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スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~  作者: まんじ(榊与一)


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第80話 パーティーを組む?

「ふぅ……」


グーベルバトルは最初の棄権を除けば、その後10連勝で終わった。

しかも、全て楽勝で。


「マスター、最初に言っておきます」


「なに?」


「今日戦った相手は全部格下の雑魚ですから、調子に乗らない様に」


自分でいうのもなんだが、10戦全部ノーダメージで勝っている。

開き直って怪盗のスキルを使ってなかったら、流石にそこまでは出来なかったと思うけど――特にミステリアスの無敵は大きかった――それでも『あれ?俺強くね?』と感じるには十分な成績だ。


「……」


けど……相手が単に格下だったって言われてしまうと、返す言葉もないんだよなぁ。


対戦相手の中には、レアクラスも結構混ざっていた。

それはスキルとかで分かる。

けど、その中にユニークスキル持ちはいなかった。


純戦闘職ではなく、扱えないスキルもあるとは言え、怪盗はレアクラスだ。

しかも俺は超強力なユニークスキル持ち。

そう考えると、確かに相手は全部格下である。


「ぶっちゃけ、本当に対戦相手が強くなるのはレベルが90を越えてからです。まあ90なら雑魚が混じってる可能性も高いですけど、95からはガチで強い相手しかいなくなりますよ」


「ユニーククラスが最終スキルを覚えるからか?でもそれ、レアクラスとかには関係ないんじゃ?」


レアクラスはレベル90で覚えるスキルがラストだ。

そしてヒーロークラスは95。

95以上がヒーロークラスしかいないなら兎も角、そんな事はない。

レアクラスは普通にいるはずである。


「スキルは関係ありませんよ」


「じゃあなんだ?」


「レベル95は、Sランクの魔物を狩った人間にしかなれないからです。94まではAランクの魔物を狩ってレベルを上げられますからね」


レベル差は、4までなら経験値が入る。

5以上開くと、その相手でレベルを上げる事が出来なくなってしまう。

そしてAランクの上限――レベル89の魔物を倒して、経験値を得られるのは93まで。

94以降は、レベルを上げるには必然的にレベル90以上、つまりSランクの魔物を狩る必要があるのだ。


「ああ……そういやSランクの魔物を相手取るのは、Aランクと難易度が全然違うって聞くな」


魔物は、ランクの壁を越えるたびに一気に強くなると言われている。

そしてそれが最も顕著に表れるのが、AからSランクに上がる時だと言われていた。


大手ギルドでも、常に2パーティー以上で狩りをするとか。

1パーティーじゃ、全滅しかねないから。


あ、因みに、経験値が分配されるのは同じパーティーだけな。

で複数パーティーで魔物を狩った場合、経験値は貢献度でパーティーごとに割り振られる感じだ。


「完全に別物ですね。猫とライオンぐらい違うと考えてください」


「それは流石に盛り過ぎじゃね?」


そこまで違うと、Aランクの魔物を楽勝で狩れる様なパーティー2つでも勝てるか怪しくなってくるんだが?


「まあ確かに、単体の比較でなら大げさにはなりますね。けど……Sランクダンジョンは敵の密度が高く、湧く速度が段違いですから。ある程度火力を確保できないと、先に倒した魔物がすぐ近くで湧いて……なんて事が普通に起っちゃいますからねぇ。なので、総合的にみてそれくらい別次元の差になるって事です」


「なるほど……そんな場所で、俺はソロ狩りできるかな?」


今現在、俺はAランクの魔物を相手にレベル上げしている。動きなんかを覚えて、初期に比べれば狩るのは相当楽にはなっているが……いかんせん、火力の問題から殲滅には結構な時間がかかってしまっている。

正直、俺にSランクでのソロ狩りは厳しいんじゃないだろうか?


ああ、言っとくけど。

火力不足ってのは、俺自身の火力がどうしようもない程低いからって訳じゃないぞ。

本来7人で相手する様な魔物を、一人で戦ってるから、それに比べたらって意味だからな。


「まあ厳しいでしょうね。天才の私ですら、ペア狩りしてた訳ですし」


「ん?ペア狩り?」


勇気の言葉に違和感を覚える。

今の言葉だと、勇気がSランクダンジョンで狩りをした経験がある様に聞こえるのだが?


「ん?あれ?私、Sランクダンジョンで狩りなんてした事ありましたっけ?」


「いや、俺に聞かれても困るんだが?」


勇気が不思議そうに首を捻った。

むしろ、その動きは俺がしたいぐらいである。


無意識の発言か?


勇気は謎な存在である。

ダンジョンに関係する大量の知識。

そしてベテランも真っ青になるレベルの戦闘技術。

さらに、本人の覚えていないっぽいSランクダンジョンでの狩りの記憶ときている。


ダンジョンを生み出した、何者かと関係があるのは間違いないとは思うけど……実は、勇気自身は死んだシーカーが憑依しているとか?


可能性としては……うーん、ありえるのかねぇ?

ダンジョン関係は説明のつかない物も多いけど、故人の魂までどうにか出来るのかって言われると、流石にって感じるな。


気にはなるけど、本人に聞いてもまあ無駄だろうし……


「まあなんにせよ、です。今のままじゃ、Sランクソロは厳しいですね」


「ふむ……じゃあ、パーティーメンバーを探す必要が出て来る訳か」


変態怪盗と組んでくれる人などいるだろうか?


仮に誰かと組めたとして、その場合、ラッキースケベをどうするかって問題が……


味方に使うとバフ効果がある訳だけど、メンバーが女性だったら絶対アウトだし、男でも普通に嫌がりそうだ。

女になって胸揉まれる訳だしな。


後、正体がバレない様に気を付ける必要もある。

バレたらえらい事だから。

そうそう、ドロップ率も下がっちまうよな。

俺以外に幸運上げてるシーカーなんていないだろうし。


「色々考えこんでいるみたいですけど、別にパーティーを組む必要はありませんよ」


「ん?でも、俺一人じゃSランクの狩りはきついんだろ?」


「今のままでは、ですよ。マスターにはまだまだ秘めた可能性があるじゃないですか」


秘めた可能性?

なんの話だ。


「ふふふ、分かりませんか?それはずばり……隠し通路でお宝ゲットです!」


ああ、うんまあ……確かに、隠し通路で強力なレアアイテムとかを手に入れられれば、戦闘力を上げられる可能性はあるか。


そして勇気はダンジョンの事に詳しい。

つまり……素晴らしいお宝が隠し通路には眠ってる訳だな。


「どんな物があるんだ?」


「それは手に入れてからのお楽しみです!」


手に入れてからのお楽しみ、ね。

まあきっと、禁則事項って奴なんだろうな。

拙作をお読みいただきありがとうございます。


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