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 眼下に広がるメキシコ湾の海は、くすんでいた。


 海が汚れているのではない。そもそも海が汚れるほど人類が生き残っていない。天気が悪いのだ。空は鈍色をして、今にも豪雨に見舞われそうである。

 藤乃が戦闘空域に到達すると、スサンナは既に戦闘を始めていた。元より敵の数は少なく、斥候型七百程度ならば、機関砲掃射によって殲滅可能な数である。


「スサンナさんは上空の敵をお願いできますか。私は巡洋型を攻撃します」

『いけるのか』

「はい。効果は未知数ですが、やる価値はあると思います」


 藤乃のF-4EJ改、そのハードポイントに鎮座するシェルヴール用Mk84無誘導爆弾。

 ミサイルと異なり、飛翔用の燃料や特別な誘導システムを持たないこの無骨な「ただの爆弾」は、その質量の大半が爆薬とそれを保護するケースであり、大型ミサイルであるフェニックスの約7倍の炸薬量を持つ。藤乃が使える中では最も高威力の兵装である。


 その分、命中させるのは簡単なことではない。発射すればロックしたターゲットに向かって勝手に飛んで行くミサイルと異なり、無誘導爆弾は安定翼によってまっすぐ落下するよう設計されているだけで、対象に向けて爆弾を投射する必要がある。また、セプテントリオンに接近する必要もあって、命中率はシェルヴールを扱う飛行士の技量に大きく左右される。


「セプテントリオンの群れの上から、急降下爆撃します」

『……わかった。援護する』


 藤乃は高度を上げていく。

 上昇しながら徐々に背面飛びに体勢を変えていくと、交戦していたスサンナも群れを離れて藤乃と編隊を組んだ。

 藤乃は見上げるようにして海面を見、巡洋型セプテントリオンを視界に捉える。時化始めた海に頭と胴体を浮かせている巡洋型は、まるで浮島か空母かのようである。

 コースを見定め、藤乃は機首を巡洋型に向けた。緩く開いた全身がエアブレーキの役割を果たし、風を捕まえなくなった翼は揚力を失って一気に失速、自由落下を始める。


 急降下爆撃。爆撃機が、目標に上空から垂直降下しながら爆弾を投下する戦術である。

 その命中率はすこぶる高い。目標の上からまっすぐ降下するので、投下される爆弾はそのまままっすぐ目標に向かって落下する。散布界が小さいのだ。

 当然リスクもある。機首を起こし、水平飛行に入るタイミングを逃せばそのまま地面ないし海面に激突、墜落してしまう。通常の航空機ならば緊急脱出の目もあるが、シェルヴールではそうはいかない。高速度での墜落は、すなわち死を意味する。

 コンピュータ制御による水平爆撃や誘導爆弾の運用、あるいは接近の必要すらないミサイルが主流となってからは、急降下爆撃はアドレナリン中毒者が行う、ただのエクストリームスポーツと化した。


 しかし、現状戦闘空域にいるスパルヴィエロ側の戦力は藤乃とスサンナだけであり、爆弾の誘導員に戦力を割いている余裕はない。また、普段は控えのメンバーとして艦上で待機しているペトラとイングリットは、おそらく出撃できるような状態ではない。藤乃に失敗は許されない。

 幸運なことに、藤乃とスサンナは航空隊の中でも一、二を争う操縦技術を持っている。さらには失速を利用した命知らずのマニューバは藤乃の十八番でもある。危険を冒してでも急降下爆撃を選択した理由はそこにあった。この二人でなら爆撃とその護衛をやり遂げられる、そう確信があったのだ。


「行きますっ」


 エンジンを噴かした藤乃がセプテントリオンの群れへ突っ込む。スサンナは少し後方から機関砲を撃ちながら藤乃に追従し、前方の敵を打ち払い、道を作った。

 藤乃の視界に巡洋型セプテントリオンが迫る。背を向けた巡洋型は、藤乃の接近に気づいていないのか、あるいはどうせ攻撃が効かないだろうと高をくくっているのか、警戒する様子すら見せない。藤乃はその反応に苛立ち、スロットルを上げた。


 急降下爆撃のメリットはもう一つ。投下される爆弾には、降下する爆撃機の速度をそのまま加えることができる。自由落下した場合よりも運動エネルギーを増した爆弾は、貫徹力が増大する。


