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2話

「マジで本当だって。わいの人生長しといえどもあんたより可愛い子なんて見たことないって。一体何者なんだよ」


「そんなに褒めても何も出ないわよ。よく聞いてくれたわね。私は女神よ。この威厳があなたにも伝わったってことよね? わかる人にはわかるもんなのよ」


「え? 女神? それはちょっと痛いな。頭はおかしいと思ってたけど、そのレベルだと流石のわいもドン引きだな」


 とんでもない発言にわいも驚きを隠せない。なんでこんなことを言いだしたんだろうか? やっぱり頭がおかしいのか? でも、それ以外に考えられないよな? しかし、すさまじい可愛さなのは事実なんだよ。それも、明らかに人間離れしているというか……まさか、いや、いくら何でもそんなはずはないよな。マジで、女神とかいうことがあり得るのか? そんな意味不明なことが現実で起こりえるのか? でもこいつは化け物だよな。人に擬態している化け物。それなら、この整った顔面も説明がつくよな。

 この仮定があっているならば……待てよ。化け物なんて意味不明な仮定をしている時点で女神という存在が存在していてもなんら不思議はないって自分で認めているようなもんじゃないのか?  わいは馬鹿か。自分でおかしいって気が付いているじゃないか。


「あなたは一体何なのよ。私を褒めたりけなしたり。どっちなの? 私のことを褒めるんなら徹底的にほめちぎりなさいよ。どうして中途半端に褒めてけなしてくるのよ。どうかしているわ」


「あんたが悪いんだろ? あほみたいな発言をしたり、意味不明なことを言ったりするからそう言うことになるんだよ。わいよりも自分の公道を見直してくれないか? どう考えてもあんたのほうが悪いだろ」


「そんなに転生したくないんだったらもういいわよ。あなたの転生はなかったことにするわ」


「ちょっと待ってくれ。急に女神に見えてきた……いや、違う、女神にしか見えない。最初から女神にしか見えてないんだよ。これが違和感の正体だったのか? 人は未知のものと遭遇すると良くない例えをしちまうもんだからな。決してわいが、故意にそう勘違いしたわけじゃないんだ」


「ほんとなの? また適当言ってるだけだったら転生はなかったことにするけどいいかしら?」


「本当だって。なんでわいは化け物なんて思ってたか不思議なくらいだ。どう見ても美しい女神様にしか見えないんだ。本当だ、信じてくれ」


 転生がなかったことになるのは非常にまずい。まずいと言うか俺の人生の終わりだ。わいの記憶が正しければ……大型トラックにはねられたんだった!! それじゃあ、ここは死後の世界なのか? それ以外にあり得ないよな。わいの人生は一旦は終わりを告げてしまっているってことだよな。それをこの自称女神様がわいを転生させてくれて生き返られせてくれるって言うことだよな。それは、絶対に生き返らせて貰わないとダメじゃないか。どうして、わいはこの女神様に生意気な態度を取ってしまっていたんだ。ばかやろうか。既に非現実的なことがいっぱい起こってるじゃないか。


「それなら、もう転生の説明に入ってもいいかしら? あなたは今回、真異世界転生プログラムに選ばれた人間なの」


「まじで? そのおかげでわいは異世界に転生できるってわけか。ラッキーだな。大型トラックの暴走に巻き込まれて死んだとは言えども、これもすべてここにつながるための過程だったってことだな。流石は女神様!!」


「大型トラックの暴走って……あなたが確認もせずに飛び出しただけじゃない。おかげで運転手も犯罪者よ? どれだけの人に迷惑をかけたと思ってるの。もうちょっと反省しなさい」


 な、なんだと……わいが、確認もせずに飛び出したせいではねられた? そんな馬鹿げた話があってたまるかよ。わいはいつも通り家に帰っていただけなんだ。それが、大型トラックにはねられたんだからわいは悪く無いだろ。むしろ、その運転手に過失の百パーセントがあると見た。


「そのあたりのことはちょっと覚えてないな。まぁ、話の腰を折るのもあれだし、進めてくれ」


「まったく調子いいんだから。それで、あなたは転生することになったの。その異世界なんだけど、ちょっと特殊な世界でモンスターが生息しているのよ。その世界にあなたは転生することになった。ただそれだけよ」


「え? そんなの聞いてないって。モンスターだからの世界でわいは生きていかなくちゃならないのか? 無理に決まってるだろ。わいのことを舐めてるだろ。そこら辺の犬と戦っても返り討ちになる程度の実力だぞ」


「そんな威張って言うことじゃないでしょ……まぁ、話は最後まで聞きなさいよ。当然、あなたをそのまま転生させたところですぐに死んで戻ってくることくらいわかっているわよ。そこからがこの真異世界転生プログラムの凄いところなのよ。あなたは異世界に転生するのに際してチート能力を一つ授かることができるの」


「何だってぇぇぇぇぇぇーーーー!!!!」


 俺は驚愕のあまり叫んだ。

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