表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
スキル【幸運】無双~そのシーフ、ユニークスキルを信じて微妙ステータス幸運に一点張りする~  作者: まんじ(榊与一)


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

25/146

第24話 不安

「ふぅ……」


ケトラを倒す。

一度目より遥かに楽な戦いだった。


理由は二つ。

一つはレベル20に上がって増えたスキルだ。


レベル20では、身軽と、攻撃スキルであるポイズンエンチャントを習得している。


身軽は敏捷性が10%あがるスキルで、これのお陰で突進が格段によけやすくなった。

もちろん、それ以外の攻撃も。


で、ポイズンエンチャントの方は、武器に特殊な毒を付与するスキルだ。

ぶっちゃけ、効果は今一。

レジストされやすい上に、放っておいたら10秒程で回復されてしまう位弱い毒だ。

とは言え攻撃しているだけで効果があり、一応、くっそ硬いケトラの体力を削るのには役立ってくれてはいた。


で、もう一つが、レベルが3つも上がってその分幸運を上げた事である。


今の幸運は27。

幸運の効果で15倍した際のクリティカル率は121,5%。

なので、ダブルクリティカルが21%で出る計算となっている。


流石に、この確率だと多少下振れてもしっかりダブルクリティカルが出てくれるので、時間当たりのダメージ、通称DPSが劇的に上がった訳である。


「おら!」


更に一体倒す。

ここでレベルが21に。

幸運は28へ。


レベル的にケトラは超格上なので、ガンガン上がってくれて楽しいわ。


「とりあえず、ここで20後半まで上げるつもりだけど……ガンガンレア抽選きてくれねーかな?」


ケトラのレアは、スティールもドロップもケトラの角というアイテムだ。

装備の素材になる物で、売値は100万程する。

ぶっちゃけ、今使ってる装備をそこそこの物——Cランク冒険者位の装備——に変えたいので、お金が凄く欲しい。


クリティカルで防御力を無視できるとは言え、武器自体の攻撃力が高い程ダメージは通る訳だからな。


防具もそう。

幸運ガードに至ってはまだ100%じゃないし。

仮に100%になっても、貧弱なシーフじゃ90%カット程度では全然安心できない。

なので、ある程度の防具は絶対必須である。


当たらなければどうという事はない。

なんて言葉もあるが、いくらシーフでも、敏捷を上げてない状態で完封し続けるなんて真似は出来る訳がないからな。


因みに、ケトラのレア率は0,5%程度と言われており、俺の場合は幸運効果でその5,2倍なので、2,6%程。

なので単純計算、40匹倒せば一個出る確率だ。

いや、スティールも同確率なので、全てスティールするとして、その半分の20匹に1個ぐらいが期待値となる。


ここではたぶん200匹ぐらい狩る事になるから、期待値通りなら10個手に入るはず。

売却益的に1,000万。

それくらいあれば、Cランクでもある程度通用するレベルの物が揃えられるだろう。


「まあ他のドロップもあるから、多少下振れても問題ないけど……2,6%みたいな小さな数字だと、ダイナミックに下振れる可能性があるから怖いんだよなぁ」


3%ぐらいのガチャで100連当たりなしとか、普通に起こりうるからな。

ほんと、爆死じゃないけど、超下振れるのだけは勘弁して欲しい。


「ま、なる様にしかならんか」


不安を抱いていても仕方ない。

所詮は運しだい。

それに、よくよく考えたら、レベルが上がれば上がる程ドロップ率は上がっていくのだから、まあ大丈夫だろう。


そう気楽に考える事にして、俺は狩りに戻った。


――10日後。


「はぁ、嫌な考えってなんで当たるんだろうな?」


現在、俺のレベルは27。

数的には、ちょうど200匹ぐらいな訳だが……レアが1個しか出てない。

そう、1個しか出てないのだ。


なんで【幸運】の補正無しみたいな確率になってんだよ!

まさか表記されてるだけで、実は効果なしとか言わないよな?


今回レアが全然出なかったかった事より、そっちの方が断然心配だよ。

頼むから単に運が悪かっただけであってくれ。


「運が悪いのは勘弁とか思ってたが、それが一転して単に運が悪かっただけでありますようにと願う羽目になるとは……」


取りあえず、余計な事は考えず狩りに集中してレベル28まで上げるとしよう。


俺は黙々とケトラ狩りを続ける。

3日で数十匹狩り、そしてレアが――


10個出た。


どうやら確率が収束してくれた様である。

あー、よかった。

拙作をお読みいただきありがとうございます。


『面白い。悪くない』と思われましたら、是非ともブックマークと評価の方をよろしくお願いします。


評価は少し下にスクロールした先にある星マークからになります。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
自作宣伝
最強執事の恩返し~転生先の異世界で魔王を倒し。さらに魔界で大魔王を倒して100年ぶりに異世界に戻ってきたら世話になっていた侯爵家が没落していました。お世話になった家なので復興させたいと思います~
大魔王を倒して100年ぶりに戻ってきた勇者が、没落した侯爵家を執事として再興させるお話になります
素行不良で僻地に追いやられた第4王子、自分が転生者だった事を思い出す~神様から貰ったランクアップで楽々領地経営~
王家から追放された無能な第4王子が転生者である事を思い出し、神様から貰ったランクアップのチートで自領を発展させつつ面白おかしく生きていくお話
ブラック企業務だった前世に懲りて転生先で俺はスローライフを望む~でも何故か隣の家で生まれた幼馴染の勇者が転生チートを見抜いてしまう。え?一緒に魔王を倒そう?マジ勘弁してくれ~
転生先でスローライフしようとしたらお隣さんは勇者で、しかも鑑定でチートクラスを見抜かれてしまう。魔王を一緒に討伐!?冗談じゃねぇ!俺は一市民としてやっていくから放っておいてくれ!!
― 新着の感想 ―
幸運先生も休日が欲しいんですよ、きっと
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