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【BL】婚約破棄で『不能男』認定された公爵に憑依したから、やり返すことにした。~計画で元婚約者の相手を狙ったら溺愛された~  作者: 楠ノ木雫


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36/40

◆36 笑い事じゃないんだが

 今日は、レスリス公爵主催のパーティーに参加していた。元婚約者、シリル殿下とストーカー女を俺と会わせた張本人である。そういう性格だとは理解していたが、そこまでやるとは思っていなかった。この狸爺に鉄拳を入れたいところではあるが、敵に回したくはないから我慢しよう。



「だいぶ苦労していたようですな、ブルフォード公爵」


「どなたのせいでしょうか」


「はっはっはっ」


「一体どれだけ追いかけ回されたと思っているのですか?」



 だが、あれからストーカー女は一応静かになった。今日も屋敷で待ち伏せされていなかったし、途中から付いてくる事もなかった。


 それに、侯爵もこの前から社交界に姿を現さなくなった。という事は、ついに金が底をついたという事だ。そうさせたのは俺だが、意外と早かったな。もうちょっと粘ると思っていたのだが。殿下にもだいぶ懇願していたようだが、突き放されたしな。



「最近始めた真珠事業、またまた良い結果を出しているそうじゃないか」


「きっかけをくださったレスリス公爵のお陰ですね」


「まさか、私の話を聞かずとももう準備は出来ていたのだろう?」


「さぁ、どうでしょう」


「いやぁ、怖い怖い。さすが実力者だ」


「そんな事ないですよ」


「こんなに若い歳で、ここまでやってのけているんだ。大したものだよ」


「まだまだ経験の浅い未熟者です」


「君は相変わらず謙虚だな、まぁそれも君の良いところではあるのだろうな」


「はは、お褒めいただき光栄です」



 真珠業も装飾品製造業と合わせて利益は右肩上がり、トラブルなどはありつつも大したものではないから成功となりつつある。このままいけば今まで立ち上げてきたクロール生地に並ぶ売り上げを出してくれる事だろう。


 真珠業をこうも短時間で立ち上げここまで利益を出せたのは、金の力だ。何をやるにしても、金が必要。この異世界では、人生金がほぼ全てとなる。溜まっていた分と、他の事業で得た分もあるから新しい事業も上手くいっているという事だ。


 そして、ダンテというブルフォード公爵家の当主のカリスマ性。憑依している俺の力ではない。



「この前はありがとう、お陰でこのまま婚約までいけそうだよ」


「それは良かったです」



 以前、俺の邸宅に来訪してきたご令嬢に提案された、結婚話。その時紹介したそのうちの一人はこのレスリス公爵の子息だ。多少強引ではあったが、うまくいっているようで安心だ。



「まぁ、ご令嬢は少しご不満そうだがな。君も大変だな」


「私の屋敷を結婚相談所にしてもらいたくはないのですがね」


「はっはっはっ! だがまぁ、これで息子の方も安心だ。あの歳になって相手がいないのがずっと気がかりだったんだ、感謝しているよ」


「お役に立てて光栄です」



 利用された、とは言わないらしい。とはいえ、公爵側も未婚のご令嬢を探していたからちょうどよかったのだろう。それと、ストーカー女の件で少し反省してるのかもしれない。これで観念してほしいんだがな。俺で遊ばないでほしい。



「婚約式の際にはぜひ参加してくれ。と言っても、婚約者殿は泣いてしまうかな」


「さぁ、それは子息殿次第でしょうね」


「はっはっはっ、それもそうだな。経験者の君が言うのだからもっともな意見だ。だがねぇ、君も早く身を固めたほうがいいと私は思っているよ。もう25だろう?」


「えぇ、ですが……まぁ追々ですかね。変な噂もある事ですし、今はそれどころじゃないので」


「はっはっはっ!」



 それ、分かってて言っただろ。周りのご令嬢達、視線は向けないが耳を澄ませているぞ。


 俺としては結婚だなんて一生しなくてもいいと思っているんだが、公爵家の後継者の事もあるしな。まずは、親戚の中で若い男の子でも探してみるか。



「そろそろ第二皇子殿下の成人の儀だな。勿論、成人式パーティーには出席するだろう?」


「そのつもりですよ」



 それは、きっとあの事を言っているのだろう。以前行われた皇太子殿下の成人の儀の際、パーティーの序盤でダンテは帰ったのだ。面倒だった、が理由だ。


 だが勿論、今回はちゃんと出席して最後までいるつもりだ。流石にこの国の公爵家当主の一人であるから責務は全うしないといけない。それに……皆が思う以上に面白いパーティーになると思うからな。最後まで見届けたい。



「君がそんな顔をするという事は、面白い事が起こる、と考えていいのかな?」


「さぁ、どうでしょう」


「はっはっはっ。まぁ、一応婚約者となっているルアニスト侯爵令嬢があの様子だからね。さすがにあれはやりすぎだと私も、周りの者達も思っているよ。果たしてどうなるか、楽しみにしているよ」


「ははっ」



 一応、ね。という事は、この方の中ではストーカー女は婚約者として認めていないという事か。公爵位を持つこの方がその意見だという事は、もしそのまま結婚まで進んだとしても簡単にはいかない。


 それに、まだ婚約式すら終えていない。シリル殿下は話は進んでいると以前おっしゃっていたが、それからの進展は全く耳に入っていない。きっと中々話が進まないのだろうな。とはいえ、婚約者があの様子では無理だと思うがな。


 さて、どうなってくれるのか楽しみだ。



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