表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/29

第9話 幸運20

「はっ!」


短剣を使ってカエル共を始末する。

ショートソードと比べてリーチが短い分、武器としての不足を感じる物の、まあ特に問題なく扱えてはいた。


「よし!レベル13!」


レベルアップ。


レベル10になってから3日。

俺のレベルが13になる。

カエル狩りで上げるのはここまでだ。


さて、何故俺が13で感無量的な声を上げたかと言うと……ユニークスキルである【幸運】のレベルアップチャレンジがやって来たからである。

そう、レベル13ではいったポイントで、幸運ステータスを20まで上げられるのだ。

こういうのはキリがいい数字だろうと思われるので、レベルアップの期待大である。


「どうだ?」


幸運を20にする。

そして、スキル欄を確認すると――


「よし!レベル2!」


――見事に、ユニークスキル【幸運】のレベルが2に上がっていた。


「20で上がったって事は、40、60、80でそれぞれレベルが上がる感じかな?」


レベル上限を5と想定するなら、きっとそんな感じに上がって行くと予想される。

まあ40は兎も角、60や80まで幸運を上げる気は流石にないので良くて3までだろうが。


【幸運】の効果は、レベル1の時点でほぼ5倍程だ。

結構な数の魔物を狩って出した答えなので、まず間違ないだろう。


で、上がるたびに倍率がレベル2で6倍、レベル3が7倍に上がると仮定して……幸運60の基礎クリティカル率は18%。

そこに7倍をかけた場合、クリティカル率は126%になる。

そうなると当然、100%を超えた分の26%が無駄になってしまう。


それはもったいないだろ?

だから60まで上げるつもりはないのだ。


まあ幸運ガードの事もあるので完全に無駄とは言わないけど、そのためだけに更に幸運を上げて行くのは流石に微妙極まりない。

それなら他のステータスに振った方が絶対良いはずだ。


「まああくまでも6倍、7倍って伸びた場合の話だけど……」


伸びが悪ければ、多少は話は変わって来る。

個人的にそれは余り有難くないので、できればそうでない事を祈るばかりだが。


「ん?」


まあ、どの程度上がったかは乗っていないだろうけど。

そう思いつつスキル概要を確認してみると……スキルに新たな説明が加わっていた。


それは――


「幸運鑑定?」


――幸運鑑定という新たなアクティブ効果についての物だった。


「………はっ!?鑑定!?え!?できるのか!?【幸運】で!?」


いやいやいや!

レベルアップで鑑定効果が付くのかよ!

そんなの聞いた事ないぞ!?


俺の知る限り、スキルのレベルアップで効果が上がる事はあっても、追加の効果が出るなんてのはない。

これは完全にイレギュラーだ。


「マジか……」


鑑定は、ユニークスキル限定のスキルだ。

そして現在、そのスキルを持つのは3人だけと言われている。


一人は俺の事を鑑定してくれた、アメリカのアルマイヤさん。

そしてロシアの何とかエフって奴と、エジプトの何とかって人。

まあサラッと流し見した程度の情報なので後半二人の名前は覚えてないけど、とにかく、世界に3人しかいない希少スキルである。


それを【幸運】のおまけスキルとして得られるとは……


「やばいな……いやまあ、劣化版っぽいけど、それでも凄いぞ」


なぜ劣化版なのか?


簡単な事だ。

【幸運】による鑑定は、運による成否判定があるためだ。

スキル概要に、思いっきり運が良ければ看破出来るってあるからな。

つまり100%ではないって訳だ。


「とは言え……クールタイムと成功率。あとはSPの消費次第で、このスキルだけで大金持ちになる事も出来るな」


現在、アルマイヤさんは協会を通して有料の鑑定を受け付けている訳だが、その価格は数千万円とも言われている。

なのでそこに参入すれば、年に数回するだけでも年収億越えって訳だ。


「まあ俺の目的は金じゃないから、そんな商売をする気は更々ないけど」


勿論お金も欲しいが、やはり目指すべきは名の知れた一流のシーカーである。

金に目がくらんで横道にそれる気はない。


「まあ、シーカー引退後ならそれも悪くないけど……」


アルマイヤさんみたいに。

拙作をお読みいただきありがとうございます。


『面白い。悪くない』と思われましたら、是非ともブックマークと評価の方をよろしくお願いします。


評価は少し下にスクロールした先にある星マークからになります。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