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オトメチカ  作者: 感 嘆詩
第2章 延胡索
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神の座へと至れよ皇子8!!

「龍帝以外が此処を使うことは許しませんよ?」


「な……ぜ、お目覚めに?」


「ぐ、脱け殻めが」



 メカフォーミュラ木瓜(モッカ)さん対千日紅(ちかく)師匠&乙女(わたし)with珊瑚蛇(コーラルコブラ)殿下で戦ってもどんどんこちらが押されている、絶対絶命の中、夏都(ザナドゥ)シダレモモさんの横で眠っていたフォーミュラ木瓜ジオリジンさんが目を覚ましました。

 目覚めた直後、メカ木瓜さんは何某かの魔法で妨害を受け防戦一方に。ご本人同士で争ってます?私たちにとっては救いの手ですが、何故?



「あれは、私?ああ、なるほど、お姉さまのいっていた、未来の私。餓鬼の頃にそっくりの、衰えた私の姿」



 体に繋がる金属の管ががパチパチと外れていき、起き上がる木瓜(モッカ)ジオリジンさん。魔法によって空中に鏡を作り出し、着崩れを直す様は病床の身にあっても洗練されています。



「素敵なレディになれても、中身がアレではね」


「……あっ、起き上がってはなりません!安静に」


「こんにちわ凛々しい執事さん。ごめんなさい。今の私にはあなたの記憶がないの。お名前を教えてくださる?」


「あ、は、夏都シダレモモ、です」


「あら!楽園を苗字にしているの?底抜けにハッピーで良いわね!」


「は、はいっ。そごぬげにッ、ハッビーでッ」



 ダレモちゃんさん、遠目でもわかるくらいべちょべちょに泣いてます!



「どっちの味方じゃダレモちゃん!そのババアを殺せ!」


「まあ口が悪い。老いて地金が出てきたか。しょせん私じゃこの程度。ダレモちゃん、そこで見守っていて頂戴ね」


「ダレ゛モ゛ぢゃ゛ん゛い゛う゛な゛」



 何か主人とか思い出とか色んな物と板挟みで情緒ぐちゃぐちゃになってますね!師匠も私も思わず写真撮っちゃいました!



「ヴィクティム公がおっしゃっていた。子どもの頃の、傭兵紛いの仕事をしていたフォーミュラ木瓜は不遜で礼儀を知らない下賎の身であったけど、二十歳を迎えた頃には龍帝(お祖父様)賄い方(執事)に相応しい、誰もが思わず帽子を脱ぐような立派なレディになっていた、と。ずいぶん過去の話ですが」


「へえ、かつての英雄女傑も老いて狂ったわけだ。ならそこの本体(・・)の方はそこから更に、老いで記憶が退行したのかな?当時の、全盛期のレディがあそこに居るわけだ。今のモカ姐たち、それぞれ肉体の全盛期と精神の全盛期があべこべの状態なのかな」



 な、なるほど!つまり、本来ならばあのメカフォーミュラ木瓜さんの見た目であの素敵レディの振る舞い。そして木瓜ジオリジンさんの見た目であのエネルギッシュ傲岸不遜なのですね!凄い。旨味が凄い。同一人物なのが良いですね。

 となるとダレモちゃんさんの契約モンスターたるシェイプシフトさんが変身していたプライベート木瓜さんはどの位置なのでしょう?子どもの頃にあったとされる下賎感はありませんでした。オカン感はありましたけど。



「我こそが!龍帝の遺志を継ぐのだ!古き私よ、死に候へ!獣人ロケットパーンチ!!」


「片腹いたい。老いた私よ、死に晒せ。魔法少女JET☆KICK」

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