 二基のMk84がF-4EJ改を離れ、セプテントリオンに向かって真っすぐ落下した。

 体を起こすと、空気の壁が容赦なく藤乃に襲い掛かってくる。藤乃はバラバラになりそうな体に力を入れて、海面ギリギリの高度でようやく風に乗ることができた。

 F-4EJ改のジェット排気と、セプテントリオンの背部に着弾したMk84が、同時に海水面を大きく震わせて水柱を上げる。


『命中だ、ジャップ』


 藤乃より少し早く急降下から出ていたスサンナは、藤乃の少し上を飛んでいた。


『効いてるぞ』


 高度を上げた藤乃がセプテントリオンに向かう針路に戻ると、海面では巡洋型が伸びていた。

 テディベアの手足というべき部分をだらんと海中に伸ばし、顔は完全に水没している。背中が斜めに大きく裂け、中からは綿――――セプテントリオンの本体である、有機繊維がこんもりと飛び出していた。

 上空にいた斥候型たちも巡洋型の体の上に下り、割けた巡洋型の背中を縫合しようと作業している。


「次は後頭部に打ち込みましょう」

『了解だ』


 再度高度を上げて、藤乃とスサンナはまたも巡洋型の上空から急降下を始める。

 今度は警戒しているらしく、斥候型は積極的に藤乃に襲い掛かってきた。だが、大部分の個体は巡洋型の縫合に回っているようで、さっきよりも群れの密度は下がっている。突破するのは難しくない。

 残りのMk84は三発。これらを巡洋型の背筋に沿って全て打ち込めば、撃滅できるはずだ。藤乃は後頭部に向かって急降下しながら一発、機首を上げながら二発を背中に向けて投射した。

 飛び出した有機繊維と、傷の縫合にかかっていたセプテントリオンをもろともに吹き飛ばす爆発。巡洋型は、巨大なぬいぐるみの体が真っ二つに裂けて千切れた。


「あとは斥候型を殲滅しましょう」

『そうだな』


 戦闘はまだ終わっていない。高度を戻した藤乃とスサンナは反転して、巡洋型の残骸の上で蚊柱を作っている斥候型セプテントリオンの群れへ突っ込んでいった。

 高々、個体数は数百。スサンナが接敵した際に一部は撃墜し、また巡洋型の縫合にかかっていた個体は藤乃が爆弾で爆破した。初期の700から数は減っているはずである。


 だが、藤乃とスサンナは一向にセプテントリオンの数を減らすことができなかった。

機関砲が効かなかったのではない。何体撃ち落としても、その数が減らなかったのだ。


 一向に密度が減らないどころか、むしろ増えていく斥候型セプテントリオン。藤乃とスサンナも次第に異変を感じ始める。


「スサンナさん、何か変じゃないですか?」

「ああ、おかしいな」


 おかしい、といえばセプテントリオンは藤乃たちに積極的に襲いかかってこない。急降下爆撃の妨害こそしてきたが、藤乃とスサンナが群れから少し離れている今、斥候型たちは蚊柱を作って上へ下へと飛び回っているだけである。


「これは一体……?」

「なんでもいい。セプテントリオンなら殲滅するだけだ。セイバー……」

「スサンナさん!」


 セイバーモードを起動しようとしたスサンナに、藤乃は取りついて妨害した。


「何してるんですか! 使うなって言われたばっかりなのに!」

「艦長には『使うな』と言われたが、特にシステムにプロテクトはかかっていない。『必要なときには使え』ということじゃないのか?」


 今がその『必要なとき』だろ、というスサンナを、藤乃は空中で突き放した。


「セイバーモードは危険だってスサンナさんだって分かってるでしょう!」

「危険は百も承知だ。だが、その覚悟は出来ている。シェルヴールを纏い、戦場を飛ぶと決めたときにな」


 眉を吊り上げる藤乃にも、スサンナはまったく臆しない。


「ここでやつらを殲滅しなければ、いつかどこかで誰かが死ぬかもしれない。だったら、私たちがやるしかなかろう」

「ダメですよっ!」


 藤乃はどうしてもスサンナを止めるしかなかった。

 自室を荒らしたイングリットは「楽しい」を感じられなくなったという。それまで大好きだった趣味も色を失い、イングリットは困惑したのだろう――――あれ以来、藤乃はイングリットと私的な会話をしていないので、何を思って自室を荒らしたのか、推測するしかない。だが、あの焦燥っぷりと甲板に倒れていた放心状態から察するに、感情を失ってしまったことはイングリットに相当のショックを与えたようである。

 同じことがスサンナにも起きている。彼女自身にその自覚があるのかないのか、スサンナはそれを「仕方のないこと」と片付けている様子だが、そんなはずはない。


「戦うだけが、私たちの人生じゃないんです!」


 感情を失ってしまったら。日常が色を失ってしまったら。それでも生きていれば、と言えるだろうか。感情を失くしてただの機械のような人間になっても、それでいいと言えるのだろうか。

