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アルティメイト ~最凶な世界でもエンジョイライフ~  作者: ちょばい


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10.ミドリノシェルター跡地 探索と襲撃

【サイン視点】


ミドリノシェルター跡地に入ること1時間経過したが収穫は何もなかった…

「何もないねぇ〜。あっ、あの木に紫の実が生ってるよ?」

アミューが指を指しているものも…


「アレは毒が入ってるからあんまり美味しくないぞ…」

「えー」


毒植物である。


ちなみにもう完全にシェルター内はマンティス種しかいないというわけで会話は普通にすることにした。音に気を遣わなくていいのはとても楽だな。


「うーん…そうですね。どれも外の空気で見事に汚染されてます。僕の目的は汚染されてない植物かその種だったんですが…」

「へぇ、お前の目的は植物だったんだな」

「むしろここに探索に来る人がいたらそれが目的になると思いますよ?ここは植物を育てることがメインのシェルターだったので。あなた達が少し例外なだけです。ほら僕のカゴは綺麗な空気を中で作り出せる機械を取り付けた密封仕様です。代わりに少し容量が小さいですがね」


鍵屋に言われて気づいたけどそういやここは昔果物の名産地だったかぁ…むしろ俺らもそっち探して売るとこに売れば結構な金になるんじゃないか?あっ、でも…


「俺らは密封じゃないから加工品しか無理か。缶詰とかあったらいいな」

「缶詰ならいくつか拾ってますよ?塗装が剥げて中身が何かわかりませんが」

「見せて見せて」

「はい、これですよ」

「うーん…【ハウンドドッグをフード】って、書いてあった跡が見えた!全部同じ!」

「ふぅ…」


鍵屋は缶詰を入れていたカゴを降ろしそっと自分の足元に缶詰達を並べていく…


「全部ゴミでしたね。持って帰る前に気づけて良かったです…」

「ただのどこにでもあるシェルターの量産品保存食だったな…ドンマイ」

「これはマズそうだね」


アミューもそう思うか。マズイぞ〜。餓死しそうな時に死ぬかどうか迷ってようやく食べるような缶詰だからな。


「時間制限もありますから、そろそろ何かしら欲しいんですがね…」

「えっ?時間制限なんてあるの?」

「ここが人が入れる程度にはマシになったって情報がそろそろ他の奴らにも広まったら、俺たちの独壇場じゃ無くなるからなぁ」

「他の人間も来ちゃうってことかぁー」

「アミューさんの存在を僕たちの仲間以外の人間に知られるのはまだ少し避けたいで(バリン!)おわっひ!」


突然鍵屋の周りを浮いていたUFOとやらが動き出し鍵屋の頭に飛んできた銃弾を弾いた。俺たち3人は弾が飛んできた方向から見えないように遮蔽に身を隠した…あの弾は


「すげーな見たかよ今の綺麗な青い弾道!あれきっと【スコープマンのスナイパー】だぞ!弾が対バリア仕様のやつだな!」

「なんで襲われてテンション高いんですかサインさん!僕死ぬとこだったんですけど!」

「多分襲撃者は人間だよな。スコープマンが撃ったならエネルギー絞らないから鍵屋死んでるし。スコープマンのスナイパーは最大装填数が多いから一回弾がたくさん入ったやつを拾えば長く使えて、でもエネルギーだけは機械兵器自身のジェネレーターも必要だから高火力で使いすぎると…」

