年の瀬
店前に色とりどりの料理がならぶ
毎年この時期らしい華やかさ
人びとは皆せわしなく歩いては
色鮮やかな食べ物の前で立ち止まる
カゴに入れられていくものたちは
ひとりか、ふたりか、それ以上か
人びとの腹に収まっていくのだろう
今年も一年お疲れ様でしたと
飛び交う声を聞きながら
わたしはようやっと一年生き抜いたと
少しだけ息をつく
日々は騒々しく過ぎていき
いつも気づけば時が経っている
一年でなにを為せたのか
なにも為せていないのか
たいそうなことはできないけれど
今年もどうにか年の瀬にたどり着いた
来年はどんな年になるのか
未来が見えたらいいのにと
子供じみたことを思いながら
わたしは晴れた空を見上げる
今日くらいはこたつにみかんと
年越しそばで過ごそうか