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オトメチカ  作者: 感 嘆詩
第2章 延胡索
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御鳥巣にて臥す2

「ここに誘い込むって作戦、まだるっこしいと思っていたけど正解だね。もしこれが外で、決闘も発生してなくて、って状態だったら国が滅んでたかも」



 小休止中の千日紅(ちかく)師匠が汗をふきふき呟きました。現在、フォーミュラ木瓜(モッカ)魔法少女verVS御簾の帽額(カーテンヴァランス)with千日紅&乙女、で戦っているのですが、複数班を作ってのローテーションによる持久戦で、モカ魔法少女(ねえ)さんの体力が落ちるのを待つしかない状態です。

 巌窟王ケイブインゴッドホープさんの契約モンスターGotisc(ゴーティ)Junge(シヨメ)さんと師匠の契約モンスタータタリモッケさんのそれぞれのスキルによって交代でモカ魔法少女姐さんの動きを封じているのですが、その状態でも魔法戦でとても敵わない存在ですね姐さん。

 メカモカ姐さんを完封した時は水魔法だけで対処していたモカ少女姐さんに、火、水、土、風の基本属性魔法を発動させることが出来たので食らいつけてはいるのでしょうが、まだモカ少女さんは契約モンスターを召喚していません。7階級の魔法少女の契約モンスター、絶対に危険な存在です。ここぞという時に出して一気に趨勢を決めるに違いない!と観測班も設けて警戒中なのです。師匠の平穏な休憩は私が確保せねば!



「兆候!」


「相殺!」



 おお!観測班と狙撃班でまた召喚魔法の発動を阻止したようです。組織化された魔法少女、とても脅威ですね!尾長(おなが)帝国が一度は天下を取れたのも、魔法少女に依るところ大に違いありません!

 おっと、私も出来る事をせねば。師匠ちょっと失礼、木瓜印の練乳コーヒーを配って回りますね!このコーヒー、夢の中でプライベートモカverのモカ姐さんに飲ませていただいた物を再現したのですが、再現度高すぎたようで一度目の配布の時に何人か泣き出したほどの出来映えなのです!みんな情緒ぐちゃぐちゃです!



「っと、情緒ぐちゃぐちゃと言えば、ダレモさんの調子いかがでしょうか?モッコちゃん」



 魔法少女サークル御簾の帽額(カーテンヴァランス)最年少、常磐時輪(シャンバラー)木香花(モッコウバラ)さんに、砂糖と練乳アリアリでコーヒーを渡しつつ、夏都(ザナドゥ)シダレモモさんの様子を伺ってみました。

 木香(モッコ)さんは幼すぎるので直接戦闘には参加させず後方支援を担当する予定だったのですが、ダレモさんが主従や裏切りやらで板挟みになり脱け殻となった為、急遽その看病をお願いすることになったのです。

 木香(モッコ)さんには項垂れるダレモさんの膝の間に座り込んでもらい、セラピー的な感じで背中ぽんぽんして貰ってます。自棄になってこの決闘空間で暴れられると困るので、迂闊な行動に出ないよう、肉の壁としての役割をモッコさんは買って出て下さっているのです。

 流石は魔法少女!(いとけな)くともいと徳高き存在ですね!



「んあ?モッコ?ああ!まあ大丈夫じゃろです。歴代でもいっとうタフな子じゃからなです」



 モッコさん、最年少なのに老成された佇まいで本当に将来有望な子ですね!



「兆候!」


「相さ、罠!」



 狙撃班から叫び声が!振り向くと、巨大な蜂のモンスターがこちらへ迫っていました。

 そんな、召喚魔法は発動してないのに!?まさか、決闘が始まる前から既に召喚していた?



「使命を果たせぇい!」



 一番弱い所を狙われ動揺する各班をモッコさんが一喝!ダレモさんの膝から飛び出し巨大蜂の前に!

 私が更に前に出て、盾にならねば。この偉大な魔法少女を死なせてはいけない!

 ポッケの契約の魔法書(スマートホン)が振動で震えるのを感じながら、杖を構えました。最大出力で迎え撃つ!!

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