「こんの武器オタクめ化けの皮が剥げてますよ!はぁ、敵は…僕の索敵機じゃ捕捉できませんね。相当高性能な光学迷彩でも着てるんでしょうか」

「鍵屋の索敵をも躱す迷彩はヤバいな」

「敵は一人だね。鍵屋が撃たれそうのはなんとなく雰囲気?気配でわかってたんだけど咄嗟に言えなかったんだごめんね」

「アミューさんが謝ることじゃないですよ大丈夫です。普通に僕が油断しすぎてました」


もし鍵屋じゃなくて俺が狙われてたら…なんて少し考えてみたけど俺製のパワーアーマー対シールド弾も対策してあるので問題はナッシングなのである。


「さて、どうします?多分敵はもう移動してますよ?こちらだけ位置がわからないのは不利すぎますね…」

「弾かなかったら絶対当たってたもんなあの弾。相当スナイパー使うのが上手い敵だろ。厳しい戦いになりそうだな」

「?私その敵の位置わかるよ」

「…」


…さすアミュさんやで…ダイナロイドの知覚力はどうなってんのか。


「撃った位置から動いてないね。視線がこっちをずっと見てる感じがする」

「…なんか対処方法を考えるのがバカらしくなってきたのでもうアミューさんにおまかせできますか?」

「いいよ!」


アミューは俺製パワーアーマーを脱ぎ透明になって姿を消してどこかに行ってしまった。


「カメレオンスキン…変温生物兵器が使うとサーマルカメラでも見つけられないので厄介なんですよね」

「幸いにも今回は味方のだ。俺たちは安心してどっしり待ってればいい…はずだぞ?」

「ってかサインさんも少しは戦ってくださいよ。道中のマンティス種ほとんどアミューさんと僕で倒してますけど」

「普段俺は戦わない主義なんだが…それを抜いても持ってきた武器が致命的すぎるほど相性が悪かった」

「それはそうですね」



(???視点)


仕留め損ねた…この前まで前線だったミドリノシェルター跡地。そこで探索をしていたら別の人間の反応を見つけた。お宝は見つけたので帰る前に装備を剥いで持って帰ろうと欲をかいて襲ってみたが思った以上に防具の質が高くて抜けなかった。


(武器の方は一般的なやつなのに防具に力入れすぎだろ…)


聞こえた銃声はガードル製のモノだった。

前線武器の足元にも及ばない性能のやつなので、その程度かと思っていたが違っていた。


まだ前線武器【スコープマンのスナイパー】のエネルギーと弾はたくさん入っている。発射エネルギーを高めて次はあの浮いてるものごと抜いてやる…

あいつらが隠れた遮蔽は出るところが二カ所だけ。我慢できなくなったところに…!


私は自分の勘に従って素早く横に避けた。

私の足があった場所には小さなクレーターができている。


「へぇー、イイ勘してるね」


どこからともなく女の声が聞こえた。

相手も迷彩持ち!サーマルカメラを急いで起動して周囲を見回すも…いない!?体温を下げる薬剤があると聞いたことはあるけどこんなにも見えないことなんて…


「ハハッ、どうやら私はめんどうなやつらに絡んじまったようだね」

「どうする?降伏する?」

「降伏したら見逃してくれんのかい?」

「さあ?私はわからない。殺してもいいのか聞き忘れたから足を潰して群れに持っていってから聞こうと思ってた」


…怖い女だ。人間味が感じられない。私はスコープマンのライフルを捨てる。迷彩の範囲から外れて一緒に透明だったライフルが見えるようになった。

まあどっちにしろ位置がバレてる状態でこれは当たらないだろう。こっちの迷彩は効いていないようだし…だが諦めない、姿を見せたらガンマンマスターのピストルで…


「無駄だよ、それじゃ私を殺せない」

(…スッ…)


ガンマンマスターのピストルも置いた…

詰んだな。今まで私の命を救ってきた勘であっても無理だ。

これ以上は抵抗するよりも相手の指示に従ったほうが生き残れる気がする。


「お手上げだよ。煮るなり焼くなり好きにしな」


私はもう全てを諦めて大の字で床に寝た。

もうヤケクソだ。欲をかいたらこうなるってわかってたのになぁ。


「じゃあ好きにするからお前を持ってく。2人とも透明だから激しく動いてもマンティスにはバレない」

「ちょ、え?」


女が抱えたのか私の身体が宙に浮いた。

…本当に女か?所々ゴツゴツしていて硬い…

アーマーとかじゃないような…ってイタタタッ!


「あっ、武器も持ってかないと…サインが気になってたみたいだし…」


力!力が強すぎる!折れる折れる!もう少し優しく持ってって言いたいけど声が出ない!


「よし、戻ろう」


ああああああああああああああ!

ものすごい勢いで女が移動を始めた。

屋根に飛び乗り、かと思えば壁を走り何故か一回転したり…オロロロロロ…


「汚い…」

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