 不幸を感じなくなったら幸福だろうか。否、幸福であることと、不幸でないことはイコールではない。不幸を感じる心を失ってしまったら、幸福もまた感じられないのだ。


「セイバーモードを使い続けたら、心が無くなっちゃうんです。心を失くしたら、戦いに勝っても喜べません。楽しめません。笑顔になれないんですよ!」

「負けたら笑顔も何もないだろう。我々の肩には人類の未来がかかっているんだぞ」


 昂る藤乃に対してスサンナは冷静に答える。

 いつものスサンナならば声を荒げて言い返してくるところだ。スサンナの変化はセイバーモードの使用による「怒り」の喪失に違いない。

 それを察した藤乃は、一気に血の気が引いた。


「……スサンナさんの分からず屋!」

「ああ。分からないな。なぜそこまで自分の感情に拘るのか。戦いこそが我々の本分だ」

『――――押し問答はそのくらいにしておけ』


 通信が割り込む。それは藤乃が待ち望んだ声だった。


『指揮は引き継ぐ。いいか、藤乃』

「はい、隊長!」


 キャサリンである。

 F-14Dの抱えるほどもある巨大なバルカン機関砲を携え、海面すれすれを飛行しながらキャサリンは戦闘空域に突入してきた。


『スサンナ。セイバーモードはまだ使うな。もう少し温存しておけ』

『わかった』

『藤乃。状況を教えてくれ』

「はい。敵は斥候型が約700、巡洋型が1体でしたが巡洋型は落としました」

『斥候型の数が増えてるみたいだな』

「すみません、数え直します」


 藤乃は襲ってくるセプテントリオンをあるものは避け、あるものは迎撃しながらシェルヴールのセンサーでその数を数え直す。


「斥候型……二千⁉」


 藤乃は目を疑った。交戦開始した状態から、3倍近くまで個体数が増えている。

 しかも、戦闘中も藤乃とスサンナは少なくない数のセプテントリオンを撃ち落としている。その上で、セプテントリオンはその群れの大きさを急速に拡大していた。


『一体どうなっている……?』

『アメ公、海だ』


 群れの前で停止したキャサリンに藤乃とスサンナも合流する。スサンナは合流するとその直後、海面に浮いている巡洋型の残骸を指さした。


『あそこからセプテントリオンが生えてきている』

『なんだと』


 藤乃とキャサリンが海を見下ろす。

 そこには確かに縦に裂けて原型をとどめない巡洋型の残骸が浮いていた。断面からはわさわさとセプテントリオンの有機繊維が飛び出している。制御を失ったかのように暴れる繊維たちは、獣の潜む叢か、あるいは獲物を捉えんとする刺胞触手のようでもある。

 その隙間から、ぬるりと覗くテディベアの頭。頭頂部から目、口、首。そして全身が断面の繊維群から飛び出し、一個体の斥候型セプテントリオンになった。


「あれを潰さないときりがないな。よし。藤乃と私は巡洋型の残骸の処理を。スサンナは援護してくれ」

「了解だ」


 急降下し、低空から残骸に接近するキャサリンに藤乃も追従する。バルカン機関砲を放つキャサリンに合わせ、藤乃も機関砲を撃ち、集中砲火を浴びせる。

 しかし、もとより並の対空ミサイルですら倒せない巡洋型である。シェルヴール二機の航空機関砲程度では、表面を抉る程度で致命打を与えることなどできない。


「……やっぱり、まるで効かないな」

「どうしますか、隊長。一旦スパルヴィエロに戻って、爆弾かミサイルを積み直してきますか」

「いや、その時間はない。私らが戻ってくるころには、斥候型は対処不可能な数になってるだろうな」

「だったらセイバーモードで一気に殲滅するしかあるまい」

「待て、スサンナ!」


 キャサリンは制止したが、スサンナはそれを聞かなかった。

 セイバーモードを発動したスサンナは、両腰から刀をゆっくりと抜き放つ。曇天に走る稲光が、スサンナの構えた刀の背に光を灯した。


「いざ尋常に……勝負ッ!」


 全身の可動式スラスターを噴かし、スサンナは巡洋型の残骸に向かって急降下していった。


「あのバカ……。こうなったら仕方ない。藤乃、スサンナを援護するぞ」

「はいっ!」


 スサンナのセイバーモードは戦闘力こそ高いが、得物は刀二本だけであり集団戦には不向きである。藤乃とキャサリンは巡洋型の残骸を滅多斬りにするスサンナの後方上空に陣取り、スサンナを妨害しようと降下してくる斥候型セプテントリオンを迎撃した。


 一つ、また一つと切り刻まれる巡洋型の残骸たち。単純に破壊するだけでなく、セプテントリオンを同化吸収できるセイバーモードならば、残骸が苗床として機能する巡洋型であっても問題なく処理できる。残骸の数は着実に減っていき、斥候型もその数をゆるやかにではあるが減らしていった。


