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レアモンスター?それ、ただの害虫ですよ ~知らぬ間にダンジョン化した自宅での日常生活が配信されてバズったんですが~【コミック三巻発売!】  作者: 御手々ぽんた
第四部 覇道

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ドーバーナとメラニー

「私はドーバーナ。種族はコボルドセイント。どうも、いぶちゃんさん」


 すらりとしたドーベルマン風のコボルドの女性が握手を求めながらいぶに応える。

 あだむといぶ以上の力を秘めた存在として考えにくいほど、明朗な雰囲気だ。


 そして、その自己紹介に周囲にいたダークコボルド達がどよめく。


「ねぇ、セイントって……」「聖人。女性の時は聖女ね」「聖女ってあれでしょ? 聖魔法を使って、回復や結界を張ったり、汚濁を払うんでしょ」


 騒がしいダークコボルド達のなかでも、特に姦しい女子三人の会話。声が大きいのもあって、特に良く響く。どうやら霊草の時に騒ぎすぎてA23に叱られたコボルド女子たちのようだ。


 そんな騒がしい中で、次に白ポメのコボルドが名乗る。


「……メラニー。コボルドヴィラネス」


 かなりぶっきらぼうな口調だ。しかし不思議とその声は良く通り、騒ぎを抜けてその場にいたもの達全員の耳に強い印象を残す。

 まるで、そういう定めにあるかのように。


 そしてあれほど騒いでいたダークコボルド達が今度はなぜか静かになっている。


「ヴィラネスって?」「悪女?」「いえ、悪役令嬢だわ。実在するなんて……」

「しっ。そこ、黙って」


 ひそひそと、それでも話していたダークコボルド女子三人に再びA23の注意が飛ぶ。しかしその注意もどこか、遠慮がちだ。


「ドーバーナさんとメラニーさん。ようこそ、大穴へ。改めてよろしく」


 そんな雰囲気のなかでも、いぶは気にした様子もなく新参の二人に言葉を返す。


「いやー。よろしくって言われてもね。実は困るんだ。私たち、あなた達と馴れ合う気は無いんで」


 にこやかな笑顔のまま、ドーバーナの雰囲気が一変する。


「──そう。雑魚に、用はない」


 メラニーもドーバーナに続く。


「そう。わかった」


 握手していた手を離しながら、何てことは無いという姿勢を崩さない、いぶ。


「二人は二人の道を。偉大なるお方のために」

「へぇー。さすがは原初のコボルドのツガイね。話し、わかる」

「ふん。もう、いく」

「はいはい。メラニーはせっかちね。そんなんじゃ素敵な殿方に巡りあえても逃がしちゃうんじゃない?」

「うるさい」

「まあ、そんなわけで、いぶちゃんさんに、ダークコボルドの人たち。私たちはいくわ。じゃあね」


 フリフリと気楽な様子で手を振りながら、ドーバーナとメラニーはその場を去っていったのだった。

 大穴の深淵を目指して。



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