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オトメチカ  作者: 感 嘆詩
第2章 延胡索
39/54

神の座へと至れよ皇子2!!

 井戸の底は広大で細々とした空間が広がっていました。

 5日前……いえ、ここ尾長(へび)帝国での数々は夢の中で起きた事ばかりなので、実際に経過した日数では2日前、にオミナエシ領で探索したダンジョンにそれは酷似していました。



「天空の塔、海中の宮殿、あらゆるダンジョンに、ちょっとずつ似てる。いや、ダンジョンが、獣人の古代技術(かがく)に影響を受けているのかも」



 と経験豊富な千日紅師匠から鋭い考察が。大発見じゃないですか!千日紅予想、と題してレポートに纏めます!



「乙女ちゃんの私崇拝も極まってきたね」



 はい!





「なるほど。オミナエシに行った理由は珊瑚蛇のコピーを召喚契約モンスターで作るためか」


「ヴィクティム公が行商に扮して世直しの旅をしていることは知っていた。行方を眩ますなら、そこしか最早伝手がないこともな」



 あらゆるダンジョンのアーキタイプ疑惑のある獣人古代技術の遺跡、その最下層にて暗殺者魔法少女夏都(ザナドゥ)シダレモモさん、至福(マカローン)ロールリエさん、そして珊瑚蛇殿下のそっくりさんが待ち構えていました!そっくりさんはダレモさんの契約モンスターさんなのでしょう。

 夢の中でモカ姐さんの姿で一緒に冒険をしていたとおぼしき契約モンスターさん。敵側に回ってしまって寂しい限りです。



「え?あのやらしー格好をしたおねーさんが、余なの?」



 あ、珊瑚蛇殿下、認知が歪んでいました!そうですよ!瓜二つですよ!女郎花(オミナエシ)領にいた頃の格好なのか、現在と違う衣装を着ていますが露出度も妖艶な雰囲気も遜色ありません。客観視できて良かったですね!



「調子が狂うな!あなたたちは!ええい!であえであえぃ!」


「隊商を襲った連中だな。気を付けて下さい千日紅殿、お弟子殿!」



 最下層の石柱群の陰に潜んでいた、巌窟王ケイブインゴッドホープ率いる女の子たちが姿を現しました!全員、魔法少女なのですね。尾長帝国の魔法少女サークル御簾の帽額(カーテンヴァランス)、大所帯です!



「夢の中での様にはいきませんよ!森田千日紅!ワタシだけでは足りなくとも、私達の魔法ならば、あなたに届く!詩詠(うた)Gotisc(ゴーティ)Junge(シヨメ)


「何度でも甦れ! Wasted(無駄)Sturdy(頑丈)


(むせ)べよ 犬犬犬(SpyCopDog)



 次々と召喚されるモンスターたち!私も魔法で対抗を



「つんざけ ガムシャラ」



 かぁ



 杖を構えようとして、力を失い倒れこみました。目だけを動かせば珊瑚蛇殿下は立ち尽くしたまま白目を向き浅い呼吸を繰り返しています。師匠の契約モンスター、ガムシャラさんのスキル!相変わらず強力で無差別、平等に降りかかる神の意思が如しです。



「仕留めるのはモンスターだけにしといてあげる。開け シンキロー 強化外骨格(リビングアーマー)



 杖にしがみつき立つのもやっとな師匠が前のめりに倒れこみ、その先の地面に片膝立ちの鎧が出現。背部が展開し、師匠を包みました!おおおお!カッコいい!



「つくづく偽装が得意な魔法少女だねシダレモモ。フォーミュラ木瓜(モッカ)は壁の向こうかい?そこで指も咥えられないまま見てると良いよ」

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