 おかしい。藤乃は機関砲のトリガーを引きながら思った。

 順調に行き過ぎている。温存していたセイバーモードを使ったから? それならば説明はできそうであったが、藤乃は根拠のない不安を覚えた。そうだ。爆弾を使ったときもそうだった。最初は上手くいったけど、それが――――。


 藤乃の不安は、スサンナが最後の残骸に手をかけたときに現実となる。

 ガキン、と音がして、スサンナの振るった刀が、巡洋型の残骸の途中で止まる。


「斬れない……⁉ ぬわっ」


 スサンナが放り投げられる。

 刀を掴まれた。セプテントリオンの有機繊維、その中にいた、『誰か』に。


「スサンナさん!」


 バランスを崩して宙を舞うスサンナを、藤乃が空中でキャッチする。


「……っ! 離れろ、ジャップ!」


 両脇を抱えていた藤乃は、暴れるスサンナに振りほどかれてしまった。

 スサンナの気が立っていたからではない。彼女には見えていたのだ。スサンナの背中で藤乃には見えていなかったが、巡洋型の中に潜んでいた『誰か』が、スサンナめがけて突撃をかけていたことを。


 空を走るそれは、まさしく白い閃光であった。


 左右に割れたロングスカートを翻し、コルセットを巻いたケルティックドレスを纏う少女。その衣服だけでなく、髪や爪までもが純白に染められている。色白の肌は曇天に差す薄明光線のようだ。

その手に握った騎槍は、まっすぐにスサンナが取った二刀交差の防御を刺し貫き、スサンナの脇腹にその切っ先を喰い込ませる。


「スサンナ!」


 キャサリンが機関砲を発砲する。

 それに気づいた白い少女はバルカン機関砲の銃弾をひらりと躱し、スサンナから距離をとって上空に逃れた。

 藤乃はその隙に脇腹を抑えるスサンナに近づく。


「大丈夫ですか!」

「ああ、なんとかな……。急所は避けられた」


 少女の騎槍はだいぶ深くスサンナの脇腹に突き刺さっている。即死は免れたが、このままでは失血死の可能性は高い。


「藤乃、スサンナをスパルヴィエロに戻せ」

「はい」


 藤乃はスサンナに肩を貸し、戦場に背を向ける。エンジンを噴かして帰艦しようとしたが、ふと気になって振り返った。


「……隊長?」


 キャサリンは藤乃に背を向けていた。

 上空に向けて機関砲を掃射し、純白の少女が近づけないように弾幕を張っている。


「早く行け。手遅れになる前に」

「……隊長はどうするんです?」


 聞くまでもない。スサンナに肩を貸している藤乃は、満足に武装が使えない。それならば、その空域離脱を援護するのはキャサリンの役目だ。


 だが――――藤乃は、キャサリンの背に何かを見た。

 何か、見えないものがキャサリンの肩を掴んでいるような。彼女の大きくて広い背中の向こう、光の溢れる場所から伸ばされた、何者かの手を。


「ここは私が食い止める」

「食い止めるって、まさか」

「セイバーモード、起動ッ!」


 キャサリンの体を包んだ繭が、はじけ飛ぶ。その余波で斥候型が何匹か、ぐちゃぐちゃにちぎれて海へと落ちていった。


「何やってるんですか隊長! 離脱しないと!」

「ダメだ。怪我人を抱えたままじゃヤツに追い付かれる。だからヤツは私がここで食い止める」


 飛び出したキャサリン。猫獣人のような姿のF-14Dのセイバーモードは、スサンナに負けず劣らずの近接型である。撃ち落とす必要もなく斥候型は体当たりだけで引きちぎられていき、キャサリンは純白の少女にその爪の一撃を浴びせた。


『よお。アンタなにもんだ?』

『――――』


 純白の少女は口を開いた。だが、その口から出たのは声ではなく、何か金属をこすり合わせるような不気味な怪音であった。

 激しく爪と槍を打ち合わせるキャサリンと少女。藤乃はその様子を見上げることしかできなかった。


『早くいけ、藤乃!』

「は、はい!」


 呆然としている暇はない。スサンナの容態は一刻を争うのだ。

 藤乃はキャサリンに背を向け、スパルヴィエロへ向かう航路へ就いた。




 通信機からキャサリンの声がする。


『人間、じゃ、ねーよなっ、お前!』

『――――わ』


 それまで怪音しか発しなかった少女が、ようやく言葉を発した。

 相変わらずキイキイとした不快な音だが、それは明確に「言語」と呼ぶべき発音をしている。


『わたし、イヴ』


 イヴ? 藤乃は思わず振り返った。


『わたしは、イヴ・レプラカーン。はじまりの子、そしておわりの仔』


 イヴ。奇しくもその名は、藤乃たちが身にまとうシェルヴール、その始まりである疑似有機繊維を採取した、奇跡の少女の名と同じであった。

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