罪科裁くその5!!!
「蹂躙しろタタリモッケ 花嵐」
「堪えろゴーティシヨメ 沈思黙考」
風と花びらが何処からか生じて、ゴーティシヨメさんに殺到しました。
豪奢な花嫁の衣装然とした見た目のゴーティシヨメさんの周囲を花びらが包み、舞台の特殊効果のようで素敵です。
「沈思黙考は、恐らく攻撃スキルへの耐性を上げるスキルだね。似たようなやつに手こずらされた記憶がある」
千日紅師匠、私にレクチャーしながら戦ってます!さすが師匠。仰げば仰ぐほどに尚、高い!
「復唱しろタタリモッケ 真似っこ」
『メ ディ タ チ オ ン』
「っ!?スキルを盗んだ。やはり鳥型モンスターは恐ろしい」
「耐えて戦うタイプは、同じ戦法の相手に弱い。少数派なせいで、単純に同類と当たる経験が少ないからだ。更にこうして、機動性で負けると哀れだね。撹乱しろタタリモッケ。ははははは!何もできずに終われよ巌窟!!」
「まだ!ゴーティシヨメ 影踏み鬼」
ゴーティシヨメさんがその場で足踏みをすると、タタリモッケさんが空中で急に静止、いくら羽ばたいてもそこから移動することは出来なくなりました!
「これは踏み込みを起点とするスキル!空中にいるあなたのモンスターでは」
「タタリモッケ 影縫いの術」
ゴーティシヨメさんの影に、羽根が1枚突き刺さり、どうやらゴーティシヨメさんの動きを制限したようです!
「ゴーティと同じっ、いや、似たような効果をもたらすスキル!」
「そうさ。奇遇だねケイブ。数奇だなケイブ。神に見放されたなええ?ゴッドホープ?」
師匠!瞳がキラキラと輝き素敵!カッコいい!!
「これでお互いに動けなくなった。後は読み合いの無いただの削り合いだな。どうするケイブ。他に手札はあるか?どう盛り返す」
「な、なるほどー!一見、ゴーティシヨメさんの影踏み鬼が発動した時点で膠着状態になった様に見えましたが、ゴーティさんがスキルを解除すれば状況が動く。つまり主導権はゴーティさんが握っていた状態だった!そこにタタリモッケさんが影縫いの術を発動したことでどちらも安易に解除できない、真の膠着状態まで持って行ったのですね!状況が急転直下!な、何て激しい戦いなんだー!すごいです師匠ー!」
「え、あ、うん。ありがとう乙女ちゃん」
「ワタシの」
「…うん。なんだいケイブ」
「ワタシのゴーティは最強なんです」
「そうかい。うちのタタリモッケはルーキーだよ。最強には程遠いかな」
「GotiscJunge 枢機天使」
「タタリモッケ 真似っこ」
『ア ク シ ズ パ ワ ー』
光の奔流が、ゴーティさんとタタリモッケさんの間を渦巻き、お互いを削り合っています。天使たちの戦争の様な、美しい景色です!
「おおおおおお!」
「なんだ、中身はけっこう熱い子なんだねケイブ。行動が伴えばさぁぁぁぁ」




