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アルティメイト ~最凶な世界でもエンジョイライフ~  作者: ちょばい


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54.アルティメットアーミーワーム戦 その1

【サイン視点】


ワーム焼肉パーティーは非常に盛り上がった。最後俺は簀巻きにされて火あぶりにされていたが…アミューが助けてくれなかったらこんがり焼けちまうところだったぜ…俺は服に付いたススを払い…


「よし、腹が膨れたら戦闘準備をするぞ!」

「うるせー!お前が指揮すんな!」

「一番弱いじゃねぇかよお前!」

「ワーム肉が意外と美味かったのが悲しい…」


文句を言いながらもみんな準備を始める。大きな武器や、すんげぇかっこいいパワーアーマーを取り出したりしている。ゴツいぜ…


みんながゴツい装備を用意してる中、目立つのはゴザルだ。ゴザルだけはいつもの独特な甲冑に腰に刀を2本差してるだけだ。


「おい、ゴザル。そんな装備で大丈夫か?」

「…拙者は世界の最高を知ったでござる…装備の良し悪しなんて関係ないのでござ…」

「おーい!」


ゴザルは遠くを見ながらなんかブツブツ言ってる。ワーム肉食べて頭がおかしくなったのか?まあいいか…


「その人から凄い嫌な気配?匂いがする…」

「アミュー?」


アミューが何故かゴザルに警戒してるようだ。近くにいた仲間が寄ってきて教えてくれた。


「あーゴザルな?姉御に連れられて終戦期の最前線を歩かされたらしいぞ?帰ってきてからずっと上の空なんだよ」

「そういうことか…」


ゴザル、終戦期の最前線に連れてかれるとは…頭がおかしくなって当然だなうん。ってかそこから生きて帰れるって姉御は一体何者?


ダベってたら地面が揺れ始めた。


「そろそろか」

「ああ、待ち伏せの準備も終わってるし完璧だ」

「待ちくたびれたぜ…」


みんなが持ち場に着く。ちなみに作戦は「自由」だ。全員癖が強いウォーカーなので、統率や連携などできるわけもなく。味方に攻撃を当てないように、当たらないようにだけ気をつける。当たったら…自己責任だ。


「アミュー、俺達も備えるぞ!」

「サイン…ヤバいの来る!」


アミューが指を差した方向、400mくらい先の地面から巨大なワームが飛び出してきた。体が全部出てないのに30mくらいのデカさがある。そして…


その巨大なワームの全身から何かしらの銃器が生え光り出した。こちらを狙っているのがわかる…あっダメだこれ…その時全員が思ったらしい。


(((あっ…死…)))


「うおわぁーーーー!ごめんみんな!」


鍵屋の声が戦場に響いたと同時にドンッと音と共に俺のパワーアーマーが動かなくなった…俺だけではなく他のやつらのアーマーも動かなくなってるようだ。


そして…


巨大ワームの銃口からも光が消えた。


「今僕が使ったのは全部の電気制御系の装備を一時的に使用不能にするやつです!一分くらいで効果切れます!」


鍵屋がどうやらいきなり切り札を使ったようだ。マジ助かり!


「急げ急げ!アイツの体から生えてるのはレーザー兵器だぞ!煙撒け煙!」

「俺煙玉持ってきてねぇよ!」

「砂ぼこりでもいいから地面から蹴り上げろ早く!」

「ってかマズイぞ!パワーアーマーなしでどうやって戦うんだ!」


武器が使えなくなった巨大ワームがこちらに突っ込んでくる。今の俺たちはアイツの攻撃に対処する手段がない。しかも周りになんかちっさいのもいるし。俺は煙玉、とりあえず使っとくか。持っててよかったぜ。


