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第116話 叩かれる

「キャッスルギルドはかなり苦しい感じだな」


聖達の一件は、即座に大きなニュースとして話題になった。

で、その流れで、キャッスルギルドはSNSなんかで叩かれまくっている。


鬼頭達のやった事は許される様な事ではない。

が、奴らはもう既に死んでいるからな。

だから彼らを叩く事より、何故そんな真似をしたのか?

という部分がフィーチャーされたためだ。


新人である聖達ばかり持ち上げて、古参である彼らを冷遇した結果、こんな事件が引き起こった。

キャッスルギルドの体制こそ、諸悪の根源。

てな感じさ。


「21人もSランク失って叩かれて。完全に泣きっ面にハチですね。はい、どうぞ」


テーブルの上に、オムライスが置かれる。

勇気の手作りだ。

こいつ、料理滅茶苦茶上手いんだよな。

ホント助かる。


「ま、新入社員を優遇して氷河期世代を軽んじた末路って所でしょうか。まあでも……全体としては、良い流れではありますね」


「良い流れ?」


「今回の事件でシーカーは危険!みたいな流れになるよりかは、シーカーとしてはマシじゃないですか?」


「む……まあ確かに」


オムライスを一口。

うん、美味い。

上に載ってる見事なフワトロの卵に、ケチャップ味のライスがよく合ってる。


「まあ、キャッスルギルドがどうなろうと知った事じゃないけど……聖の事が心配だな」


キャッスルギルドは聖を前面に押し出していた。

そしてそれが原因で今回の事件が起きてしまった訳で……

当然、聖もかなり叩かれてしまっている。


「あのギルドに残っても良い事はないでしょうねぇ。なんなら、正体を明かして誘ってみますか?聖騎士なら回復魔法も使えるでしょうし、足手纏いにはならないでしょう」


「うーん……」


怪盗化はスキルレベルを上げた事で、1人までは正体を明かす事が出来るようになっている。


とは言え――


「まあ確かに、誰かに伝えるとしたらあいつぐらいではあるけど……」


友人は変態怪盗になって君の胸を揉みました。

というのは果てしなく伝え辛い。

いや結構マジで。


「まあ……あいつ次第かな」


キャッスルギルドは抜けるのが無難だとは思う。

けど、それは俺達の考えでしかない。

ひょっとしたらそのまま残ったり、どこか別のギルドへ移る可能性もある。


まあ他のギルドには移り辛いか。

叩かれまくってるし。


「もしソロ活動とかする様なら……って所だな」


誘うとしたら。


「おやおや。ひょっとしてエリクサー症候群ですか?」


エリクサー症候群ってのは、希少なアイテムを使い惜しんで最後まで使えず箪笥の肥やしにしてしまう現象である。

まあ要は、一枠ある正体明かしを、勇気は俺が惜しんでいるのかと言いたい訳だ。


「別に勿体付けてる訳じゃないさ」


「さよですか」


さて、聖はどうするんだろうな。

流石にシーカーを引退するって事はないとは思うけど……


あいつの性格を考えると、そのままキャッスルギルドに残りそうなんだよなぁ。

拙作をお読みいただきありがとうございます。


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