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第3話 スライム

「こちらがシーカー証になります」


シーカー登録は簡単だった。

身分証提出後測定器で俺の魔力を測定し、覚醒の有無とその波長からクラスをチェックするだけである。


スキルは特に調べられない。

何故なら、ユニークスキル所持者は極々稀だからである。

ほぼいない者を調べるための手間に、協会は時間もコストもかけるつもりが無いのだろう。


調べられないとは言え……大抵の人間は申告するっぽいけど。

ユニークスキル持ちは有望なので、申告すればそれ相応の待遇を受けられるからだ。

有名にもなれるしな。


まあもちろん、所持者がある程度自衛できる強さになってからってのが常識だけど。


もしくは、保護してくれる大きなギルドに入るか。

力がない状態で下手に開示してしまうと、アルマイヤさんの鑑定の時の様な事になりかねないからな。


「さて……」


登録したシーカー協会のすぐ近くにダンジョンがある。

そこはFランク。

それもFランク中、最も簡単なダンジョンだ。


世間一般には、チュートリアルダンジョンと言われていて、覚醒さえしていれば、基本的に子供でも余裕と言われている場所となっている。

俺はまず、ここでレベルを5まで上げる。


「入るか」


ダンジョンへの入場は、ゲートを潜る事になる。

何もない所に浮かぶ、SFなんかで出て来る転移ゲートまんま見た目のゲートを。


「ここがダンジョン……」


転移先は、洞窟内に出来た大きなホールの様な場所だった。


ネットに動画が上がっていて事前に情報仕入れてあるので、内部の事は把握している。

だが、やはり本物は違う。

何と言うか、空気が。


「よし、じゃあ探すか」


少し周囲を見渡す。

ちょっとテンションが上がってたから。

まあ見るべきものなんかは特にないので、直ぐに飽きてクールダウンしたが。


俺はいくつかある、ホールから行ける穴に入った。

あ、因みに洞窟内は明るい。

なのでたいまつとかランプは不要だ。


なぜ洞窟内が明るいのか?

その理由は未だ解明されていないけど、新米シーカーが一々気にする事じゃないので、ダンジョンの不思議パワーとでも思っておけばいいだろう。


「見つけた」


ダンジョンを進んで行くと、液状の魔物が姿を現す。

スライムと呼ばれる魔物で、小型犬より小さく、ダンジョン最弱と言われている。


……まあ覚醒さえしてれば小さな子供でも問題なく倒せるレベルだからな。


因みに、魔物は覚醒者でしか倒せない。

奴らは魔力で出来た特殊なバリアーに守られていて、魔力を持つシーカーの攻撃でないと普通の物理攻撃は弾かれてしまうためだ。


銃なんかも普通に弾かれるらしい。


「ふんっ!」


スライムが俺に気づいて飛び掛かってくる。

俺はそれに拳を叩き込んで吹き飛ばした。

地面に叩きつけられたスライムは、そのまま消滅してしまう。


「一応初討伐な訳だけど……」


達成感0。

まあ子供でも倒せる相手な訳だし、こちとら10年近く体を鍛えてきたのだ。

苦戦する訳もない。


「一応念のため木刀を持ってきたけど、こりゃいらんな」


俺は出て来るスライムを片っ端から蹴散らしながら、ダンジョンを進んで行く。

拙作をお読みいただきありがとうございます。


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