3.サインの隠れ家
【アミュ視点】
サインの隠れ家の入り口はパッと見罠だらけであった。
「凄いたくさんの罠…これ全部サインが仕掛けたの?」
「おーこの罠がわかるか。俺の仲間に頼んだんだ。一人罠を仕掛けるのが得意なやつがいてな」
「へぇ〜、凄いんだねその人。侵入者を絶対に仕留めるって意思を感じる」
「そうだな、よし解除できた。入るぞ」
「うん」
「ほら、この下の方にある箱。この中に仕留めた侵入者は灰にして入れられるんだ…丁寧に顔写真付きで…」
「遺影ってやつだね。今回は2個あるよ?」
「多分野良のウォーカー達か…」
「そういえば、人間が言ってたウォーカーとかスカベンジズとかって何?群れの種類の名前とか?」
「そんな感じだ、まあ簡単に説明するとウォーカーが俺のようにこういう外で住んでるやつら。スカベンジズはシェルター…いや巣に住んでて外に物資集めに出てる人間たちのことだ」
「ふーん」
喋りながら歩いてると罠通路の一番奥のドアに着いた。
「さあアミュー様、俺の隠れ家へようこそ」
サインがドアを開ける。
そこはまるで機械兵器生産の工場のようだった。
壁にはたくさんの武器、人間が拾い集めたと思われる上質な武器が並んでおり、サインが着てる全身アーマーもスペアが6つくらい並んでる。そして目を見張るのは広い部屋のど真ん中にある大きな人型兵器だ、サイン3人分くらいの大きさがある。人間が乗り込んで操作するのであろう。背中に巨大な大剣、ミニガンヘッドの頭を改造して作ったと思われる巨大なミニガン。これは…
「超美味しそう!」
「あー、あれは…できれば食べないでほしい…」
「できれば?できればなの?食べてもいい時があるの?サインのお気に入りそうだから我慢しようと思ってたのに」
「そうだな…実はアレは作ったはいいんだが動かせないんだ。デカいパワーアーマーが欲しいと思って作ったんだが、エネルギー消費が激しすぎて俺が拾ってこれるジェネレーターじゃ足りないんだ」
「じゃあ、私の餌に…ジュルリ」
「も、もう少し見つからなかったらで頼む。それにほら、完成したらアミューも乗れるんだぞ?アレに?超かっこ強いと思うんだが…」
「ならやっぱり我慢」
他にも美味しそうなものがたくさんあるしいいや♪この人間に着いてきて良かった!でもそろそろ…
「眠い…」
「ああ、なら俺が使ってる寝床を使うといい」
「うん…」
サインの指を差した方向を見ると毛布が床にまばらに撒かれたような場所があった。その毛布を一箇所まとめて床をフカフカにして一枚は自分にかけてまるまる。
おやすみなさい。
【サイン視点】
(…雑な寝床ですみません…)




