今を生きるゲーマー達
ゲームは日々進化している、昔であればゲームは娯楽と考えられていた、それもあながち間違いではない、だが、現代社会においてゲームはもう単なる遊びではなくなってきているのだ。
最近では、とあるゲームの世界大会などにおいて、数億円と賞金が出る程までに進化を遂げている。
だがしかし!!日本はアメリカなどのゲーム先進国に比べ非常に遅れをとっている。
それに気づいた日本の政府はある計画を企てていた、日本トップレベルのプレイヤー達を集め選別し、世界にも劣らぬ人材を育成しようと
「隼人、そっち敵ハイドしてる、気をつけて」
と、僕が味方に指示を出す。
「OK!!任せろ」
と言いながら、味方が階段裏で待ち構えている敵を1人倒す。
「ナイスキル!!」
と僕が褒めると、味方は自信気に、「へへっ、楽勝だぜ」と言いながら、今倒した敵の物資を漁る。
僕の名前は高橋大和一応gamer rookiesという日本ではかなり有名なゲーミングチームに所属している。そんな僕に、今日こんなメールが届いていた。
高橋大和様へ
はじめまして、私は日本ゲーマーズ協会会長の明智崇秀と申します。
今回、このようなメールを送らせていただいた理由と、内容について率直にお伝えさせていただくと、近々政府の政策により、私達日本ゲーマーズ協会が主となって運営するプロゲーミングチームのメンバー選考に、参加してもらえないか、と言う勧誘でございます。もし詳しい内容が知りたい場合には、下記のメールアドレスに連絡をしていただけたら対応させていただきます。
gamers@aketi.mail.jp
以上。ゲーマーズ協会会長 明智 崇秀
「日本ゲーマーズ協会かぁ...」
「ん、今なにか言ったか??」
「いや、なんでもないよ」
「そうか、それなら別にいいや」
ちなみに僕が今通話している相手は、昔から仲のいい親友であり、僕のゲーム仲間でもある高岸隼人だ。
(隼人はいつも明るく親しみやすい性格だが、少しヤンチャな部分もあったりする。髪は生まれつき茶髪で、目は一重だが、パッチリとしていて、かなりイケメンの部類だと僕は思っている。)
「あのさぁ隼人、日本ゲーマーズ協会って知ってる?」
「日本ゲーマーズ協会?あぁ、なんか聞き覚えがあるような、ないような。」
「そうか、やっぱり知らないよな...」
「あ、思い出した!!そういや今日、朝のNEWSでちょうど見たぞ!!なんだっけな、日本政府が海外にも負けない人材を育成するゲーミングチームを作るとか、なんとかって言ってた気がするぜ」
「そうなのか!?」
「なんでお前が驚いてんだよ、俺に聞いてきたのは大和のほうだろ??」
「いや、それはそうなんだけどさ、さっきメールが来てて見てみたら、そこに日本ゲーマーズ協会って書いてあったからさ」
「もしかして大和そのゲーマーズ協会が作るチームの選考に誘われたのか!?」
「まぁ、一応届いたメールの文面的にそうなるかな。」
「まじか!?すげぇな、流石は大和だな!!で、どうすんだよ」
「わざわざ誘ってもらったんだし、一応行ってみようかなって」
「ちなみに、日時とか場所は?」
「それがさ、送られてきたメールには詳しいことが書かれてないんだよね」
「どういう事だよ、それじゃあ何もできないじゃねぇか」
「でも一応最後の方に、もし詳しい内容が知りたい場合には、下記のメールアドレスに連絡してくれたら対応するって書かれてるんだよね」
「じゃあそのメアド宛にメールしてみればいいんじゃないのか?」
そんな会話をしている最中、通話越しに隼人のお母さんの「ご飯よ〜」という声が一階から聞こえてきた。
「すまねぇ、母さんにご飯呼ばれたから落ちるわ」
「あ、おっけー、了解。」
僕はなんという風にメールを送るかを考えながら隼人に軽く相槌をし、一旦ゲームを終了した。
その後、僕はゲームデスクのすぐ傍にあるベッドに横たわり、ため息を吐いた。
「まぁ、とりあえず場所と日時だけ聞こう」と、僕は思い
「この度は、ゲーマーズ協会様主催のゲーミングチームのメンバー選考に誘っていただき、誠にありがとうございます。頂いたメールの文章に場所と日時が記載されていないため、場所と日時を聞かせていただきたく思いメールを送らせていただきました。お忙しいとは思いますが、ご対応お願いします。」
と、メールを送信し一息ついた。その瞬間、ピコンとすぐに通知音がしたので画面を見た。そこには、思いがけない文書が書かれていた......。