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アルティメイト ~最凶な世界でもエンジョイライフ~  作者: ちょばい


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56.アルティメットアーミーワーム戦 その3

【サイン視点】


アミューは巨大ワームに勝利した。しかし食べきるまでは動けない…どこまで食べれば再生しなくなるかわからないからだ。だから俺たちは俺たちだけでこの小さなワーム達を倒さなければならない…


「でも…まあ、あのデカいのと戦うよりはマシだよな」

「そうだな。アミューちゃん無しで戦ったら勝てなくもないだろうけど、絶対に何人か死んだぞ…」


俺たちには切り札がまだたくさんある。その中にはもちろん対大型生物兵器用のもあった。今回はアミューのおかげで節約できたが…


「おい!早く新しいニン剣を貸せ!」

「はいよ!」

「こっちもだ!」

「わかりました!」


…おかしい。小さいワームが途切れることなく襲ってきている。いや多いのは最初からわかっていたけどここまで終わりがないのは変だ。

俺はいったん撃つのをやめ、レッドセントリーの銃座から降り近くにいた仲間に話しかけた。


「なあ、これマズイんじゃないか?」

「今忙しいんだよ!話しかけんな!」

「いや聞けって…マジでいつ終わるんだよこれ…」

「そりゃ!ワームが!全滅するまでだろ!」

「その全滅が見えねぇってことなんだが…」


仲間はワームを斬りながらも返事をしてくれる辺りまだ余裕がありそうだが、俺たちの体力は無限じゃない…そして俺は確認のために双眼鏡で巨大ワームを観察することにした。


巨大ワーム自体はもう動いていない。だらんとしていてちゃんと死んでいるように見える。胴体の部分はひたすらアミューに地面からズルズルと引きずり出され食べられている。ゴザルが切った部分はもう胃の中だろう。ゴザル凄かったなぁ…こぼれた内臓や、肉片には小さなワームが群がっている。


小さなワーム達はある程度その肉を食べた後にこちらに向かって来ているようだ…


「ああ…」


気づいちゃった…小さいワームが肉を食べる。成長して俺たちに襲いかかる。このループが巨大ワームが死んだ後も続いている…つまり…


「アイツ…死んでもワーム産んでるな?」


マザー的な、そういうワームだったんだろうか…それとも地中に別の、おっきいのがいるとか?めんどくさいなぁ…


「サインー!何のんびり見てんだよ!お前も攻撃しろー!」

「いやぁ…この状況少しでもどうにかならんかなって…アミュー!あの巨大ワームの残骸をどうにかできないか?」


アミューが巨大ワームを咀嚼しながらチラリと俺の指した方向を見た。そしてアミュの片腕から銃が生えてきた。アレは…


【ショットガンラブア】

ドガァーーーン!!


爆発音が響く。多数の真っ赤な弾丸が巨大ワームの残骸の方に向かって拡散し付着した。そして着弾箇所が溶岩に変質し残骸を周りにいた小さいワームごと燃やしていった。


さすが希少な前線武器だぜ…破壊力が抜群だ。俺のお気に入りコレクションにあった武器だけど…勿体なすぎて出番なくて数年飾られてるだけだったけど…もういいや…


「地面の中のどこかでワームが産まれてたとしても、これで多少はマシになるだろ…」


やつらの力の源は断った。小さなワームもドクターの肉人形達でも抑えられるレベルに落ちるだろう。


「おー、あれショットガンラブアじゃん。アレも食べさせたのか」

「そうだぞ…アミューはたくさん食べるんだ…おかげで俺のコレクションはかなり減ってきている」

「有効に使ってもらってるんならいいんじゃね?お前貯め込むばっかで使わねぇし」


それはそうかもしれない…GENESISとか人間が撃ったら反動で上半身消えるとか言われたし…あとアミューは無駄弾を撃たない。撃つ時は間違いなく正確に当てている。さっきのショットガンラブアも拡散範囲がちゃんと巨大ワームの残骸に満遍なく当たっていた。


超絶有効に活用されてるのは間違いない…もう好きなだけ食べてください。








少し時間が経つと小さいワームの強さも元に戻り、ドクターの肉人形達と接戦を繰り広げていた。ちなみに肉人形達の攻撃方法はパンチやキックなので取っ組み合いみたいな戦いになっている。


「今度こそ終わったか?」

「やめろよサイン。お前が言うとまた何か起こりそうでこえぇよ…」

「アミューちゃん強かったなぁ。ってかなんであんな強いのにサインなんかに従ってんだよ」

「おい!なんかとはなんだ!失礼だろ!」


確かに俺はこの中じゃかなり弱い方だろうけど、なんかって付けるのはやめてほしい。


「ってか最初に残骸始末させりゃもっと楽だったわ…ミスったわ」

「…全員無傷だしいいんじゃねぇか?」

「それもそうだな」

「ふへへ、残念ながら無傷とはいかなかったみたいですねぇ?」

「ござー!ドクター早く治すでござる!!視界がぐわんぐわんして気持ち悪いでござる」


なんか肉人形が担架にゴザルを乗せて運んでいる。


「ふへへ…恐らく三半規管がめちゃめちゃになってますねぇ。耳も聞こえてないみたいですから今ならゴザルさんの悪口言いたい放題ですよぉ」

「そんな死体に鞭打つようなマネはしねぇよ…」

「へいへーい、ゴザァル?一ヶ月前におめぇの刀折っちまったの許してくれるか?許してくへるか!いやぁ!ありがとうなぁ?」

「ござぁートラッパー!何言ってるかわかんないけど拙者をおちょくってるのはわかるでござるよーーー!脇を指で突くなでござる!」


トラッパー…そういうとこだぞ…


なんにせよ


後はアミューが食べ終わるのを待つだけか。


「ってかよくあんなに食べれるな…」

「多分ですけど、あの体の維持には相当なエネルギーが必要なんじゃないですか?」

「お、鍵屋もお疲れ」

「お疲れさまです」

「でエネルギーが必要って?」

「あの巨体を維持するのにはきっと食べ続けないといけないんですよ。巨大ワームと戦闘してた時もずっと齧りついてましたので、食べるのをやめたら元に戻っちゃうとかじゃないですかね」

「あー、そっか…」


思い返してみれば無理やりにでもアミューはワームにかじりついてた気がする…めっちゃ美味しいから喰ってたのかと思ったわ。


おっ…


「ようやく終わりが見えてきたな」


ワームの尻尾の部分がついに地面から出てきた。そこからは案の定、大量の小さいワームが産まれているのが見える。


「死んでからも厄介だったな」

「ってか俺たちじゃなかったら人類滅んでるレベルの生物兵器だろあれ」

「俺たちはやっぱり最強ってことか」

「ウキウキ♪フロントラインウォーカー部さいきょー」

「…頭悪そうな人間多いわよねここ」

「なんだと!誰が頭悪いじゃコラ!」

「新人で美人だからってなんでも言っていいわけじゃねぇぞコラ付き合ってください!」

「僕の彼女でーす。汚い手を近づけないでもらっていいですか?」

「「おめぇの趣味が一番汚ねぇだろ!」」


クソヤロー共の会話を聞き流しながら俺はアミューのために持ってきていた、果物をミキサーで刻んだ飲み物の入った水筒を取りに行く。あんなに食べたら喉も渇くだろうしな。

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