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第67話 シーカー証

勇気の能力で、今現在判明しているのは6つ。

まずはスキルリンク。

呼び出した時に使った奴で、現在は怪盗化と魔眼がリンクしている状態だ。


それとラーテル戦で見せた、束縛系のスキル。

ボスに効くぐらいだから、相当強力なはず。


で、3つ目が謎空間。

1年間訓練に使っていたあそこである。


そして4つ目が変身能力。

怪盗化による変身とは違う、別の変身能力。

その気になればどんな姿にも変身できるとの事。

怪盗化中も使用可能で、効果を受けたまま別の姿で活動する事も出来るそうだ。


勇気が食事を作ってくれる時なんかは、変身で人間の姿に変わっていた。

怪盗は顔のマスクとかマントが邪魔だからな。

料理の。


5つ目が瞬間移動。

世界中どこにでも飛べるらしい。

自分だけだそうだが、これは相当便利な能力だ。

ぶっちゃけ神出鬼没の完全上位互換と言ってもいい。


そして最後が魔眼。

俺とスキルリンクしている奴で、相手の魔力の流れを見定める事が出来る便利な目だ。

これの有無で戦い方が全く別物になると言ってもいい程である。


ああ、後、飛行も能力かな?

鳥の時は兎も角、怪盗になっても普通に飛べるみたいだし、これも能力と考えるべきか。


なので、判明している能力は全部で7つに訂正させて貰う。


「登録してきましたよー」


部屋で寝転んでいると、瞬間移動で怪盗姿の勇気が瞬間移動で目の前に現れ、シーカー登録が終わったと言ってくる。


「え?出来たのか?」


怪盗Gとして、協会にシーカー登録する。

そんな無茶な提言に俺は呆れてしまった訳だが、勇気が『できらぁ!』と言って登録に行ってしまい、俺は帰って来るまで部屋で待っていた訳だが……まさか本当に登録してくるとは……


「はい。怪盗として登録してきました」


「……偽造じゃなくて?」


「本物ですよ。正真正銘の」


「いやでも身分証は?」


シーカー登録に必要な情報として、身分証は必須だ。

どこの誰とも分からない奴を、協会がシーカーとして受け入れる訳がないからな。

そして当然だが、俺に召喚された八咫烏にそんな物はない。


「ああ、そういうのは私に必要ありません。そういう仕様です」


「仕様?ごめん、なに言ってるのかさっぱり分からんのだが?」


「私はマスターのサポートをするための存在ですので、その辺りは色々と配慮されてるんですよ。つまり……そういうもんだと思ってください」


説明する気はない様だ。

まあ多分、身分証明をパスできる何らかのスキルっぽい物が働いているって事なのだろう。


いやどんなスキルだよ。


「さて、これで問題なくアイテムの売買が出来る様になりましたから……褒めてくれていいんですよ?」


「ま、まあそうだな。ありがとう。助かるよ」


何にせよ、これでアイテム類の売買には困らなくなった。

法的にどうなんだってのはちょっと気になるが、まあ細かい事は気にしない事にしよう。


「じゃ、シーカー証です。それ、間違って提示したりしない様に気を付けてくださいね。素顔でそっちだしたら、下手したら一発アウトですから」


「そうだな。気を付けないと――ん?」


俺はシーカー証を受け取り、その表面を見て顔を顰めた。

そこには『怪盗GG』と書かれており、顔写真の部分には、おもいっきり鳥のマスクをかぶった不審者が張られていたからだ


「この顔写真で通るのか……いや、そんな事はどうでもいい。なんで名前の部分が『怪盗GG』なんだよ!」


「何言ってるんですか。僕と二人で怪盗をするんですから、怪盗Gが二人でダブルGであってるじゃないですか」


「なるほど……いやいやいや、おかしいおかしい」


怪盗Gが二人で、ユニット名としてダブルGは分からなくもない――ネットで流れている中傷を考えると、まあ絶対付けないけど。


が、このシーカー証は個人の物だ。

そこにGGってあったら、G(カップ巨乳好きの)Gごきぶりって皆思うに違いない。


なにが悲しくて、自分からダブルGですアピールせにゃならんのだ?


「ま、後の祭りって奴です。名刺代わりにぽんぽん提示する訳じゃないんですから、細かい事は気にしない気にしない」


悪びれもせずそういう勇気。


こいつ……絶対わざとだろ。

そう思えてしまうのは、俺の心が汚れているからだろうか?

拙作をお読みいただきありがとうございます。


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