「ふへへ、小さいのは大丈夫ですが、大きいのはマリアンヌでも止められるか…」


ドクターの肉人形軍団も前に走り出した。巨大ワームが到着する前に小さいワーム達と肉人形の小競り合いが始まった。


「…私が行くよ。大きいのは私に任せて…」


アミューが俺たちの陣地から飛び出した。


「おいおい、マジかよ!」

「アミューちゃんー!1人で無茶だよ」

「サイン飼い主だろ止めろよ!」

「…ふっ…」


アミューがワームに如き負ける?ないない。だって超強いし、あんなやつに負けないよね。死ぬとかやめてよ?俺だってアミューが死ぬのは嫌なんだよやめてやめてやめて…


俺の口からは声が何も出ずアミューの背を見ていたら、アミューの方から熱風が飛んできた。







【アミュー視点】


(私が…私がアレを止めないと皆死ぬ)


勘が言っている。このままじゃ私の群れは全滅する。私も含めてこのワームに殺されて…鍵屋が止めてくれなかったら私も死んでただろう。ワームから出た銃口はみんなの頭と心臓にあっていた。本当にレーザー兵器だとしたら、避けるも何も無い。一瞬で貫かれて終わりだ。


(全力…私の全力ってどれくらいだろう…)


私は今までの戦闘で全力を出したことはない。全力を出さなくても敵が弱すぎてすぐに死ぬからである。


(全力…全力!)


全身の筋肉を肥大化させていく。サインが今までたくさん美味しい物を食べさせてくれた。その栄養素を大量に消費して…


体が大きくなっていく。視点が高くなっていく。尻尾も長く、太くなる。腕の筋肉も膨らみ爪も伸びる。


今まで食したものに不純物が混ざらなかった結果、私の全力は私が思っていたよりも凄かったらしい。そして私の視線はワームを見下せる位置で止まった。




【サイン視点】


でけぇ…


なんかアミューが突然デカくなりだした。

そしてアミューの放つ熱が凄い…体中から汗が出る…


仲間の一人が言う。

「ギガノトサウルス…」


ギガノトサウルスって何?俺知らないよ?


「がぁーーーーーーー!!!」

「ごぉーーーーーーー!!!」


巨大ワームがアミューの身体に巻き付き、アミューは巨大ワームを噛みちぎり、爪で切り裂く。怪獣大決戦って感じだ。


「おい!ボーッと観戦してんな!準備しろ!アミューちゃんが時間を稼いでる間に俺達も援護する準備だ!鍵屋の奥の手の効果も切れたぞ!」


そうだ!俺も見入ってる場合じゃない!パワーアーマーを装備しなおし、姉御から貰った車を遠隔で操作し俺の元まで急いで走らせる。銃座に座り射撃体勢に入った頃には他の仲間達は巨大ワームに攻撃していた。


(俺も早く撃たねぇと)


レッドセントリー…お前のロックオン機能。頼りにしてるぜ!





銃口が自動で調整され…アミューをロックオンした。




(バカバカバカ!ちげーよそっちじゃねぇ!)


レッドセントリーの自動で敵を狙う機能はどうしてもアミューを敵にしたいらしい。何度リセットしてもアミューに向く。


(…まあ、どっちかって言うとアミューのが敵に見えるよな)


俺はレッドセントリーから降りて腕を組みアミューを応援することした。


「頑張れ…頑張れアミュー!そこだ!噛みつけ!」

「何やってんだアホー!」


しょうがないじゃん…俺みんなみたく銃上手くないからアミューに当たりそうで嫌なんだよ。撃ちたくないのよ俺は娘を。


「ふっ、拙者の知った最強はこの程度ではないでごさる。いざ尋常に…参る!」


ゴザルも陣地から飛び出していった。

大丈夫かなぁ?煙の範囲の外に出て…


ワームのレーザー兵器も機能を取り戻したのかあちこちに光の線が見えるが俺の煙玉のおかげで霧散して眩しいだけになってる。


「俺のやることは…定期的に煙を撒くことってわけだな」

「お前も戦えよ!」

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