだぜ)


もう目で追うことは諦めた。俺も勘で攻撃を捌いていく。


(…ここか?)


直感で鎌を振るうと妹の身体に鎌の柄の部分がモロに入った。

妹は吹き飛び、しかし綺麗に受け身を取っていたのでダメージはそんなに無いだろう。ようやく一息付けるぜ。


「…ふぅー」


ってか思ったけど、どうあがいても俺がダサくなるな…小さな幼女を虐めてるだけだ。


「…強い」

「ケケケ、超強いおじさんを倒すにはそれだけじゃ全然足りないぜ?ほら、お兄ちゃんの方もかかってこいよ!見てるだけじゃ妹は守れないぜ?」

「!」


せめて2人でかかってこい。そしたらちょうどいいくらいになるんじゃないか?ぶっちゃけ妹だけなら余裕だ。というか兄も、俺を雇った奴らもまだ棒立ちしてるだけだ。見てないで動けよお前らも。


『ン兄ちゃんはン兄ちゃんのできることをするの…わたちも本気出す』

『…ルナ。任せたぞ!』


兄が動き出し、後ろの奴らも応戦し始めた。俺と妹の横をビュンビュンと弾丸とレーザーが通り過ぎていく。俺も、このヤバ妹もこの程度の応戦に巻き込まれる程弱くはない。


そして妹が剣を片手に持ち、空いた手の指と指の間にエネルギーで生成されたナイフが出てきた。


「…行く!」

「ああ、胸を貸してやるよ。全力で殺す気で来い」


さっきと同じように妹が俺の周りを跳ね始めた。そして剣を振る合間にそのナイフを投げつけてくる。厄介だ。俺も鎌を片手に持ち回転させ、ナイフを弾きながら剣を回避していく。


動きも先ほどとは違い、フェイクの足場も生成させ軌道をわかりにくくしていた。


(対応力もすげーな、マジで3歳かよ…)


しかしそれでもまだ俺の方が強い…ああ、ダメだ。子供に向かって俺のが強いって思うのがダサくて自分が嫌になる…そろそろ終わらせるか……!


振り払おうとしたナイフが一部空中で止まっている!

そして動き出し俺の肩にエネルギーナイフが突き刺さった。


「やっばっ!」


周囲の停滞したナイフがランダムな時間差で俺の体にどんどん刺さっていく。精一杯振り払おうとするが頭がバグる…しかも刺さったナイフは消え開いた傷口から俺の血がドバドバ出てくる!


「オルァアアアアーーーー!」

「わっ!」


俺は出血で動けなくなる前に鎌を全力で振るい風圧で妹との距離を作る。そしてパワーアーマーの緊急ボタンを押し紫の回復薬の注射器を使い、傷口を急いで治癒させた。


「ケケケ、まさか俺に紫を使わせるとはな」

「…まだ本気出さないの?」

「ああ、少しだけ本気出してやるよ。でも俺はこの本気は嫌いなんだよ…」


俺は背中に隠してある武器を取り出す…


「銃使って勝つとか死ぬ程だせぇからな!」

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